サポート

プリンターの歴史


1943-1960

数字印刷電信機

1943年に開発された製品で、「本機は防空情報用として、航空機の侵入方向、時刻、機種、機数、進路等を数字によって受信し紙テーブに印刷すると共に、電気接点を制御して地図上にラムプ表示を行う。」との記録が残っている。

ページ式和欧文印刷電信機(テレタイプライター)

1953年、OKI最初のページ式和欧文印刷電信機で、プリンターの歴史の起点となった製品である。印字さん孔受信、不在通信等の機能を装備し、印字速度は50bps、1文字 6単位で約375字/分(約6字/秒)であった。

漢字テレタイプライター

1955年、約2500種の漢字を鮮明に印字できることが特徴であった(プラテンと活字が止まって印字する静止印字方式のため)。印字部は4×25字の活字パレットが26枚円筒状に配置され、パレットを持ち上げ所定の活字をハンマーで叩いて印字するようになっており、活字の選択機構は差動歯車列により行っている。印字速度は120字/分(2字/秒)、現在の漢字プリンターの原点とも言える製品で、1992年まで現役で使用されていた。

OKITYPER-2000

1960年、従来からあった、さん孔タイプライターの小型化および多機能化のニーズから開発された、卓上型の多機能電動タイプライターである。印字はタイプバー方式で強力なインパクト力のため10枚程度の複写が可能で、印字速度は英数カナ文字で500字/分であった。小型卓上型にもかかわらず、印字・読みとり・さん孔機能を備えており、当時の顧客ニーズにマッチしオフィスのOA化に貢献したものである。この装置は、情報処理学会から、情報処理技術遺産に認定されている。

1961-1970

OKI最初のワイヤドットプリンター(SIDM)

1964年、プリンターの印字方式が多数検討され、活字による印字方式しか世に無かった当時としては全く画期的と言えるドットの集合で印字を行う方式が開発された。当時は現在のように文字のパターンを電気的に記憶する方法など無かった時代であり、CGは80×50mmの鉄板に細かな孔をあけ5×7ドットで文字を構成している(CGには文字パターンとは逆に透孔があいており、CG鉄板をガイドパイプに通した35本のワイヤーに押し付けることにより、印字部ではCGに孔が無い部分のワイヤーの先端が飛び出し印字を行うようになっている。文字選択はCGを機械的に動かし選択する)。

ページ式印刷電信機OKITYPER(ET‐4500)

1965年、国際電信符号を使用する5単位電信回線端末機の高速化のニーズに対処するために開発された。印字部はワイヤを用いたタイプボックス移動印字方式で、活字のセレクション機構はユニークな2進差動レバー加算方式であった。送受信分配(5L-2L、2L-5L)機構を初めて電子回路化し、高速化による受信マージンの確保、保守の容易性を実現した画期的な装置であった。通信速度は50、75、100bpsに対処している。

2400bpsラインプリンター

1966年、1200~2400bpsデータ伝送のサービスが開始されその端末装置として開発された。印字方式は従来からコンピューターの出力装置で実績のあったタイプベルト方式を採用しているが、機構の小型化を極限まで追及し、制御部は高価なコアメモリーの代りに磁歪遅延線記憶装置(ディレイライン)を使用し、ラインプリンターとしては画期的な価格低減を図った製品であった。

1971-1980

オキエレクトロプリンター(ELP)

1972年、全く新しい原理のノンインパクト形超高速ラインプリンターが誕生した。このプリンターの原理はインクミストに電界により制御されたイオン流を付着させて記録紙上に印字させる方式である。印字速度はANKモードで8000行/分、漢字モードで4000行/分。目にも止まらぬ速さで印字が行われた。

OKITYPER‐8000

1973年、現在のSIDM MICROLINEシリーズの技術の基点となる電子化されたインパクトドット・マトリックス方式のプリンターとして開発された。文字は5×7ドットで構成され、プリントヘッドは(現用のバネチャージ型とは異なり)7個のプランジャーの吸引動作より印字を行うようになっている。スペーシング、ラインフィード等はサーボモーターを導入し高速化が図られている。印字速度は80字/秒。当時のインパクト・ドット方式では世界最速であった。

DP‐100ドットラインプリンター

1975年当時のラインプリンターは母形活字による一斉印字方式が主流であり、縦・横拡大文字、イメージモード等の機能を備えたこのラインプリンターは画期的な製品となった。機構部はシャトルバーに22個の1ピンヘッドを横一列に配列し、正弦速度の左右往復運動を与えることによりヘッド1個で6文字分を受けもたせ、6×22=132字の印字を行うようになっている。1ドットライン印字後は、1ドット分用紙を移動させ同様に7ドット分繰り返し、1ラインの印字が完了する。

MICROLINE 80シリーズ

1979年、パーソナルコンピューターの普及に伴い高まってきた低価格、小型、軽量、高信頼性への要求に応えるため開発された、卓上型のシリアルインパクトドットプリンターである。国内向けに開発されたものが米国販売が急伸する事となり、MICROLINEという商標を取得して展開することとなった。永久磁石を使ったバネチャージ方式の小型ヘッドを採用し、簡素化されたメカニズム、エレクトロニクス技術の結集により、英数カナ文字で80字/秒の高速印字と低電力化が図られた。

1981-1990

DP-1000

1981年、電子計算機の出力装置、データ通信の端末機、オフィスコンピューターの出力印刷機などとして開発された。広範囲に使用できる、マルチヘッド方式を採用したドットラインプリンターであり、ヘッドを横に4個等間隔に実装したキャリッジユニットを左右に往復運動させながら印字し、漢字で125行/分の高速印字を実現した。

ML100シリーズ

1984年、小型、軽量、高性能、高品質、ローコスト、大量生産を実現したプリンターである。世界に先駆けて開発した小型リインキングリボン、他社に類を見ないキャリッジ搭載型自走式モーターの開発・採用、カスタムLSI、デジタルサーボ技術、面実装基板の採用、自動化ロボットラインによる組立(現在は別形態に移行)と、当時の設計・製造の技術の粋を集めて開発された。その後もシリーズの開発・販売は継続され、累計販売台数は現在までに400万台を超える。

OPP6220

1985年発表。初代のフォトプリンター(1981年、世界で最初のLEDプリンター)に次ぐ、2代目のLEDプリンター。当時としては、小型、低価格で、日本語文書処理システムの出力端末として開発された(240dpi、A4、16ppm)。

ET-5320S

1986年、低中速、低価格帯域向けに開発された初の小型水平プリンターである。百貨店統一伝票に代表される複写紙など多種多様な媒体の「扱いやすさ」、「使用時の安定性」を追求した水平紙送り機構を有し、様々なアプリケーションに採用されることになった。伝票を意識して採用された一行印字数106文字という横幅は、以降小型水平プリンターの標準となった。現在では当たり前の「ソリューションの提供」をハードウェアの立場から具現化した先駆的製品である。主に国内、中国市場をターゲットとして開発された。

OL400/OPP6008

1989年、国内、海外向けに高印刷品質の低価格のプリンターが求められるようになり、一体型モールドシャーシをベースにねじレス、配線レスを実現すべく開発が進んだプリンターである。トナーリサイクル、オゾンレス帯電、寿命部品を消耗品化したメンテナンスフリーなどの先進技術が取り込まれた。独自のLEDヘッドも小型化され、プリンター全体も小型、軽量化された結果、海外向けにA4用紙対応機としてOL400が初めて1000ドルを切った低価格NIPとして、国内向けにB4用紙対応機としては小型の幅広NIPが並行して開発された。高画質が特長で、これは一成分トナーと接触現像方式によるものであった。

MICROLINE 801PS

1990年、DTP(デスクトップ・パブリッシング)市場が急速に立ち上がりを見せる中で、アウトラインフォントを扱えるプリンターとして開発した。アウトラインフォントの世界標準としてはアドビシステムズが開発したポストスクリプトがデファクトスタンダードになっていた。国内、海外、両方の市場にポストスクリプトプリンターを提供できることが強みであり、A4用紙の版下に「トンボ」を付けるために、A4より大きなB4用紙サイズのサポートと、これに加え、400dpiの高解像度と、2段トレイを備えたMICROLINE 801PSはDTPの標準プリンターとしてタイミング良く受け入れられた。

1991-2000

MICROLINE 400

1993年、OL400の後継機として開発され、さらに小型、低価格、高印刷品位の要求に対応して開発されたものである。LEDヘッドが小型である特長を活かし、ページプリンターとしては世界最小の外形を実現すると共に、部品点数を大幅に減少させ、シンプルな構造とした。重合トナーを導入することで、高印刷品位を実現しながら、トナーリサイクルを実現した。コントローラーは小型化を推進すると共に、RISC CPUを採用し、従来のCISC CPUに比べて2倍~8倍の性能アップを達成した。

ET‐8570(1,000万台達成記念品)

この写真のET‐8500は、1994年「MICROLINE」シリーズを発売以来1,000万台の出荷を達成した、製造番号10,000,000番の記念のプリンターである(印字速度は漢字モード[24×24]で160字/秒、漢字テレタイプが世に出て30有余年、印字速度は約80倍の速度を達成するに至った)。

MICROLINE 803PSII

1994年、国内市場ではA3用紙対応のポストスクリプトプリンターがずっと要望されていた。MICROLINE 803PSIIは他社レーザープリンターでは簡単には実現できない、A3「ノビ」用紙(A3より縦横とも約30mm大きい用紙)に印刷でき、印刷領域も広がって、A3「トンボ」印刷が可能となった。粒径の均一な重合トナーを使用して、A4横印刷で12枚/分の高速印刷を実現した。Type-1フォントを高速に処理できるType-1アクセラレータ・ボード、EtherTalkボードなどのオプションを備え、印刷処理速度、ネットワーク対応など目的に合わせてユーザーがプリンターシステムを構築できるように考慮された。

MICROLINE 4w

1996年、個人向けとして、Windows95に対応した、4枚/分の超小型プリンターである。小径感光ドラムとトナーリサイクル可能な独自の印刷プロセスを継承しながら、カセットを排除し、A4用紙より小さな設置面積(W310mm×D191mm)を実現し、机の上で使いやすいことが配慮されたデザインであった。コントローラーもホストベースのWindows専用プリンター言語を開発して、低価格で高速印刷を実現したのはコンピューター性能の飛躍的な向上を抜きには語れない。

MICROLINE 905PSII

1997年、A3ノビ用紙に対応したポストスクリプトプリンターに世界初となるTrue1200dpiのLEDヘッドが搭載され、ポストスクリプトプリンターの高解像度化が一気に実現された。LEDプリンターではレーザー光学系に見られる補正レンズに起因する画像のゆがみが無い上、ポリゴンモーターの回転速度の限界による印刷速度の制約も起こらない。一方、印刷データが飛躍的に大きくなるため、制御部の高速化が必須となり、本機ではRISC CPUを採用して、複雑で膨大な印刷データの処理を高速化し、スループットの向上を実現している。

MICROLINE 8c

インターネット環境の普及で、オフィスでもカラー化が急激に進み、カラードキュメントを容易に作成できる環境も整備されたが、フルカラープリンターの印刷速度は遅く、オフィスの本格的な印刷用途には不十分であった。このため、高速化に適した、独立した4つの光源とID(イメージドラムユニット)を水平に配置して1回の通紙で4色を同時に印刷する、タンデム方式のカラープリンターの開発を永年続けて、一つずつ着実に技術課題を解決した結果、1998年、A4用紙対応ながら、印刷速度が8枚/分を実現した、初めてのカラー機として出荷が開始された。現在のカラーシリーズの技術は本機がベースとなっている。

C9200/C9400/MICROLINE 9050c/MICROLINE 3050c

MICROLINE 8cで初めてカラー機を開発した結果、市場要求として、自ずとA3タイプのカラープリンターが望まれてきた。開発リソースをカラーに特化することで、他社では困難と思われるA4モデル、A3モデルの同時開発を実現すると共に、今まで海外市場先行で開発されていた体制を見直し、海外、国内同時開発とした初のプリンターとなった。

OKIPOS 425

2000年、これまでのSIDMプリンターとは異なるリテールプリンター市場へ参入するために開発した小型多機能の9ピンプリンター。レシートやチケットの発行、売上の記録に使われるロール紙、小切手(裏書き用のバリデーション印刷)に加え、最大A4サイズまでの伝票、チケット、その他単票への印刷が可能。さらにオプショントラクタ装着で、連続帳票印刷にも対応できる。紙の厚さに応じ印字ヘッドキャップの自動調整を行うメディアフォロー構造、ロール紙を無駄にしない回転式二重構造プラテン構造などの機構を初めて採用した。

2001-2010

ET-8480S

2001年、Windows環境の普及に伴うSIDMに対する市場要求の変化に対応するために企画された国内向け24ピン水平漢字プリンター。従来機に対して、内部データ処理能力の向上によるスループット改良、および隣接行間の改行精度改良を実現している。また、操作性改良のためOKIデータで初めてスキューコレクション(用紙の自動斜行補正)機能を開発した。その搭載モデルはユーザーに好評をもって受入れられ、水平プリンターにおける標準機能となりつつある。

5860SP

従来のプリンターでは困難であった2.7mmまでの厚さの通帳や厚紙に印字できる、多目的水平プリンター。2003年、中国市場をターゲットとして開発され、銀行・郵便局などの通帳、戸籍簿・医師証・教員証・卒業証明書などの証明書類への業務印刷用アプリケーションに使用される。厚くて形状の安定しない媒体に対応するため、用紙の厚さに適正状態に印字できるメディアフォロー方式を採用した自動紙厚調整機構を搭載し、また、オペレーターの用紙セット時の負担を軽減するスキューコレクション(用紙の斜行自動補正)機能を搭載している。

C9500/C9300/MICROLINE 9500PS/MICROLINE 9300PS

2003年、C9200/9400の改良版との位置づけで、外観の形状こそ変わらないが中身は大幅な改良が行われた。自動用紙厚検知、自動カラーバランス調整などのユーザー側の操作性アップが図られながら、トナーの改良などを中心に、プリンター全体の安定化と速度アップ、画質アップが進んだ。これまでのタンデム方式はカラーエンジンとしてはマイナーな方式であったが、この年に開発された新製品では約3/4がタンデム方式となり、メジャーな方式となった。

C7500/C7300/MICROLINE 7300PS

2003年、A3モデルと同様にA4モデルも大幅な改良がほどこされ、外観の形状こそ変わらないが中身は大幅な改良が行われた。特に欧米市場はA4モデルが売れ行きの中心であり、各種PC雑誌のアワードを総なめにした性能を誇った。雑誌PC Magazineでは2年連続してBest Business Color Printerのアワードを受賞した。

C5100/C5300/MICROLINE 5100/MICROLINE 5300

C7500/C7300のカラープロセス機能をそのまま小型低価格プリンターに集約した商品が本機である。価格性能比の高さでは他社機を寄せ付けず、同等の売価で3倍の性能、国内では10万円で4PPMカラーの他社機に対して同じ10万円で12PPMのカラー機であったため、出荷台数が欧州市場を中心に伸び、シェアを押し上げた。

MICROLINE 6100F

2004年、SIDMの需要が拡大している中国市場や特に需要の大きい低価格プリンター領域をメインターゲットとして開発した24ピン小型水平プリンター。機能の絞り込みによる構造の簡素化、中国での現地生産、部材の現地調達、現地事情に対応した設計変更など、低コスト化を実現するため様々な対応を行った。生産はOKIデータの中国生産拠点である沖電気実業有限公司(深セン工場)で行った。

C3400n

2006年、カラーページプリンター市場の半分以上を占め、さらに成長を続ける低価格セグメントに投入するため、OKIデータでは新たにタンデム方式の超小型シングルパスカラープリンターC3400nを開発した。
低価格化(部品点数の削減、小型化を中心に徹底的なコストダウン)、高速性(小型化・低コスト化を図りつつもタンデム方式の強みを活かした高速印刷のカラー16枚/分、モノクロ19枚/分を実現)、高印刷品質(上位機種に導入したものと同じ新小粒径トナーおよび階調LEDヘッドによる高い印刷品質を実現)、デザイン性の高さ(量販店展示販売やオフィス内用でオペレーターの卓上に置かれることが多くなることを考慮し、親しみの持てる丸みを帯びた新デザインを採用)を商品コンセプトとしている。

C8600dn

2006年、今までのA3用紙対応機の常識を覆す画期的なA3カラーLEDプリンターを開発した。当時、B4・A3サイズ用紙を使用する日本国内市場ではプリンター販売台数の70%がA3サイズに対応したモデルであり、国内での飛躍的な販売増を期待するものであった。C8600dnはA4機をA3幅に広げることをベースに設計したため、デジタルLEDの特徴を活かして、A3サイズの装置であっても、小型化・軽量化を実現することができた。また、新開発の小粒径トナーと4階調印刷方式を採用しているC8600dnの画質は、レーザースキャナーヘッドを採用しているライバル機に比較しても数段優れているものであった。また、デジタルLEDは小型化、高解像度化、高速化、低価格化が可能であり、性能・品質などあらゆる面でレーザースキャナー方式を凌駕している。

B810n

2008年、印刷速度毎分35ページ、生涯印刷120万ページ、と低価格ながらクラストップレベルの印刷スピードと耐久性を実現した、ビジネス向けA3対応モノクロページプリンター。当時、カラープリンターや複合機の市場が急速に拡大する一方、モノクロプリンターの市場も依然として堅調な状況を示していた。企業ではコスト最適化が進んでおり、カラープリンターと併用する形でモノクロプリンターの導入を行うといったケースが増えていた。このような市場背景をふまえ、モノクロプリンターラインアップをさらに強化する商品となった。6.5秒以下のファーストプリントを実現しオフィスでの印刷待ちストレスを軽減しさまざまな用紙を大量に印刷するオフィス環境に対応した。

B430dn/B410dn

2008年当時、オフィスプリンターのカラー化が進む一方で、モノクロプリンターの導入も堅調に推移していた。特に、A4モノクロページプリンター市場においては、コスト削減や環境負担への軽減策として両面印刷に標準対応したタイプが求められていた。信頼の長期無償保証つき新ブランド「COREFIDO(コアフィード)」シリーズのラインアップとして、解像度1,200dpiのB430dnと600dpiのB410dn」の2機種は、ともに自動両面印刷に標準で対応しており、用紙の使用量削減に貢献する商品となった。また、エナジースター、RoHS指令、グリーン購入法に対応し、環境性能にも優れていた。ランニングコストは1ページあたり約3.2円と、低ランニングコストを実現し、印刷速度は毎分28ページ、ファーストプリントにおいても約5秒の高速印刷を実現した。

C830dn/C810dn-T/C810dn

2008年、信頼の長期無償保証つき新ブランド「COREFIDO(コアフィード)」シリーズのラインアップとして、大容量給紙に対応したオフィス向けA3カラーページプリンターが発表された。エコマーク、エナジースター、RoHS指令、グリーン購入法に対応し環境性能に優れているほか、使い勝手を向上させる液晶画面が付いたオペレーションパネルを装備し、特に「C830dn」では大型液晶画面を採用し、トナー残量やエラー発生時の対処方法などを、グラフィックや漢字表示によって分かりやすく知らせる機能を備えた。カラー毎分30ページの高速印刷を実現し、最大1,460枚の大容量給紙を可能にした。セキュリティー面にも配慮し、プリントアウト時にICカードによる認証を行う「ICカード認証印刷機能」や、プリンター内部のハードディスクに印刷データを蓄積する際に暗号化して保存することが可能な「データプロテクションキット」に対応、紙文書と印刷データの両面で高いセキュリティー性を実現した。

MC860dtn/dn

2008年、OKIデータがプリンター専業メーカーとして長年培ってきたプリント技術を凝縮し、「プリントを中心に複合機を利用する方」のために開発した、OKIデータ初の国内市場向けA3複合機。実績のあるA3カラーLEDプリンターのエンジンをベースとし、コピー、ファクス、スキャンなどの機能を付加して、一般的なオフィスのワークグループで利用する複合機として必要十分な性能を実現した。カラー毎分26ページ(A4横送り片面コピーモード時)の印刷速度、600dpi×1200dpiの印刷解像度とマイクロファインHDトナーによる高品位印刷、自動両面印刷標準対応など高い基本性能を持ち、コピーについては、A3両面コピーに対応したRADF(自動両面原稿送り装置)を標準装備。最大50枚までの連続コピーが可能となった。FAX機能としては、A3原稿の送受信に対応し、受信したファクスを指定したファイルサーバーなどにPDF形式で保存するペーパーレス機能も装備した。

C610dn/C711dn

2010年、「COREFIDO(コアフィード)」シリーズのラインアップとして発表した、スリープ電力クラスが最少で、高速プリント機能を備えたオフィ ス向けA4カラーLEDプリンターである。第一の特長は、環境性能の向上であり、専用LSIの開発によりスリープ電力(スリープ時の消費電力)クラス最少の 0.9Wを実現したほか、「エコマーク」や「グリーン購入法」、「国際エネルギースタープログラム」の基準に適合し、環境へ配慮した商品となった。さら に、OKIデータ初の取り組みとして、純正リサイクル・トナーカートリッジ「GFトナー」を同時発売した。第二の特長は、媒体対応力の強化であり、マルチ パーパストレイの通紙性能を向上させたことで、250g/m²の厚紙に対応した。カセット給紙でも優れた通紙性能の実現し、C711dnでは 220g/m²用紙の自動両面印刷も可能にした。また、2機種ともにA5サイズの自動両面印刷や最大1320.8mmの長尺印刷などペーパーハンドリング に優れ、店舗のPOPやビジネス文書の表紙、社内での名刺印刷での活用が期待された。

C530dn/C510dn/C310dn

2010年、当時世界最薄かつ最新の環境技術を搭載したA4カラーLEDプリンターを発表した。従来よりLEDのチップ幅を22%削減し省資源化に成功した新LEDプリントヘッドを搭載し、自動両面印刷機能を搭載しながら、高さわずか24.2cmと世界最薄を実現した。従来各色で独立していたイメージドラムユニットを一体型にし、イメージドラムユニット間の距離を短縮させ、各色それぞれにあった廃トナーボックスを1カ所にまとめたことで、従来機種と比較して、高さで約10cm、容積で約4割の大幅削減に成功した。また、環境性能を向上させる独自開発の「Green ASIC」搭載により、スリープ電力クラス最少の0.9Wを実現。バスケット式の4色一体型イメージドラムユニットを採用し、メンテナンスの簡単さにおいても群をぬいた、オフィスの現場に“愛”のあるプリンターが誕生した。

MC561dn/MC361dn

2010年、初の自社開発スキャナーを搭載し、高速な自動両面読取・印刷のダブル両面搭載で当時世界最薄のA4カラー複合機を発表した。最大の特長は、高速自動両面スキャナーと高速自動両面プリンターを標準装備しながら、わずか444mmとA4カラー複合機の両面印刷対応のクラスで当時世界最薄を実現したことであった。従来機種と比較して、高さで約8センチメートル、容積で20%以上の小型化に成功した。また、最初にまず読取原稿を反転させるという独自の自動両面スキャン機構により、用紙ルート長を従来の20%短縮させることで、高速化と小型化を実現した。画質面においては、スキャナーに2列のLED光源を使用した1,200dpi高精細読み取りセンサーを採用し、従来コピーを繰り返すと劣化しがちであった伝票などの微細な文字に至るまで、劣化させることなく美しく読み取り、印刷することが可能となった。

B431dnB/B411dnB

2010年、モノクロLEDプリンターの販売台数大幅増加を記念して、「COREFIDO(コアフィード)」シリーズ初のブラックモデル「B431dnB」「B411dnB」を発表した。当時、パソコンをはじめとしたオフィス機器に黒色を採用したものが増えており、合わせてプリンターも黒で揃えたいというニーズが高まっていた。このブラックモデルは、マット調の落ち着いたブラックで仕上げており、北米では、汚れが目立ちにくいことを評価されて自動車整備場向けシステムで採用されるなど、ブラックカラーは工場などの現場での利用にも最適なモデルとなった。

2011-

C841dn/C811dn/C811dn-T

2011年、第2世代COREFIDO(コアフィード)として、「ユーザービリティ」、「パフォーマンス」、「エコロジー」の観点で更なる進化を遂げた新たな機種が登場した。「ユーザービリティ」についてはA3カラープリンターとして設置面積で世界最小サイズ(2012年1月現在当社調べ)を実現し、また操作パネルの表示、特に分かり易いヘルプ画面などについて改善を行った。「パフォーマンス」については世界最小のコンパクトサイズに抑えながらカラー/モノクロ印刷ともに35ページ/分の高速印刷を実現した。
また、新定着方式の採用でウォームアップ時間を従来機より約1/3に短縮しクイックスタートを実現した。「エコロジー」については、新方式の電源ユニットを開発し待機時の低消費電力を実現するとともに、オートオフ機能を搭載し一定時間プリンター装置を使用しないときに自動的に電源をオフにする機能を実現し低消費電力化を進めた。

C920WT

2011年に北米で販売開始した白トナー搭載のA3カラーLEDプリンターC920WT(写真1)は、LEDヘッドによるシャープな高画質印刷性能、多彩な階調表現力、フラット・ペーパーパス方式のシンプルな構造を活かして開発された非常にユニークな商品である。白トナーの用途としては、Tシャツや布製のバックなどへの印刷があげられる。これらへの印刷は、トナー専用転写紙にカラーで絵柄を描き、最後に白色を印刷した転写紙を布地やポリエステル素材へ熱プレス機で転写する方法で行っている。通常の印刷は、トナーCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)の4色を使用してフルカラーを実現しているが、C920WTは黒トナーの代わりに白トナーを搭載しCMY混色で黒とフルカラーを表現することで、転写紙への印刷に最適な高品質・高画質を実現している。

C301dn

2012年、業界唯一の新サービス「メンテナンス品5年間無償提供」を実現したCOREFIDO2初となるA4カラーLEDプリンターが登場した。デスクサイドユースができる当時世界最薄のコンパクト設計と、低価格でありながら、LEDプリンターならではの高性能と30万枚もの印刷寿命がある高耐久性を装備した。プリンター本体の「5年間無償保証」と「メンテナンス品5年間無償提供」で、長期期間にわたり使い続けることができる。COREFIDO2としてのサービスを拡充することでシェアを拡大し、ユーザーのビジネスに最適なプリンティングソリューションを提供し、さらなる拡販を目指すきっかけとなる機種となった。

MC362dnw/MC562dnw

2013年、タブレットやスマートフォンといったモバイル端末のビジネス普及により、企業での無線LAN導入が進んでいた。特に小規模オフィスや店舗と いった狭小スペースにおいては、その傾向が顕著で、コンパクトかつ無線LAN対応の複合機ニーズが高まっていた。MC362dnw/MC562dnwには 無線LAN機能を追加し、アップル社が提供するプリント機能「AirPrint™」に対応している。これにより、iPhone、iPadなどのiOS端末 がワイヤレスローカルネットワーク上にある「MC562dnw/362dnw」を自動検出し、端末からダイレクトにプリントすることが可能となった。ま た、自動両面印刷やスキャン・コピー時の自動両面原稿送り装置(RADF)を標準装備し、高機能・ハイパフォーマンスなモデルでありながら、独自のLED プリントヘッドの特長を活かしコンパクトサイズを実現するモデルであった。

C941dn

2013年10月の日本を皮切りに全世界で販売開始した5色印刷対応のA3カラーLEDプリンター MICROLINE VINCI C941dnは、LEDヘッドによるシャープな高画質印刷と自社初の中間転写方式を採用して多様な用紙対応力を強化、フラット・ペーパーパス方式のシンプルな構造を活かした高速印刷など、プロフェッショナル市場向けに開発したフラグシップモデルである。C941dnはOKIデータで初めて5色トナーでの印刷を実現し、CMYKに特色と呼ばれる“ホワイト(白)”または“クリアー(透明)”のトナーを5色目としてプラスしたカラープリンターである。フルカラーにホワイトやクリアーを追加して印刷することで、様々なデザイン表現が可能になり豊かな色再現性を実現している。

C910RB

2013年、中国市場向けに赤と黒の2色のトナーを搭載したA3カラーLEDプリンター「C910RB」を発売。中国の公的文書印刷専用の赤色トナーを開発し、中国政府が要求する印刷物への厳格なルールに応える機能を普及価格で実現。

MC883/MC863

2015年、プリンター・複合機のダウンタイムを大幅に削減する新サービス「COREFIDO3」対応の第一弾商品として、「MC883dnwv」、「MC883dnw」、「MC863dnwv」、「MC863dnw」の4機種を発売。高いメンテナンス性をさらに強化し、「新世代オペハネガイダンス」を搭載して新発想「メンテナンスバリアフリー設計」を実現。

ColorPainter E-64s

2016年、大判インクジェットプリンターの海外市場向け商品として、64インチ対応のエントリーモデル「ColorPainter™ E-64s」を発売。独自の低臭気ソルベントインク「SXインク」を搭載し、高発色、広色域、高耐候性、低ランニングコストの特長を活かし、屋内サインからカーラッピングなど幅広い用途に対応。カラー光学センサーによる自動印刷調整機能などの当時の上位モデル搭載機能も継承した。

ML8480SU3-R

2018年、水平紙送り式ドットインパクトプリンターの新商品として「MICROLINE 8480SU3」と「MICROLINE 8480SU3-R」の2機種を発売。従来機種よりも待機時消費電力を8割削減し、国際エネルギースタープログラムおよびグリーン購入法に適合した環境配慮型の商品。

C844/C835

2019年、業界初「7年間無償保証」「メンテナンス品7年間無償提供」を実現した「COREFIDO EX」シリーズとして、A3カラーLEDプリンター「C844dnw」「C835dnw」「C835dnwt」の3機種を発売。部品の素材から見直しを行うことで耐久性を高め、世界最小のコンパクトな筐体ながら装置寿命7年または100万ページを実現。新規開発の定着器によりウォームアップにかかる時間を従来機の約1/3に短縮して待ち時間を削減するとともに、TEC値は3割、最大消費電力も2割削減し省エネに貢献。

Pro1040/Pro1050

2019年、インダストリー市場向けの戦略商品として、世界初の幅狭カラーLEDラベルプリンター「Pro1050/Pro1040」を発売。食品、飲料、物流などの業界で高まるラベル印刷の需要に応え、小ロット多品種に対応したカラーラベルのオンデマンド印刷を実現。トナー方式を採用し、耐候性、耐水性を高めると同時に、普通紙の他、合成紙や透明フィルム(PET)などを基材としたさまざまな粘着ロールラベル紙への印刷を可能とした。

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