社会
OKIではCSR調達推進プログラムを実行していくことで持続可能な調達活動の実現をはかっていきます。
お取引先に順守していただきたい内容を共有し周知するためにOKIグループサプライチェーンCSR推進ガイドブック(※)を公表しています。このガイドブックの中ではOKI企業理念・企業行動憲章・行動規範を明確にしOKIグループ資材調達方針を明記しています。
具体的に以下の内容についてお取引先への周知をはかっています。
第1部 行動規範
第2部 管理体制の構築
セルフアセスメント調査票はJEITA(社団法人電子情報技術産業協会)が2021年3月に発行した自己評価シートに準拠しています。セルフアセスメント調査票の内容は以下項目で構成されており、人権や環境などの持続可能な調達に対するリスクをチェックする内容を包含しています。
大項目 | 設問数 |
---|---|
1.法令遵守・国際規範の尊重 | 1 |
2.人権・労働 | 7 |
3.安全衛生 | 9 |
4.環境 | 7 |
5.公正取引・倫理 | 7 |
6.品質・安全性 | 3 |
7.情報セキュリティ | 3 |
8.事業継続計画 | 1 |
管理体制の構築 | 5 |
設問総数 | 43 |
満点 | 172点 |
調査は日本のCSR調達担当部門が主体となり年度単位で実施しています。2021年度からの3年計画では、取引金額の9割を構成するお取引先約2,000社から取引内容・拠点所在地などの条件で絞った約300社(※1)を対象に、自己評価票による調査を実施しました。全体の得点率や特定の項目で著しく得点が低いお取引先に対してはその旨をフィードバックし、実態把握や是正の支援などのコミュニケーションを行っています(※2)。2023年度は一部対象企業を見直して38社に対し調査を実施し、取り組みに懸念があるお取引先はありませんでした。引き続き、調査項目や対象範囲の見直しを含め、CSR調達の拡充を図っていきます。
今後も、ESGに対するステークホルダーの関心のさらなる高まりを踏まえ、CSR調査における調査内容の拡充、見直しを進めます。
お取引先への改善要請
全体の得点率や特定の項目で著しく得点が低い場合は、実態把握や是正処置などのサプライヤー信頼関係向上活動を通じてお取引先への改善要請と改善支援を進めます。
OKIグループでは責任ある鉱物調達を推進するため、経済協力開発機構(OECD)の「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュー・ディリジェンス・ガイダンス」に準拠した5段階の枠組みに従い、以下のような取り組みを行っています。
OKIは「OKIグループ人権方針」を制定し、「国連グローバル・コンパクト」の署名企業として、「国際人権典」、「労働における基本原則および権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」などの人権に関わる国際規範を尊重し、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいた取り組みを推進することを宣言しています。この取り組みは担当執行役員をトップとするサステナビリティ推進体制の中で行われています。
その一環として、責任ある鉱物調達に関しては、「OKIグループ資材調達方針」に「不当な方法で採掘された紛争鉱物を製品に使用せず、また、当該鉱物を原材料とする商品を調達しないこと」を基本的な方針として掲げ、お取引先に本方針への賛同と適切な管理を依頼するとともに、お客様からの要請などに基づく紛争鉱物調査を実施しています。
OKIはRMI(Responsible Mineral Initiative)の発行するCMRT(Conflict Minerals Reporting Template)およびEMRT(Extended Minerals Reporting Template)を利用して、当社製品に使用される原材料や部品のお取引先に対し、紛争鉱物(スズ、タンタル、タングステン、金:3TG)およびコバルトに関する調査を行っています。調査では、対象鉱物の含有を確認したうえで、当社のサプライチェーン上の精錬業者の特定、お取引先における責任ある鉱物調達への取り組み状況などを確認しています。調査の結果、特定された精錬業者の情報をもとに、お取引先ごと、製品ごとのリスク評価を行っています。
リスク評価の結果に基づき、紛争に関与する懸念がある精錬業者を利用しているお取引先に対しては、責任ある鉱物調達活動に取り組んでいただくよう要請しています。
また、当社がお客様から同様の懸念について指摘を受けた場合は、対象となる製品・部品のお取引先に対してお客様の懸念を伝え、取り組みを要請しています。
OKIグループは、精錬業者の紛争非関与監査プログラムであるRMAP(Responsible Minerals Assurance Process)を実施するRMIの加盟企業として、RMAPによる監査を支持し、サプライチェーンにおける鉱物調達調査活動の推進に取り組んでいます。
OKIグループは責任ある鉱物調達の取り組みについて、本ウェブサイトで毎年開示していきます。
2022年度にはプリンター事業のお取引先を中心に紛争鉱物調査を実施し、対象のお取引先すべてから調査回答を得ました。また、お客様から紛争鉱物調査に関するお問い合わせをいただいた際には、CMRTやEMRTを提出するなど、適切な対応を実施しました。