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Yume対談

Nov.12,2020

Yume対談
「鎌上社長が、一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)と対談しました」(前編)

SUMMARY

大きな時代の転換点の中、OKIは、存在価値を見直し、「社会の大丈夫をつくっていく」というメッセージを発信。社会の変化に対応できる会社になるために、まず1割の社員をイノベーション推進できるリーダーに育てることが必要。このためYume Proを推進し、2022年度までに「IMSレディ」な企業を目指す。

対談前の鎌上社長
対談前の鎌上社長

OKIの存在価値を改めて見つめ直す

JIN鎌上さんと初めてお目にかかってから3年経ちましたが、当時は全く想定できなかった世の中になりました。経営者として、時代の転換点をどの様に受け止めていますか?

鎌上中期経営計画2022(以下、中計)を2020年5月に公表予定だったのですが、半年弱遅れてしまいました。この間、社内でも随分と議論をし、冷静に見つめ直す時間ができました。

JINこの半年間、具体的にどのようなことを見つめ直したのでしょうか。

鎌上OKIの企業価値です。経営者としては、売上や収益などが当然、重要な要素です。ただ、成長の前に、我々の社会における存在意義は何なのか、社会から必要とされる企業であり続けるためには、どうしたらいいのかを、もう一度見つめ直しました。こんなに突き詰めて考えて議論したのは、私も入社以来、はじめての経験でした。

JINOKIの存在意義について大議論をされ、結論は出たのでしょうか。

「社会の大丈夫をつくっていく。」

鎌上中計の言葉で言うと「社会の大丈夫をつくっていく。」という一言です。これまでも、「より安全で便利な社会のインフラを支える」ことを、グループの目指す姿として掲げてきたんですけどね。

JIN安全、便利という言葉は、多くの会社が使っていますね。

鎌上各社が使っています。ただ、コロナ禍の中で、普通に生活していける素晴らしさを感じました。安全・安心という言葉の本当の意味合いが、やっと分かったのではないかという気がしています。社内で、何度も議論を繰り返しながら、最後に出てきたのが、この言葉だったんです。

JINすごく良い言葉だと思います。現場感があるというか、体温を感じる言葉だと思います。どこにこだわったのでしょうか。

鎌上心に響く言葉にこだわりました。

JIN会社の成長の前に、存在意義がいると言われました。これが、「社会の大丈夫をつくっていく。」ということなんですね。

鎌上その通りです。売上や利益を上げること、税金を納めること、雇用を維持すること、みんな重要なことです。ただ、会社が社会の中で必要とされなければ、何の意味もありません。

JINコロナの時代となり、会社の存在意義をもう一度見つめ直して、そこに行きついた訳ですね。世界同時並行で起こっているコロナは、OKIのピンチでしょうか、それともチャンスと捉えているのでしょうか。

鎌上OKIは、これまでも社会の重要なインフラをずっとやってきました。こうした時代となって、この重要性は益々高まっており、チャンスだと感じています。国内の大丈夫を作るだけでなく、世界の大丈夫を作っていかなければならないと考えています。

1割の社員をリーダーに育てる

JIN国内外の「社会の大丈夫をつくっていく。」というビジョンは、グループ全体で共有されているのでしょうか。

鎌上半年間、会社の存在価値について議論した上で出てきた結論ですので、グループ内の認知度を高めるのはこれからです。今日の対談も含めて、これから社内外に発信していかなければならないと考えています。

JINグループ全体への浸透は、どの位のタイムスパンで進めていかれるのでしょうか。

鎌上グループ全体で1万8千人の社員を一人一人説得して回ることはできません。ですので、1割の社員が同じ考え方を持ち、そこからやがては全員に浸透させていくことができるようにしたいと考えています。新しい中計の終わる2022年度までには、そこまでもっていきたいですね。

「IMSレディ」で変化に対応できる体制を目指す

JIN今回、OKIは、事業中計とイノベーション戦略を作られました。この2つの違いや関係はどうなっているのでしょうか。

鎌上私は、長く事業部を経験し、研究開発センターの担当役員も2014年度から2年間やりました。これまでは、事業部と研究開発センターの活動の連携が不十分だったと実感しています。事業部門は、既存商品のモデルチェンジなど、今日、明日のビジネスに注力する。研究開発部門は、もっと先の時間軸で事業の芽を育てて、事業部門にバトンタッチできるようにもっていきたいと考えています。このため、事業中計とイノベーション戦略をオーバラップした形で策定しました。

JIN今回のコロナで痛感しましたが、これからもどんな変化があるかわかりませんよね。

鎌上どう変わるかわからない世の中なので、変化に対応できる会社にしていきたい。研究開発部門から事業部門に継続的にバトンタッチできるようなフレームを作らなければなりません。

JINOKIは、現在策定中のイノベーション・マネジメントシステム(IMS)に関する国際規格ISO 56001の認証を受けられる体制を2022年度までに構築し、「IMSレディ」を目指すと仰っています。社会の変化に対応できる会社にするということは、すなわち「IMSレディ」な体制を作るということでしょうか。

鎌上その通りです。「変化に対応できる会社」を作れといっても、それを実現するための仕組みが必要です。これが、OKIのIMS “Yume Pro”なのです。イノベーション研修で、毎年千人の教育を行い、各部門や子会社にYume ハブというイノベーション・エバンジェリストを育てていく。社長が一人で吠えているだけでは動かないので、1割のリーダーを育てる。そして全社に展開していく。そのための仕組みがYume Proです。

イノベーション・プロセスを身につけることで提案力を養う

JIN1割のリーダーは、スキルだけでない。文化の問題もありますね。何をどう変えたいのでしょうか?

鎌上これまでのOKIは、社会が変わっていく中で、顧客からリクエストをいただき、これに忠実に解決するというビジネスモデルだったんです。ところが、VUCA(※1)な世界になると、顧客自身がどうしたらいいかわからなくなってきた。OKIは、通信、音声、信号処理など多岐に亘る技術を持っているが、これらを活用しながら、顧客に提案できる力、まさにイノベーションのプロセスを身につける必要があります。

JIN持てる技術を活用するために、イノベーション・マネジメントシステムが必要だということですね。

鎌上Yume Proは、SDGs(※2)に掲げられている社会課題をイノベーションで解決すると宣言していますが、顧客もSDGsを経営方針に掲げています。イノベーション・プロセスを身につけることで、顧客と同じ方向で共創活動を行っていけるようになると考えています。

※1 VUCA:Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉であり、現代の経営環境や個人のキャリアを取り巻く状況を表現するキーワード。

※2 SDGs(Sustainable Development Goals):国連が2015年に提唱した2030年までに持続可能な世界をつくるための開発・成長・発展目標

本記事およびOKIの「Yume Pro」については、こちらよりお問い合わせください。

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