ほぼ週刊 CINOのつぶやき(チノつぶ)第87号
「C&Pダイアログ開催」

最新記事
新設部門の統合を加速する
チノつぶ第57号および第80号で紹介しましたが、OKIのイノベーション・マネジメントシステムYume Proの取り組みの中で、大切にしている取り組みの一つがイノベーション・ダイアログです。鎌上社長が、10名前後の社員と膝詰めで意見交換を行い、トップマネジメントの想いを現場に伝えると共に、現場の課題をトップが吸い上げます。2018~9年度は、合計40回開催し、のべ425名の社員が参加しました。
2020年度は、メカトロ、EMS、OKIデータなどを統合して新設したコンポーネント&プラットフォーム事業本部(以下「C&P」)の統合を加速するため、イノベーション・ダイアログに加えて、「C&Pダイアログ」を開催しています。7月からスタートさせ、これまで3回開催し、若手、課長、部長クラス別に40名の社員が参加しました。その意見交換の模様を紹介します。
一歩踏む出すことが大切
若手クラスには13名が参加しました。開発、生産、営業など、それぞれの職場で統合に向けて取り組む社員に対して、鎌上社長は、「皆さんが一歩踏み出すことが大切」だと語りかけます。「ただし、自分で全部やろうと思わないこと。誰が、どんな分野が得意か情報収集し、困った時には相談できるネットワークづくりが肝要です。こうした人脈を活用することによって、総力で対応できる、つまりチームOKIの底力を発揮することができる」と自分自身の体験も交えながら話しました。
原点に立ち返る
課長クラスでは14名が参加しました。設計統一に取り組む社員からは、「現状を否定し、あるべき論で構築する」方針で進めているという紹介がありました。鎌上社長は、「まずは何が目的だったのか原点を見つめて取り組んで欲しい。今までのやり方を否定することは勇気がいる。もしかしたらしっぺ返しがあるかもしれないと思うと、怖くてチャレンジできないかもしれない。しかし、恐れていては何もできない。とにかくやってもダメだったら直せばいい。」というエールを送りました。
行き詰まっている部下の状況を拾い上げる
部長クラスには13名が参加しました。テレワークの話題について、鎌上社長は、部長クラスに対して、「部下からのアラームを待つのでは無く、上司から積極的にコンタクトして、何かスタックしていることがあれば、積極的に拾い上げるようにして欲しい」とリクエスト。たとえば、技術者はプライドがあるので、うまくいっていなくてもギリギリまで報告しない場合がある。その状態が判明するころには納期遅れになってしまう。早いうちに拾い上げ、みんなで協力して問題をつぶしていくマネジメントを行って欲しいとアドバイスしました。
社長自ら社員に向き合って、一人一人に語りかけるのは根気のいる仕事ですが、社内文化を変えるためには、地道な取り組みが必須です。特に、このコロナウイルス状況下では、テレワークなどにより、人と人との結びつきが見えづらくなっています。だからこそ、人とのかかわりや、一歩を踏み出すことは大切だと考えます。OKIでは、今回のような鎌上社長が発したメッセージを全社員に公開しています。こうした取り組みを継続しながら、「イノベーションが日常的な活動となる」文化を目指してOKIは取り組んでいきたいと思います。

(2020年8月17日、チーフ・イノベーション・オフィサー(CINO)横田 俊之)