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壊れない・止まらない社会インフラを実現する
多点型レーザー振動センシング

OKIが目指す世界

OKIは、社会インフラを支えるあらゆる設備が、高度かつ効率的に運用管理されている世界を目指しています。少子高齢化で人手不足が課題となる時代にも、必要とされる高い信頼性を備えた、壊れない・止まらない社会インフラの実現に大きく貢献します。

社会インフラ設備の運用の現状

近年、インフラ設備の老朽化が問題視されています。壊れる・止まる・再開しない設備が、インフラのサービスレベルの低下を引き起こし、メンテナンスコストの上昇、社会生活の利便性低下を引き起こしています。
保守の現場では、目視や打音や聴音棒などをつかった検査などをベテランの作業員が行います。しかし過去において拡大した社会インフラを支えるベテランの労働力が、近年の少子高齢化の中で大きく不足してきており、十分にメンテナンスされずに故障を起こし、長いダウンタイムによるサービスレベル低下を招くなどの問題を生じています。また、人の感覚に依存した点検で、老朽化したインフラを安全に運用することの限界も、近年顕在化してきています。
こうした問題を回避する方法として、重要な設備に対して定期的な交換や補修(TBM: Time Based Maintenance)を設備の想定寿命や故障発生のタイミングより短いサイクルで実施し、故障を回避する方法をとる場合もあります。これには、ダウンタイムを小さくするメリットがある一方で、余計なコストがかかる課題があります。

社会インフラ設備の運用のあるべき姿

こうした進行する社会インフラ設備の老朽化と労働力不足への対策として、設備の運用や維持をシステム化し、ダウンタイムの最小化とともに省人化していくことが大切です。設備が網羅的に常時監視され、その状態や故障リスクに応じた交換や補修(CBM: Condition Based Maintenance、RBM: Risk Based Maintenance)があらゆる場面に浸透し、メンテナンスコストが最適化され、少子高齢化であっても止まらず動き続ける社会インフラの実現が望まれています。

多点型レーザー振動計

OKIは、日本で最初の電話機を開発して以来、情報通信分野を支え続けてきました。近年では、光通信技術を通じて情報社会の発展に貢献しています。その光通信の業界で培ってきた世界レベルの光の信号処理技術をセンシングに応用した成果が、多点型レーザー振動計です。

多点型レーザー振動計の提供価値

多点・広範囲

光ファイバーと光スイッチを介して多数の小型レーザー照射部を接続する多点レーザー方式(特許出願中)を採用し、多数の小型レーザー照射部(センサーヘッド)の接続を可能にしたため、レーザー振動計本体1台のみで、広範囲にある多数の設備の振動を継続的に測定し、遠隔からモニタリングできます。本体1台に対してセンサーヘッドは100台、光ファイバー接続で本体からセンサーヘッドまでの距離を数百メートルまで延ばし、広範囲の測定を可能にすることを目指しています。センサーヘッドに電源やデータ取得のためのネットワークが不要なため、導入時の工事のコストも大幅に下がることが期待されます。

非接触

振動物体にレーザー光を照射し非接触で振動を測定することにより、測定対象から離れた位置から測定でき、センサー装着の自由度が向上します。高温部や低温部など接触式のセンサーを取り付けることが難しい箇所の振動も直接測定できます。光ファイバーとセンサーヘッドには一切給電が不要なため、防爆エリアでの利用も可能になります。また、対象設備にセンサーを直接取り付けることで、設備の保証が無効になるということもありません。

広帯域

レーザー光を用いた高精度な測定性能を備えており、接触式では測定できない高周波数から低周波数まで広帯域の振動を捉えることができます。産業用回転機器の故障予兆検出には、従来10kHz程度までの帯域が一般に用いられますが、一方では早期の故障予兆の検出には超音波領域までの測定が必要であるとの報告例が有ります。そのため、低周波領域から100kHz近い高周波領域までを高精度かつ一気に検出可能な多点型レーザー振動計により、早期の予兆検出が期待できます。

利用シーン

振動計市場は、従来の接触式や非接触式を合わせて製造業を中心に使われていますが、そのコストや設置条件の難しさなどが課題となり、十分に導入が進んでいません。しかし、多点型レーザー振動計は、それらの課題をクリアできる特長を備えています。

たとえば、工場、プラント、高層ビルのような広い施設、多くの機械設備が使われている施設では、従来の振動計では通信・給電に要する配線や通信装置を多数使用する必要があり、トータルコストが高額となるほか、個々の振動計の管理にも手間がかかります。多点型レーザー振動計では、多点・広範囲の振動をたった一台で測定でき、トータルコストを抑えることが可能なほか、管理も容易となります。

浄水場や下水処理場などにおいては、現場に電源やネットワーク環境を必要としないため漏電の心配もありません。また、石油プラントやガス関連施設などの防爆性を必要とされる用途においても、本体以外には一切電源を必要とせず、光ファイバーで遠隔から配線できるなど適しています。

外乱緩和技術の開発

多点型レーザー振動計では光通信で使用されている安価なシングルモード光ファイバーを使用しているため、光ファイバーへ加わる直接の外乱振動や環境振動に敏感です。そのため、光ファイバーに振動が伝わらないように敷設する必要がありました。
今回、特許出願中のOKI独自の方式で、光ファイバーに加わる外乱を高精度に抑制できる技術を開発しました。左側のグラフでは、計測対象の振動以外に光ファイバーに加わった外乱振動も測定されているのに対し、今回開発した技術をつかった右側のグラフでは、外乱振動が効果的に抑圧されていることが確認できます。

共創(実証実験)のお誘い

OKIでは、お客様の現場での長期の連続稼働に対応した多点型レーザー振動計の検証機を準備しています。将来のCBM実現に向けて、多点・広範囲の設備の高精度な振動データを取得したい、高温部や低温部など接触型センサーでは難しい箇所も測定したい、現場の電源やネットワークが問題、防爆性・防水性を持たせたい、等々の課題を抱えておられるお客様、是非OKIの多点型レーザー振動計を使用した実証実験を通してご一緒に設備管理の改革を目指しませんか。

多点型レーザー振動計検証機(上段:16ch光スイッチ、下段:センサー本体)

共創パートナー様を募集します。

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