技術広報誌 OKIテクニカルレビュー

新商品概要/トピックス

「ゼロエナジー高感度カメラ」とインフラモニタリングサービス「monifi」の販売を同時発表

「ゼロエナジー高感度カメラ」販売開始:2022年3月
「monifi」販売開始:2022年4月

OKIはインフラ構造物の安全・安心を支援する「防災DX」の実現に向け、電源・配線不要で昼夜を問わずリモート撮影ができる「ゼロエナジー高感度カメラ」と、インフラ保全業務をサポートするクラウド型のインフラモニタリングサービス「monifi(モニフィ)」の販売を同時に発表しました。


ゼロエナジー高感度カメラ


「monifi」サービスイメージ図

アピールポイント

近年、橋りょうなどのインフラ構造物の老朽化、自然災害の激甚化により、劣化が確認されたインフラ構造物の経過観察や、災害発生時の迅速な現場状況確認の重要性が増しています。

「ゼロエナジー高感度カメラ」は、ソーラー発電駆動により外部電源が不要で、夜間など暗い低照度環境でも照明を用いず鮮明に撮影する特長を持ちます。これにより、インフラ構造物、あるいは河川氾濫や土砂災害などの状況を、昼夜を問わず監視することが可能です。

「monifi」は、設置された多種多様なセンサーで取得したインフラ構造物の振動や河川の水位など現場の情報を収集・分析することにより、インフラの劣化進行や災害状況を予測し、最適な予防保全を可能にします。

この両者の連携により、広範囲でのインフラの巡回点検の自動化、遠隔地からの災害現場の目視確認など、総合的な防災DXが実現できます。

「ゼロエナジー高感度カメラ」お問い合わせ先
OKI ソリューションシステム事業本部 IoTプラットフォーム事業部 スマートコミュニケーションシステム部
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=121j
「monifi」お問い合わせ先
OKI ソリューションシステム事業本部 DX事業推進センター ソリューションSE第三チーム
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=217j

リアルタイムリモートモニタリングシステム「フライングビュー®」の販売を開始

販売開始:2021年10月14日

OKIは、「人の目とAIの目で見たいものを見逃さない」リアルタイムリモートモニタリングシステム「フライングビュー」の販売を開始しました。Wireless LAN版を2021年12月に、LTE版を2022年3月に出荷開始しました。


フライングビュー本体

アピールポイント

近年、さまざまな現場で車両・船舶・ロボットなどの無人運用が進み、事故防止およびトラブル発生時の迅速・適切な対応のため、遠隔からのオペレーターによる監視と、これを補完するAIによるサポートが、高度遠隔運用サービスとして期待されています。

リモートモニタリングシステム「フライングビュー」は映像処理能力の高いFPGA(注1)と小型カメラ4台を組み合わせ、現場で稼働する移動体の周囲360°(進行方向・左右・後方・上空から見た周囲全体など)からの視点で、「人の目」で見やすい高画質かつ鮮明な俯瞰合成映像をリアルタイムに表示します。また、自由視点で再生できる録画機能を持ち、事故やトラブル発生時の周囲状況を再現して確認することも可能です。

装置本体にはAIエッジコンピューター「AE2100」を継承したAIエッジプラットフォームを採用し、検知対象や運用環境に合わせた映像AIエンジンによって、俯瞰合成映像を常時監視することができます。人の目では捉えきれない場面を「AIの目」が抽出して通知することで、事故やトラブルの予兆を素早く検知し是正するなど、オペレーターによる遠隔監視・サポート業務をより高度化・効率化することが可能となります。これにより、「人の目」で直感的にとらえ、「AIの目」で網羅的に監視する、高度遠隔運用サービスの実現に貢献します。

  • (注1)CPU評価ボードFPGA(field-programmable gate array)

    製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路。広義にはPLD(プログラマブルロジックデバイス)の一種。

お問い合わせ先
OKI ソリューションシステム事業本部 IoTプラットフォーム事業部
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=072j

渋滞や立ち往生車両を即時に検知する「AISION®車両センシングver2」

2021年11月9日

新型コロナウイルスとの共生社会における移動手段の車へのシフトを背景とした交通渋滞、多発する豪雨災害による道路の寸断、さらに豪雪による大量の車両立ち往生など、道路の安全管理に携わる自治体や道路管理業者などの業務負荷は増大傾向にあります。こうした課題の解決策として、人工知能(AI)を活用したカメラ映像の解析による道路管理業務の高度化・効率化に期待が寄せられています。

「AISION車両センシング」は、道路を走行する車両の台数、速度検知、逆走検知などを行う、映像AIソリューションです。Ver.2ではディープラーニング技術を高度化させ、確度の高い渋滞検知、降雨雪時の立ち往生検知に加えて、これまで難しいとされていた自動二輪車の検出を実現しました。またLTEや920MHz帯マルチホップ無線「SmartHop」(注1)などのインターフェースに対応しており、さまざまな設置環境において各種IoT機器と容易に連携することができます。さらに外部連携API(注2)を使えば、道路交通の異常状況を監視センターなどのほかのシステムへ即時通知することができます。交通事故や道路の機能不全につながりうる事象をすばやく確実にAIで察知することで、道路の安全管理業務の効率化に貢献します。


「AISION 車両センシングVer.2」による各種事象の検出方法

  • (注1)920MHz帯マルチホップ無線「SmartHop」

    電波到達性の高い920MHz帯無線とマルチホップ中継伝送に対応したOKI製品のシリーズ名称。多様なセンサーや機器を無線ネットワークに手軽に接続することができる、IoT(Internet of Things)に適したソリューションとして、パートナー各社の120機種以上の商品に採用が進んでいます。

  • (注2)API

    Application Programming Interfaceの略。アプリケーションソフトからモジュールの機能を利用するために使用されるインターフェース。

お問い合わせ先
OKI ソリューションシステム事業本部 IoTプラットフォーム事業部
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=180j

「外観異常判定システム」に「自動判定モデル作成機能」を追加

2021年11月15日

OKIは、映像AIで製造現場の検査工程を省力化・自動化する「外観異常判定システム」に、Google Cloud™の高速かつ高精度の品質管理を目的とした専用ソリューション「VisualInspection AI」(注1)組み合わせ、AIによる学習モデルの自動生成機能、および生成されたモデルによる自律型検査機能を追加しました。

これにより、AIの専門知識を持たない製造現場においても、容易かつ短期間で「外観異常判定システム」を導入・運用することが可能となります。本機能は、2022年3月から提供開始しました。

外観異常判定システムの概要


外観異常判定システムの概要図

カメラで撮影した検査対象の部品・製品の高精細映像をOKIのAIエッジコンピューター「AE2100」(注2)で解析することにより、リアルタイムで製品の外観異常を判定し、即座に作業者に結果を通知します。判定結果を含む検査画像、製品情報などの証跡データは上位に位置する管理サーバーに蓄積し、品質管理や分析に活用することができます。

  • (注1)Visual Inspection AI

    公式サイト:https://cloud.google.com/solutions/visual-inspection-ai(外部サイト)

  • (注2)AE2100

    ネットワークカメラや各種センサーを収容してエッジ(現場)で高速ディープラーニング推論処理を行う、耐環境性に優れたAIエッジコンピューター。大容量の映像データをクラウドへ送信せずエッジでAI処理することにより、信頼性・リアルタイム性・プライバシー保護を実現。https://www.oki.com/jp/AIedge/

お問い合わせ先
OKI ソリューションシステム事業本部 金融・法人ソリューション事業部 製造システム部
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=025j

コクヨとテレプレゼンスロボットを使った
健康性を高めるオフィス向けソリューションの検証を開始

2021年11月4日

OKIは、コクヨ株式会社(本社:大阪府大阪市)と、オフィスで健康性を高めるソリューションの共同検証を開始しました。テレプレゼンス機能(注1)を搭載したスマート・ロボット「temi(注2)」にOKIが開発した行動変容エンジンを搭載し、オフィスで働く人に語りかけを行うことで、こころとからだを整える健康行動の促進・習慣化を実現するオフィス向けソリューションの提供を目指します。

OKIは、健康行動の促進と習慣化を目指した行動変容技術を研究し、一人ひとりの生活習慣に応じた最適な健康行動の提案メッセージを提示する独自のアルゴリズムを開発しています。一方コクヨは、「temi」を活用した健康増進ソリューションの企画を開始しています。今回の検証では、OKIの行動変容エンジンを搭載した「temi」が、笑顔、挨拶、運動など、健康行動を促すメッセージをオフィスで働く人たちに直接語りかけ、それによって生じる健康行動の促進効果を測定します。


検証するソリューションのイメージ

  • (注1)テレプレゼンス機能

    遠隔地にいながら、対面で同じ空間を共有しているような感覚を提供する機能。

  • (注2)temi

    Robotemi社が開発した、AIアシスタント機能を持ち、自律移動と遠隔操作の両方が可能なスマート・ロボット。

お問い合わせ先
OKI イノベーション推進センター ビジネス推進部
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=187j

「使いやすい」「手間いらず」を実現する新型つり銭機「CR-30」を発売
レジ業務・管理の負担軽減やセルフレジの操作性向上に貢献

2022年2月14日

OKIは、食品スーパーや小売店舗向けの新商品として、業界トップクラスの機能と操作性を実現した新型硬貨紙幣つり銭機「CR-30」の販売を開始しました。


新型つり銭機「CR-30」
紙幣部(右)硬貨部(左)

近年、小売店などではレジ業務の効率化のため自動つり銭機の活用が進むとともに、人手不足への対応策や感染症対策として自動つり銭機を搭載した「セルフレジ(注1)「セミセルフレジ(注2)」の導入も増加しています。

今回発売した「CR-30」は、従来の一体型硬貨紙幣つり銭機「CR-20」の後継機として業界トップクラスの処理スピードとメンテナンス性を継承しながら、分離型硬貨紙幣つり銭機「CR-22」と同様に紙幣部と硬貨部を分離しており、設置スペースや店舗のレイアウトに応じた柔軟な設置が可能です。直感的に操作できる4.3インチの大型タッチパネルディスプレイによって使いやすさを向上させるとともに、つり銭補充の手間を軽減するため、従来機より硬貨容量を増やしました。また、機械操作に不慣れなお客様もセルフレジやセミセルフレジをスムーズに使用できるよう、LEDで操作を誘導するなど、現金の出し入れにおける操作のしやすさ、わかりやすさを実現しています。


大型タッチパネルディスプレイ

OKIは、これまで培ってきた自動化技術をさらに発展させ、今後も流通・小売・飲食・医療業界など、現金を扱うさまざまな業界・分野に向けた各種現金処理機の品揃えを充実させていきます。

  • (注1)セルフレジ

    商品バーコードの読み取り・精算・袋詰めまでの作業をすべて買い物客が行うレジのこと。

  • (注2)セミセルフレジ

    商品バーコードの読み取りはレジ係の店員が行い、精算の作業をレジ横等に設置された精算機で行うレジのこと。

お問い合わせ先
OKI コンポーネント&プラットフォーム事業本部 自動機事業部 国内システム三部
電話:027-325-1111
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=024j

非接触で操作可能なATM用「ハイジニック タッチパネル™」発売
大同信用組合で全国初の本格稼働、安全・安心なATM環境を提供

2021年11月11日

OKIは、画面に触れることなくタッチパネルを操作できるATM用「ハイジニック タッチパネル™」の販売を開始しました。今後2年間で1,000台の発売を目指します。「ハイジニック タッチパネル」の搭載により、利用者は画面に触れず、その数cm上に指をかざすことでパネルを操作し、ATMでの取引を行うことができます。本格導入第一号として、大同信用組合(本店:大阪府大阪市、理事長:石川泰旦)に「ハイジニック タッチパネル」を搭載したATM-BankIT Proを納入し、10月27日より本店営業部ATMコーナーで稼働を開始しました。


「ハイジニック タッチパネル」を搭載したATM

大同信用組合は大阪府下第1号の認可信用組合として1951年(昭和26年)に設立されて以来、常に相互扶助の精神に基づき、リレーションシップバンキングに徹し、金融業務を通じて地域経済の発展に努めてきました。新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、お客様および職員の健康と安全・安心を最優先すべきとの考えから、全国の金融機関に先立ち「ハイジニック タッチパネル」搭載ATMを導入しました。


大同信用組合 本店

ATMなどのセルフサービス端末は、ウィズコロナの新しい生活様式に対応し、非対面で金融サービスが提供できる存在として注目されています。OKIは「ハイジニック タッチパネル」をはじめ、新しい生活様式における安全・安心をお客様に提供する取り組みを進め、金融、流通、小売りなど、セルフサービス端末を導入しているさまざまな業界・分野における「無人化・非接触・非対面」に貢献していきます。

お問い合わせ先
OKI コンポーネント&プラットフォーム事業本部 自動機事業部 国内システム第一部
電話:027-325-1111

「プレスフィット端子部品の実装基板評価サービス」を開始

提供開始:2021年11月4日

OKIエンジニアリング(OEG)は、国内の受託試験所として初となる「プレスフィット端子部品(注1)の実装基板評価サービス」を開始しました。従来のはんだ接続と比べCO2排出量の削減が可能なプレスフィット端子部品接続の信頼性を評価し、製造現場の脱炭素化を支援します。


プレスフィット端子部品と基板の接続部観察の様子

アピールポイント

プリント基板への電子部品実装で主に用いられるはんだによる接続方法は、接続に使用する加熱装置や作業場の空調稼働に大きな電力を要します。製造現場の脱炭素化を目指す動きの中、電力消費によるCO2排出量を削減するために、はんだ接続を必要としないプレスフィット端子部品接続が、車載電装品を中心に採用され始めています。

一方で、プレスフィット端子部品接続は、圧力をかけて実装することから、プリント基板にひずみや白化(注2)、クラックが生じて絶縁不良や基板の層内剥離が発生する懸念があるため、従来のはんだ接続の試験・評価手法のみでは基板接続の信頼性検証が難しいという課題がありました。

本サービスでは、プレスフィット端子部品と基板の接続部に対し、挿入状態・接触状態などを確認する外観観察・断面観察、温度・湿度などの使用環境を模擬した環境試験、基板のクラックや白化といったダメージの観察などをワンストップで実施し、接続信頼性を評価します。さらに、試作・評価用の基板作製やプレスフィット端子の挿入、および挿入治具作製にも対応し、プレスフィット端子部品接続のさらなる活用や新規導入を希望されるお客さまをサポートします。

  • (注1)プレスフィット端子部品

    バネ性がある端子を持つ接続部品。

  • (注2)白化

    基板に過大な応力が負荷された際に、樹脂材料に塑性変形が生じ、白く見える状態になること。

お問い合わせ先
OKIエンジニアリング システム評価事業部
電話:03-5920-2366
https://www.oki.com/cgi-bin/inquiryForm.cgi?p=k036
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公的研究費の不正使用および研究活動における不正行為等に係る通報も上記で受け付けます。

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