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Yumeトーク

Feb.8,2022

Yumeトーク第55回
新規顧客開拓とリピーター獲得の両立。イノベーションにかかせないOKIエンジニアリングのプロモーション活動

SUMMARY

イノベーションの成果として、優れたソリューションや商品を実用化したとしても、それを幅広く業界や世間に知ってもらえないことには、次のステップには進みません。そこで、重要となるのはプロモーション活動です。今回は、OKIグループの中でもとりわけプロモーションに注力し、新規顧客開拓も実績を上げているOKIエンジニアリング株式会社(OEG)の営業支援グループ 松本増美グループ長と林明子の二人に、イノベーション推進センター企画室 加藤圭室長がOEG独自のプロモーション戦略についてインタビューします。

左からOKIエンジニアリング林、松本グループ長、OKIイノベーション推進センター企画室加藤室長の写真
左からOKIエンジニアリング林、松本グループ長、OKIイノベーション推進センター企画室加藤室長

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新規顧客開拓、リピーター獲得を目指す多角的なプロモーション活動

加藤先日、OKIエンジニアリング株式会社(OEG)橋本社長と一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)とのYume対談の中で、OEGのプロモーション活動がとてもイノベーティブだと話題となり、担当者であるお二人の活躍ぶりを橋本社長がとても評価されていました。私たちもOKIのイノベーションに関するプロモーションに携わる者として、悩みや課題を抱えています。イノベーション活動の中で、プロモーションは、事業創出と表裏一体、いうなれば、アクティビティの成果はすべてプロモーションしていく必要があると思っており、如何にそれを効果的な形で実現するか、課題は多いと感じています。今日は、お二人のお話しをお聞きして、私たちのプロモーション活動の参考にしたいと思っています。
まずは、プロモーション活動をされている方が、どういう経歴をお持ちなのかとても気になります。簡単な自己紹介からお願いします。

松本私はキャリア採用組で、前職では交換機のソフトウェア開発や半導体ウエハーの微量分析などに携わり、2005年にOEGに入社してからは自社のWeb管理・運営、特にSEO対策などの担当となり、その流れで現在、Webを中心としたプロモーション全般を手掛けています。

私は1998年、当時のOTS(沖通信システム:現OKIソフトウェア)に入社し、主に通信ソフトウェア開発に携わっていました。そして、2018年にOEGに異動となり、以来、松本さんのもとでプロモーションに携わり、特にWebの運用管理を担当しています。

加藤お二人ともソフトウェア技術者ということですが、今の業務との関連はあるのでしょうか?

松本二人ともソフトウェア技術者というのは、たまたまと言うか、単なる偶然ですね(笑)。

ただ、WebのHTMLなどのコーディングを理解できるという点では、役立っています。

加藤OEGがプロモーションの有用性を認識し、力を入れ始めた、つまりギアチェンジのきっかけとなった出来事などがあるのですか?

松本2013年に当時の社長が、今後のOEGの成長に必要なのは、効果的・戦略的なプロモーションだと方針を打ち出してくださったことで、営業支援グループが発足しました。その後、2016年に営業部門はなくなり、新規顧客開拓のためにWebを活用した全社的なプロモーション活動を体系化して注力するようになったOEG独特のビジネスモデルがあると思います。

松本グループ長の写真
松本グループ長

加藤OEGのビジネスの特性やイノベーションとプロモーションとの関連性を詳しく聞かせてください。

松本まず、電子機器やデバイスなどの受託試験サービスという典型的なBtoBビジネスを展開する当社では、多数のお客様からサービスのご依頼をいただいておりますが、新規顧客の多くがリピーター化していただいていますので、新規顧客獲得が当社の成長に直結します。当社は専任の営業部隊を持ちませんのでプロモーション活動が営業活動そのものになります。さらに、以前、展示会のOEGブース来場者に知名度をアンケート調査したところ、OEGの知名度はわずか20%弱という結果でした。つまり、当社は知名度が低いものの、当社のサービスを一度でも体験していただければ、その価値を理解していただきリピーター化していただける確率は高い。そのためには積極的なプロモーション活動を行うことでOEGのサービスとともに社名の認知度を高め、新規顧客獲得につなげると同時にOEGのブランド価値も高め、新規のお客様にリピーターになっていただくことで売上増を目指しています。

SEOを意識したプロモーションと事業部との連携が成功のカギを握る

加藤では、そのプロモーション活動において、最も重視していることはありますか?

松本私たちがいくら「プロモーションを仕掛けるぞ!」と意気込んで、外部に情報発信しようとしても、当社から発信する情報が無い、もしくはあってもニュースバリューが無ければ元も子もありません。だから、各事業部には、直近の顧客からの試験・検査・評価依頼の傾向を分析してもらい、さらに世の中の技術動向を見極め、需要が見込めそうなサービスがあれば、早急に新サービスとして立ち上げてもらいます。それと同時に、私たちはプレスリリースなどを通じて積極的に外部に情報発信します。このように、事業部は常に新しいサービスを創出し続け、私たちはその最新情報を発信し続けることが最も重要だと思います。また、そのためには、私たち営業支援グループと各事業部との密接な連携も必要ですね。

加藤室長の写真
加藤室長

加藤松本さんたちは、普段、どのような活動をされているのですか?

松本まずは、OKI広報部と連携したプレスリリースの原稿立案、メディアに掲載されるための戦略的な取材企画やメルマガの原稿作成や配信など行う広報活動があります。次に、6つの事業部が行う展示会やセミナーの企画・運営を統括する宣伝・販売促進活動。そして、一番頻繁な活動としては、Webコンテンツの作成やログ解析などといったWebの運用管理。特にWebではSEO対策を重視しています。

加藤やはり、新規顧客獲得のためにもSEO対策は欠かせませんか?

松本当社の新規顧客の売上起点は、約7割がWebからのお問い合わせとなっています。つまりプル営業「お客さまから来ていただく」になっています。特に新規のお客様は、検索サイトから具体的な試験名や関連するキーワードで検索して当社サイトに訪れているので、お客様視点でのキーワードを想定し、検索画面で上位表示されるように、さまざまな工夫をしています。

加藤ノウハウなどもあると思うので語れる範囲で構いませんが、SEO対策としてどのような工夫をされていますか?

松本特別なことはしていないと思います。たとえば、事業部が新サービスを開始した、新設備を導入した、新プロジェクトが始動したなどのトピックスがあった場合は、直ちにWebに掲載すると同時に、プレスリリースの発表をします。この際、最近、頻繁に検索で用いられているキーワードをヘッドラインに用いたり、文章中に何度も使ったり、その関連用語を脚注で補足説明したりすることですね。それと、プレスリリースの中にSEO対策として、同じキーワードが何度も使われていても不自然ではないような文章作成にも心掛けています。

加藤プレスリリースの文章作成には、私たちも毎回、悩まされているので、ご苦労はお察します(笑)。
さて、プレスリリースと並んでメルマガも配信されていますが、それをどのように販促につなげているのですか?

松本Webやメール、電話などでお問い合わせいただいたお客様や、展示会やセミナーにご来場いただいたお客様にはメルマガ登録をお願いし、ご登録いただいたお客様に対して、セミナーの開催のご案内をはじめ、きめ細かな情報をメルマガで配信し、お客様からの引合い案件とWebのページビュー増加というオポチュニティーを創出します。今や2万人を超えるお客様にメルマガを配信しています。また、お客様からの引合い案件は、受注・失注に関わらずその結果を事業部が分析し、新サービスの創出やCS向上の糧としています。つまり、プレスリリースは掴みで、メルマガは販促メディアというような位置づけですね。
そして、こうしたプロモーション活動を軸とした当社独自のビジネスフローを回し続けることで、当社としての売上アップを目指しています。

加藤とても多角的でシステマティックなプロモーションを展開されていますが、その成果はどうですか?

松本 Webからのお問い合わせ件数は、売上とともに2015年から20%右肩上がりで伸び続けています。この成果は素直に嬉しいものですし、プロモーション活動のモチベーションにもなっています。

加藤それは素晴らしいことですね。

私たちの仕事は、その日のページビューやお問い合わせ件数など、成果が目に見える形で示されるので、すぐに手応えを感じたり、反省したりできるのが、シビアでありながらも楽しいところでもあります。

林の写真

プロモーションを活用し、サービスという無形商品をいかにしてアピールするか…

加藤それだけの成果を上げているわけですが、プロモーションの仕組みを確立する過程で、もしくは日常的なプロモーション活動で、苦労されたこと、していることはありますか?

松本一番苦労している点は、展示会への集客とOEGブランドのアピールでしょうか。当社はモノづくり企業でないので、商品展示ができない。そこで、ブース内セミナーや評価・試験のデモなどを開催しているのですが、そのテストの信頼性や評価基準をどのように表現したらいいのか、毎回、悩んでいます。

加藤展示会やセミナーに来られるお客様は、それなりの目的を持たれているので個別対応もある程度可能かと思います。一方、新規顧客のポータルとしてWebの役割は重要ですよね。

私は、主にWebコンテンツの運用管理を担当しているのですが、ページビューをいかに増やすかで、いつも頭を悩ませています。ページビューを増やすためには、先ほど松本が説明したSEO対策と同時に、常に最新の検索キーワードに対応した当社の情報を発信する必要があり、事業部からの情報提供は欠かせません。
そこで、私たちは各事業部に対して、Webアクセス解析メールを月1回社内配信しています。メールでは、頻度の高い検索キーワードとWeb問い合わせ件数、ページビューの相関をグラフとして見える化し、各事業部に業界内のバズワードに対応した情報提供と、新サービスの創出を促しています。
また、検索キーワードは極めて専門的な用語や略語も多く、不明な用語は現場の技術者に教えていただいているのですが、それを理解することにも苦労しています。

加藤コロナ禍の中でプロモーション活動もご苦労が多いと思いますが…?

松本展示会やセミナーなどの対面イベントの機会が減ったのは痛手でしたね。でも、2020年9月からはオンラインセミナーを定期的に開催しています。これはOKIグループとしては最も早い試みだったと自負しています。また、昨年(2021年)はリアル展示会に併せてオンライン展示会を開催したのですが、その演出方法や見せ方にも苦労しましたね。

オンラインイベントは北海道や九州など遠隔地や地方から参加されるお客様も多かったので、今後も継続して、地方などの新規顧客開拓につなげたいと思っています。

バズマーケティングを極め、OEGブランドの確立を目指す

加藤最後に、今後のプロモーション活動の課題や展望、チャレンジしてみたいことなどがありましたらお聞かせください。

松本とにかく、OEGは何をしている会社か理解していただくために目立ちたい!メディアへの露出を増やしたい!いかにして知ってもらうか!(笑)。TVをはじめ多くのメディアでOEGのサービスを取り上げていただけるための策を練っています。そのためにはこれからも事業部との連携を強化して、時代に即応した新サービスを次々に創出し、私たち営業支援グループとしては、それを世間に発信し続けていくつもりです。

加藤すでに、バズったというか、話題になっているサービスがあるようですね。

松本はい。コロナ禍の折り、解析試験に立ち会えないお客様向けに開始した、電子機器・部品の「オンライン立会解析サービス」、事業部のメンバーとともに、実践イノベーション研修を受講した際に、リチウムイオン電池の焼損事故が多発し、WEBからのお問い合わせも増えてきていることから誕生した「焼損事故の原因特定をする解析サービス」、そして、近年の半導体供給不足から生じた粗悪品対策として開始した「半導体・電子部品の真贋判定・信頼性試験サービス」などは、タイムリーなトピックスとして、マスコミにも取り上げていただき、多くの引合いをいただいています。また、直近ではカーボンニュートラルへの取組みも発表しています。

加藤半導体や電子部品の信頼性試験サービスは、以前からされていましたよね?

松本そうです。以前からあるサービスでも、対象を限定し、名称も「真贋判定」というわかりやすいフレーズを加えるだけでリニューアルでき、注目を集めることができるのです。これもプロモーションのテクニックのひとつですね。

インタビューの様子の写真
インタビューの様子

Webプロモーションの課題としては、ページビュー向上のための施策をアップデートしていくことです。具体的には、旬なキーワード、バズワードの盛り込みや、FacebookやYouTubeなどのSNSの活用、常設Webセミナーの充実化などですね。特に、近年はBtoCにおいてはSNSを活用したプロモーションが活発なので、それを参考にしつつ当社としてのSNS戦略も構築したいと思います。つまり「ググる」から「タグる」へのシフト対応ですね。

松本そして、すべてのお客様から「OEGは本気だ、真剣だ。だからOEGに試験・評価・解析を任せて安心」と思っていただける、OEGとしてのブランド価値の確立が、私たちのプロモーション活動の最大の目標です。また私達は、2020年にOKIのYumeハブメンバーに選出されたことをきっかけに、OEGの社員にイノベーション研修に参加してもらえるように積極的に呼びかけを行ってきました。その結果、OEGではイノベーションの基礎研修の受講率が95%以上になっています。イノベーション研修がきっかけで、先ほど申しあげた「リチウムイオン電池の焼損事故解析サービス」の提供や、「受託試験サービスのCO2排出量開示」といったカーボンニュートラルに向けた取り組みを創出することができました。

加藤今日は、私としても大変勉強になりました。お二人はYumeハブのメンバーでもあるので、これからもOKIグループのイノベーションの“エバンジェリスト”(伝道師)としての活躍を期待しています。

本記事およびOKIの「Yume Pro」については、こちらよりお問い合わせください。

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