OKIはキーメッセージ「社会の大丈夫をつくっていく。」を掲げていますが、グループの中長期環境目標として「OKI環境ビジョン2030/2050」を策定しています。
本号では、環境・グリーン社会に貢献するOKIの取組みを取り上げました。グローバルで進む環境経営のパラダイムシフトに対して、OKIグループでは、環境課題は社会課題であり、事業機会でもあるという認識を共有し、OKIグループ全体でOKI環境貢献商品を提供しています。
OKIは、社会に貢献してきた技術・ノウハウ・知見などを環境課題の解決にフォーカスすることで、カーボンニュートラルの達成やサーキュラーエコノミー社会の実現などに大きく貢献していきます。
片桐 勇一郎
緑川 卓・河田 次郎
OKIグループでは、環境問題を社会課題と事業機会の両側面から捉えている。環境経営の一環として事業活動でのCO2排出量削減に取り組むと同時に、環境貢献商品の創出と拡大を目指している。本稿ではOKIグループの環境貢献商品のコンセプトと具体的な取組みを紹介する。
キーワード:環境貢献商品、環境経営、SBT、環境ビジョン、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー
鈴木 まり・竹内 晃一
環境貢献の価値をより効果的に高める研究開発の方向性を検討するために、研究開発テーマの環境貢献量のポテンシャル評価試算を行った。その検討結果を紹介する。
キーワード:環境貢献、カーボンニュートラル、研究開発テーマ評価
関口 守康
本庄工場H1棟は、「Manufacturing DX」を実践してモノづくり基盤の強化を目指すスマート工場である。本稿では、OKIのフラグシップ工場であるH1棟の脱炭素実現に向けて、環境負荷の低減や地域との共存の取組みを紹介する。
キーワード:カーボンゼロ、ZEB、レジリエンスなスマート工場
岡田 隆司・大原 慎司・村山 直樹・眞藤 豊
コンビニ向けATMに搭載されている紙幣入出金機として今回4世代目となる新モデルを開発した。前モデルに対し休止率1/2を目標とし、環境に大きく貢献できている。この開発で行った取組みと環境貢献を紹介する。
キーワード:休止率低減、部品点数削減、輸送効率改善、前機種の継承、消費電力削減
春山 昌広・先崎 美緒・宇田川 博・佐藤 賢二
プリンターには省エネ規制による製品使用時の省電力化に加え、小型化や輸送効率向上によるCO2削減を実現させたモノづくりが要求されている。それらを実現した装置としてA4カラープリンターC650と、A3モノクロプリンターB822/B842の商品コンセプトと環境貢献技術を紹介する。
キーワード:省エネ、CO2削減、省電力、小型化、信頼性
小泉 健吾・山城 直毅・村井 仁
光ファイバーセンサーの特長を解説し、省エネ社会に貢献する「グリーンbyデジタル」の適用例として、超高温設備のオンライン監視システムと、交通流円滑化のための車両計測を紹介する。
キーワード:光ファイバー温度・歪みセンサー、光ファイバー振動センサー、次世代火力発電、交通流計測、環境センシング
鹿嶋 正幸・斉藤 洋之・中平 佳裕・湊 直樹・更科 昌弘
2030年以降のネットワーク実現に向けて、必要な通信容量に応じて最適な資源を割当て、通信速度も最適に制御することで消費電力を低減するデジタルコヒーレント処理を使ったフレキシブルPON技術を紹介する。
キーワード:Beyond-5G、RAN、PON、デジタルコヒーレント、WDM
玉井 秀明・川口 勝也
物流の店舗配送業務に係るCO2排出量削減を目指し、効率の良い配送を実現する配送ルート最適化技術を開発した。実際の配送現場に本技術を適用した際のCO2排出量削減効果を検証したので報告する。
キーワード:物流、分割配送経路問題、数理最適化、カーボンニュートラル
鈴木 雄介・松宮 正太・渕上 正睦・畠中 貴明・福島 寛之
熟練技術をもつ技術者の空間的な移動を伴わずに、現場業務の円滑な遂行を可能にする二つのXR応用技術(遠隔作業支援、デジタルツインXR)を紹介する。これらの活用で、日本国外や現場への長距離移動に伴うCO2排出量を削減し、環境負荷低減に貢献する。
キーワード:XR、遠隔作業支援、デジタルツイン、ユーザーエクスペリエンス
鈴木 康之
OKI本庄工場H1棟の事例を用いて、サブスクモデルによる太陽光発電サービスの仕組みや太陽光発電の余剰電力と逆潮流対策の概要を紹介する。
キーワード:太陽光発電、サブスク、PPA、再生可能エネルギー
OKI コンポーネントプロダクツ事業部 開発統括部 情報機器機構開発第二部 春山 昌広
カーボンニュートラル達成に向けて、メーカーには製造工程における環境負荷の低減と同時に、製品のさらなる低消費電力化や省資源化設計が求められています。今回は、プリンターの小型・低消費電力化に挑む機構設計エンジニアを紹介します。