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時代とOKI

第14回 LEDプリンタで光電子工学分野に参入

省エネルギーならびに地球温暖化防止に貢献する技術として注目を集め、現在では照明やテレビで使われるなど身近となったLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)。このLEDの研究をOKIがスタートさせたのは1965年(昭和40年)のこと。1981年(昭和56年)には世界で初めて光源にLEDを採用したページプリンタを世に送り出します。

LEDプリンタ開発の基礎

LEDとは、順方向に電圧を加えた際に発光する半導体素子を意味します。光源にLEDを採用したプリンタは、OKIの代名詞ともいえる極めて独自性の強い商品です。その基礎を築いたのは今から46年前、1965年(昭和40年)に遡ります。LED技術の修得を目的に、1人の研究者を東北大学の西澤 潤一教授のもとに派遣したのが原点です。その後、OKIはサーマルプリンタ(熱によって紙媒体に印字する方式)を装着したファクシミリで市場を席巻。プリンタヘッドの技術において業界をリードする立場になっていきます。そのなかで競合他社との差別化をさらに強固にしていく一環として、OKIはLEDプリンタヘッドの開発に着目するのです。


第1世代のLEDアレイヘッド

1977年(昭和52年)、電電公社 横須賀電気通信研究所との共同研究として、LEDアレイヘッドの開発に着手します。当時のLEDアレイ化技術は揺籃期。LEDチップの製造歩留まりは悪く、実用化には桁違いの改善が必要でした。

最初の問題は発光部の結晶密度の差による光源のばらつき。理想は半導体ウェハ全体の欠陥を無くすことでしたが、当時の技術ではそれは不可能でした。ここに至り研究陣は1つの仮説を立てます。ある程度の欠陥があってもそれが均一に散らばっていれば、発光のばらつきの少ないLEDアレイヘッドができるはずと。開発着手から2年。1979年(昭和54年)にA4判で毎分20枚という、LEDアレイを光源とする電子写真プリンタの発表により、研究陣はその仮説を証明します。

LEDプリンタを本格的に市場投入


DTP市場で好評を得たMICROLINE801PS+F
(1991年発表)

1981年(昭和56年)にOKIは光源に第1世代のLEDアレイヘッドを用いた、世界初のページプリンタ「OPP6100」を開発します。現像方式は磁性一成分で、圧力定着用トナーを使用。石油ショック直後の当時、究極の省エネ仕様でした。残念ながら「OPP6100」はコンセプト機のレベルを超えることはありませんでしたが、この実績により外販許可が下り、OKI独自のプリンタ設計が可能となります。1983年(昭和58年)、後継機として卓上型で高速な「OPP6220(B4サイズ 20PPM(※1)@A4縦)」を発表。実質的には世界初の量産されたLEDプリンタとなりました。

この翌年、同製品を外資系システムメーカーに対してOEMの提案を開始します。このビジネスを通じて、OKIは商品を磨き上げるノウハウを掌中に収めていきます。やがて改良を重ねることで、環境対応技術をいち早く採用した世界最小サイズのページプリンタ「MICROLINE 4w」や、世界初となる1200dpiのLEDヘッドを搭載した「MICROLINE 905PSII」を商品化するなど、特長あるプリンタを続々と開発して、大ヒットへとつなげていくのです。

  • ※1:PPM

    Page Per Minute:プリンタが1分間に印刷できるページ数

カラーLEDプリンタへの挑戦

1990年代に入り、パソコンの高性能・低価格化が進むとカラー文書へのニーズが高まってきます。当然、OKIもLEDを使った小型カラープリンタの開発機運が盛り上がります。


タンデム方式の概略構造

カラープリンタの開発にあたり最初の課題は印刷方式の検討でした。4サイクル方式とタンデム方式があったものの、熟慮の末にタンデム方式を採用。用紙走行路に4色のトナー画像形成ユニットを直列に配置し、搬送される用紙に直接色を重ねていく本方式は、印刷速度が単色印刷と変わらず、4サイクル方式の4分の1。将来的なカラー高速印刷を見据えての判断でした。

開発はモノクロプリンタの画像形成ユニットを4個並べた試作機からスタートします。クリアすべき課題は山ほどありました。カラートナーは色によってその特性が異なること、用紙上にトナーを重ねるため定着良好領域が極めて狭くなること、転写搬送ベルトは初めて作るため材質から選定する必要があることなどなど、OKIはこれらの課題に粘り強く向き合い、1998年(平成10年)にA4機では初となるタンデム方式カラープリンタ「MICROLINE 8c」の出荷にこぎつけます。

その後も技術改良を重ねるなかで、2006年(平成18年)に大きな転機が訪れます。「エピフィルムボンディング(Epi Film Bonding)技術」という異質な材料間の接合を可能にする世界初の技術を開発、革新的なLEDプリントヘッドの商品化に成功するのです。LEDプリンタは、常にイノベーションに挑戦するという、OKIのDNAの結晶であり、今も国内はもとよりグローバルにLEDの技術革新をリードし続けています。

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