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時代とOKI

第15回 ATMシリーズの開発 その進化と革新

1970年(昭和45年)にオンラインキャッシュディスペンサーを富士銀行に納入以来、世界初の紙幣還流型ATMの開発に成功するなど、ATMはOKIの中核を担う事業に成長していきました。2009年(平成21年)には複数国の紙幣に対応することが可能な紙幣還流型ATM(現金自動預け払い機)を発表。アジアに続いて欧州にも進出するなど、ATMのリーディングカンパニーとしてグローバルな視野を築いています。

第3次オンラインシステムとATM


世界初の紙幣還流機能をそなえた
ATM「AT-100」

金融機関のオンラインシステムは、1980年代に第3次オンラインへと突入します。経営情報の集約、情報系システムによる営業管理、収益管理の強化を狙ってのものでした。金融機関の情報システム部門がこれまで設計において主導的な役割を果たしてきましたが、第3次ではベンダー側がそれぞれのシステムづくりを担当することになります。OKIにとってもハードウェアを提供するだけではなく、システム提案能力が試される時代がやってきたのです。OKIはターミナル・コントローラーの機能の分散・強化、最新のネットワーク・アーキテクチャーを導入し、そのニーズに応えました。

一方、銀行の合理化に重要な役割を果たしたATMについても、OKIは革新的かつ独創的な開発を担いました。それを象徴するのが、入金紙幣をそのまま支払いに回せる紙幣還流機能をもったATM「AT-100シリーズ」です。1982年(昭和57年)から提供された同シリーズは、カラーディスプレイを使った振込・振替機能、封筒受付機能の実装に至り、1986年(昭和61年)には振込取引、硬貨の取り扱い、通帳発行などの機能を追加した「AT-200」を開発。ATMの多機能化を加速させていきました。

ノンストップATMでシェアナンバー1を獲得


ATMの次世代機として市場から
称賛された「AT-300シリーズ」

1986年(昭和61年)12月頃より、日本ではいわゆるバブル景気が始まります。企業は人材確保のために労働条件の改善が課題となり、金融機関を含めて完全週休2日制の導入が普及。これに伴いATMの運用時間延長が求められるようになりました。そこでクローズアップされたのが、「ノンストップ運用」と「セキュリティ強化」、「ユーザーインタフェースの向上」、そして「柔軟な拡張性」という課題でした。これらのコンセプトを具現化するATMとして、OKIは1989年(平成1年)に「AT-300」を市場に投入します。

上記4つのコンセプトを現金処理の面で具現化した機能としては、徹底したノンストップ運用のための現金補充回収機能と、ユーザーインタフェースおよびセキュリティ確保のための現金ノータッチ管理システムの実現が挙げられます。顧客取引を中断せずに、装置内の現金が不足した場合には補充し、余剰となった場合には回収できる補充回収機能を行えるようにしたものです。また、紙幣ごとの最新の装置保有枚数を常時管理する現金在高管理機能、装置内に残っている現金を全て計数し直して紙幣ごとの枚数を確認する自動精査機能の実装を追求しました。

「AT-200」までを紙幣還流型の第1世代とすると、「AT-300」は運用の効率化、装置の小型化、高速処理をはじめ、全ての点において生まれ変わった新世代機でした。その結果、インパクトをもって市場に受け入れられ、多くの新規顧客を獲得。OKIのATM事業のシェアは一気に拡大し、のちに中核事業となっていきます。

ATM市場で世界的信頼を獲得


海外向け紙幣還流型ATM
「ATM-Recycler G7」

21世紀に入ると、OKIは国内におけるATMのリーディングカンパニーとしての実績を踏まえて、中国・韓国などのアジア市場に向けたATM販売に力を注ぎます。そして2009年(平成21年)、全世界のATM市場に向けた画期的なATMを開発します。世界のさまざまな国で使用されている大きさ、絵柄、セキュリティ情報の異なる紙幣を取り扱う紙幣還流型ATM、「ATM-Recycler G7」です。

「ATM-Recycler G7」は、2010年(平成22年)に欧州中央銀行が定めたEC評議会規定1338第6条の「Article-6」試験に合格します。これは欧州中央銀行がユーロ圏各国における流通ユーロ通貨の品質と信頼性の維持を目的に、偽造券の検出・隔離と、その使用者の特定、また流通に適さない傷んだ紙幣を仕分けるための枠組みです。ユーロ圏各国の中央銀行は、紙幣処理機の製造業者に対してこの試験を実施しており、これに合格したことはOKIのATMがグローバルに認められたことを意味します。

また、2011年(平成23年)には同時取り扱い紙幣を32種類から4倍の128種類へ拡張。コイン出金、非接触ICリーダーライター、バーコードリーダー機能も新たに追加しました。国内市場だけでなく世界市場のトップを目指し、OKIのATM市場における挑戦は、新たなステージを迎えています。

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