環境
OKIグループは、環境データシステムを使用してグループ全体のデータを収集し公表しています。
温室効果ガス排出量(スコープ1、スコープ2およびスコープ3)などの環境パフォーマンスデータについては、第三者による検証を受審しています。
| 検証内容 | 検証範囲 | 対象年度 | 資料 |
|---|---|---|---|
| 温室効果ガス排出量 | スコープ1およびスコープ2、エネルギー消費量、スコープ3 | 2023年度 | 検証意見書[313KB] |
各都道府県の環境対策に係る条例に基づき、当社の事業所より提出した計画書を公表しています。
| 都道府県 | 計画・報告書名 | 対象年度 | 資料 |
|---|---|---|---|
| 埼玉 | 地球温暖化対策計画・実施状況報告 | 2023年度 | 計画・報告書[800KB] |
環境負荷の全体像としてライフサイクルの視点でマテリアルバランスを示しています。

バリューチェーン全体のCO2排出量(基準年度および直近の3年間)
| カテゴリー | 基準年 (2020年度) |
CO2排出量(単位:t-CO2) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | ||||
| スコープ1 | 9,750 | 8,490 | 8,280 | 7,940 | ||
| スコープ2 | 68,700 | 62,400 | 51,800 | 46,400 | ||
| スコープ1+2 合計 | 78,500 | 70,900 | 60,100 | 54,400 | ||
| スコープ3(上流) | 1 | 購入した製品・サービス(調達先における製造工程に伴う間接排出) | 714,000 | 737,000 | 765,000 | 855,000 |
| 2 | 資本財 | 39,400 | 51,100 | 43,800 | 50,400 | |
| 3 | スコープ1、2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動 | 12,700 | 11,600 | 10,500 | 9,760 | |
| 4 | 輸送、配送(上流) | 51,500 | 105,000 | 51,200 | 53,900 | |
| 5 | 事業から出る廃棄物 | 2,580 | 2,950 | 2,880 | 2,650 | |
| 6 | 出張 | 4,210 | 7,000 | 8,610 | 10,800 | |
| 7 | 雇用者の通勤 | 7,180 | 6,920 | 6,870 | 6,680 | |
| 8 | リース資産(上流) | 677 | 570 | 530 | 488 | |
| スコープ3(下流) | 9 | 輸送、配送(下流) | 6,720 | 8,210 | 8,050 | 5,310 |
| 10 | 販売した製品の加工 | 31,000 | 40,000 | 39,200 | 35,000 | |
| 11 | 販売した製品の使用 | 697,000 | 467,000 | 629,000 | 739,000 | |
| 12 | 販売した製品の廃棄 | 14,900 | 8,950 | 10,600 | 11,400 | |
| 13 | リース資産(下流) | - | - | - | - | |
| 14 | フランチャイズ | - | - | - | - | |
| 15 | 投資 | - | - | - | - | |
| スコープ3 合計 | 1,580,000 | 1,450,000 | 1,580,000 | 1,780,000 | ||
| スコープ1+2+3 合計 | 1,660,000 | 1,520,000 | 1,640,000 | 1,830,000 | ||
| カテゴリー | 算出方法 | |
|---|---|---|
| スコープ1 | エネルギー使用量×エネルギー種類別排出原単位 | |
| 日本の「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」と「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ)」に基づき、エネルギーの種類ごとにエネルギー使用量を算定し、CO2排出係数を乗じてCO2排出量を算定。都市ガスについては、各事業者が公表しているCO2排出係数を適用。 | ||
| スコープ2 | 電力使用量×排出原単位+購入蒸気量×排出原単位 | |
| 電力使用由来のCO2排出量に用いた温室効果ガス排出係数は以下を使用: 国内:環境省・経済産業省「電気事業者別排出係数」 海外:IEA Emission factors 購入した蒸気については、スコープ1と同様。 |
||
| スコープ3 上流 |
1 | 原材料・資材の調達金額×品目別排出原単位 |
| 2 | 購入した資本財に関する設備投資の金額×品目別排出原単位 | |
| 3 | 電力、および、蒸気・冷水・温水使用量×排出原単位 | |
| 4 | 輸送手段別運送費×輸送手段別排出原単位 | |
| 5 | 廃棄物処理・リサイクル委託(量)×排出原単位 | |
| 6 | 旅費交通費および出張宿泊数×排出原単位 | |
| 7 | 従業員数×勤務日数×(勤務形態・都市区分別)排出原単位 | |
| 8 | リース資産におけるエネルギー種別の消費量 × エネルギー種別の排出原単位 (OKIグループが賃借(リース)しているデータセンターに限定。) |
|
| スコープ3 下流 |
9 | 後工程輸送費用×排出原単位 ※EMS(製造請負)事業による製造品のみを対象とする |
| 10 | 中間製品の販売額×排出原単位 | |
| 11 | 製品の想定耐用年数×年間消費電力×販売台数×排出原単位 | |
| 12 | 販売製品の廃棄物種類・処理方法別の重量×排出原単位 | |
| 13 | 対象外としています。 (OKIグループでは、賃貸事業を行っていないため。) |
|
| 14 | 対象外としています。 (OKIグループでは、フランチャイズ事業を行っていないため。) |
|
| 15 | 対象外としています。 (OKIグループの産業カテゴリーは製造業であり、投資は行っていないため。) |
|
算定範囲:有価証券報告書記載の連結対象範囲(政策保有株式会社を除く)
使用しているスコープ3の排出原単位:
国内:『サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース』
海外:『IDEA(Inventory Database for Environmental Analysis)』、『IEA Emission factors』
SBT(パリ協定と化学的に整合する温室効果ガス削減目標)に準拠したOKIグループ環境ビジョンに基づき、拠点からのCO2削減率(2020年度比)を2030年度は42%、2050年度には排出量実質ゼロの目標を設定し、中長期の視点で取り組みを進めています。

気候変動への対応を含む環境貢献商品の創出・拡大を目指し、外部情勢を踏まえ定義の見直しを行うなど、本業を通じた環境問題への取り組みを強化しています。2030年度には環境貢献商品の売上高がグループ全体の50%となることを目標としています。
| 2025年度 目標 | 2024年度 実績 |
|---|---|
| 35% | 45% |

SBT1.5℃目標の達成に向け、省エネルギーの徹底とともに再生可能エネルギー(再エネ)の導入を進めています。2022年度より再エネ導入を強化し、自社設備への太陽光パネル設置のほか、非化石証書などの再エネ証書の購入を進めています。
エネルギー使用量については、前年度比0.4%以上削減を目標とし、様々な施策に取り組んでいます。

| 2020(基準年) | 2022 | 2023 | 2024 | |
|---|---|---|---|---|
| エネルギー使用量(MWh) | 444,000 | 414,000 | 354,000 | 346,000 |
| 再生可能エネルギー量 | 65 | 6,650 | 36,700 | 54,900 |
| 再エネ導入率 | 0.0% | 1.6% | 10.4% | 15.9% |
OKIグループでは、廃棄物全体の再資源化率(注1)を2014~2018年の水準(84%)を維持することを目標に掲げています。
2024年度の実績は86%でした。

OKIグループ全体の廃棄物総発生量(廃棄委託量+有価売却量)の推移

OKIグループ全体の廃棄物総発生量と最終処分量の推移

OKIグループでは、廃プラスチックにおいても、廃棄物全体の取り組みと同様、再資源化率の維持を目標に掲げています。
2024年度の廃ブラスチック再資源化率は、84%でした。
廃プラスチックの廃棄委託量と再資源化率の推移

資源の効率的な利用の状況を確認するため、資源廃棄率の分析を行っています。2013年の19%を基準に状況を監視しています。

2023年度より危険廃棄物の集計を開始しました。

OKIおよびOKIクロステックは、環境省より2006年6月に取得した産業廃棄物広域認定制度を積極的に活用し、使用済み製品のリサイクルに取り組んでいます。
2024年度のリサイクル量は3,760t、リサイクル率は98.6%でした。

日本の生産拠点における水利用の例として、生産工程で使用した水は薬品を用いて中和・無害化処理を行った上で排水します。
| 使用量[物量(m3)] | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
|---|---|---|---|
| 市水 | 435,900 | 434,200 | 411,800 |
| 井戸水(=湧水・地下水) | 966,600 | 897,400 | 910,000 |
| 工業用水 | 358,200 | 328,100 | 302,900 |
| 川、湖、自然の池からの地表水に由来する水の使用量 | 0 | 0 | 0 |
| 採石場の水に由来する水の使用量 | 0 | 0 | 0 |
| 外部廃水に由来する水の使用量 | 0 | 0 | 0 |
| 収集された雨水に由来する水の使用量 | 0 | 0 | 0 |
| 海水、海または海から抽出された水の使用量 | 0 | 0 | 0 |
| 由来不明の水 | 0 | 0 | 0 |
| 合計 | 1,761,000 | 1,660,000 | 1,625,000 |
| 排水量[物量(m3)] | |||
| 下水道への排水量 | 325,900 | 355,500 | 319,100 |
| 河川や湖沼への直接排水量 | 0 | 0 | 0 |
| 水のリサイクル量 | 1,186,000 | 1,133,000 | 1,123,000 |
| 海洋への直接排水量 | 0 | 0 | 0 |
| 地下や井戸への排水量 | 3,600 | 3,600 | 3,600 |
| 合計 | 1,516,000 | 1,492,000 | 1,446,000 |
| 使用料金[千円] | |||
| 市水 | 107,600 | 109,300 | 107,700 |
| 井戸水(=湧水・地下水) | 28,200 | 22,800 | 23,100 |
| 工業用水 | 16,500 | 18,100 | 17,400 |
| 合計 | 152,300 | 150,200 | 148,200 |
OKIグループでは、環境保全に貢献するため、環境への影響が少ない化学物質への代替や使用量の抑制に努めています。国内の生産拠点における大気に放出される化学物質は、組立工場で部品などの洗浄に用いる溶剤に含まれる揮発性有機化合物(VOC)がほとんどです。OKIグループでは、揮発性有機化合物(VOC)およびPRTR法で指定された物質に限定して管理するとともに、環境への影響が少ない化学物質への代替や使用量の削減に努めています。

| 化学物質名 | 取扱量 | 排出量 | 移動量 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 大気 | 公共用水域 | 事業所内土壌 | 計 | 下水道への移動 | 事業所外持出:製品 | 事業所外持出:廃棄物 | 計 | ||
| アンチモンおよびその化合物 | 15.9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 14.6 | 1.3 | 15.9 |
| エチルベンゼン | 2.1 | 1.5 | 0.0 | 0.0 | 1.5 | 0.0 | 0.6 | 0.0 | 0.6 |
| キシレン | 2.8 | 1.9 | 0.0 | 0.0 | 1.9 | 0.0 | 0.8 | 0.0 | 0.8 |
| シクロヘキシルアミン | 1.4 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
| 銅水溶性塩(錯塩を除く。) | 233.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 8.9 | 8.9 |
| トルエン | 5.4 | 4.6 | 0.0 | 0.0 | 4.6 | 0.0 | 0.8 | 0.0 | 0.8 |
| 鉛 | 0.6 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.1 |
| 鉛化合物 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.0 | 0.1 |
| ニッケル化合物 | 9.9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 1.0 | 1.1 | 2.1 |
| ペルオキソ二硫酸の水溶性塩 | 21.5 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
| ホルムアルデヒド | 12.5 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 1.2 | 1.2 |
| マンガンおよびその化合物 | 0.2 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
| メチルナフタレン | 4.4 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.1 |
| エチレンジアミン四酢酸並びにそのカリウム塩およびナトリウム塩 | 3.5 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 2.9 | 2.9 |
| ジエチレングリコールモノブチルエーテル | 1.1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.1 | 0.0 | 0.0 | 1.0 | 1.0 |
| 総計 | 316.0 | 8.1 | 0.1 | 0.0 | 8.2 | 0.0 | 18.0 | 18.1 | 36.2 |
OKIグループはインフラ設備の更新や新規導入の際に、環境負荷の少ない機器を選定し設備投資を実施しています。
2024年度の投資額は7億円、費用額は117億円となりました。
| 分類 | 主な取り組み内容 | 投資 | 費用 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2023年度 | 2024年度 | 2023年度 | 2024年度 | |||
| 事業エリア内コスト | 公害防止コスト | 公害防止施設投資および維持管理費用 | 41 | 45 | 82 | 67 |
| 地球環境保全コスト | 省エネルギー施設投資および維持管理費用 | 692 | 414 | 208 | 209 | |
| 資源循環コスト | 有機廃液の社内処理施設投資廃棄物リサイクル費 | 786 | 105 | 211 | 171 | |
| 計 | 1,520 | 564 | 502 | 446 | ||
| 上・下流コスト | 生産設備類の投資および維持管理費用 | 85 | 110 | 12 | 12 | |
| 管理活動コスト | 環境マネジメントシステム関連および製品化学管理関連費用 | 33 | 44 | 187 | 188 | |
| 研究開発コスト | 製品の省エネルギー化などの研究開発費 | 0 | 0 | 12,500 | 11,000 | |
| 社会活動コスト | 工場緑化費用、地域貢献活動費用 | 0 | 0 | 1 | 57 | |
| 環境損傷コスト | 環境の損傷に対応する引当金繰入、保険料および賦課金 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
| その他コスト | - | 0 | 7 | 236 | 14 | |
| 合計 | 1,640 | 724 | 13,500 | 11,700 | ||
| 分類 | 主な取り組み内容 | 2023年度 | 2024年度 | 対前年 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 費用削減効果 | 省エネルギー・ 省資源効果合計 |
事業活動における電気、石油類、ガス類、梱包材などの使用量削減 | 262 | -29 | — |
| 処理費削減効果 | 事業活動におけるリサイクルなどによる廃棄物削減 | 33 | -10 | — | |
| 計 | 295 | -39 | — | ||
| 実収入効果 | 事業活動から排出される廃棄物の有価売却 | 626 | 669 | 107% | |
| 合計 | 921 | 631 | - | ||