• 商品サービス
  • 投資家の皆様へ
  • OKIについて
  • 採用情報
  • お問い合わせ
  • サイトマップ

Daily Topics

Yume対談

Dec.3,2020

Yume対談
「坪井専務と一般社団法人Japan Innovation Networkがイノベーション対談を行いました」

SUMMARY

JINが提唱する「2階建てイノベーション経営」を全員参加型で進めるOKI。イノベーション・パートナーとして選ばれる存在になるため、イノベーション・マネジメントシステム(IMS)を全社に導入する方針を打ち出す。来年度からのIMS試行に向けた準備も進め、「社会の大丈夫をつくっていく。」

Yume STで夢対談をするOKI坪井専務

40年間のキャリアの中で一番ワクワクする時代

JIN今は変化の連続の時代です。坪井さんから見て、この時代は、チャンスですか、それともピンチですか。

坪井私は、1983年にOKIに入社したので、40年近くIT業界で仕事をしていますが、間違いなく今が一番楽しいですね。ポジションが事業本部長だからということではなく、技術的やビジネス環境にワクワクしています。

JIN40年近くこの業界にいて、今が一番面白いというのは、どんなところにワクワクしているんですか?

坪井たとえば、技術ですが、今回、3回目のAIブームです。当初は、「またAIか」と思っていたのですが、ディープラーニングが出てきて決定的に変わったなと思いました。データは測り知れないので、無限のデータを学習すると無限の能力が出てくる可能性があります。

JINだから倫理面の問題にも配慮されているんですね。

坪井その通りです。2019年5月に全社横断でAI環境整備プロジェクトを開始し、9月には「OKIグループAI原則」を制定しました。

JIN昔は夢物語だったものが、ドンドンと実を伴ってきました。無限のインプットを活用すれば、無限のアウトプットがあり得えます。倫理面に関する体制も整えながら、これを活用して、「社会の大丈夫をつくっていく。」とされているわけですね。

2階建て経営を全員で進める

坪井ところで、JINさんは、イノベーション促進のために2階建て経営を提唱されていますが、イノベーションは全社でやらなければならないのに、なぜ2階建てにする必要があるのでしょうか。

JIN1階は決まったことを確実に実行するファンクションを担う。2階はまだ明確になっていない事業機会に対して試行錯誤しながら活動する。2階と1階は中でつながっていて、一体的に運営することでイノベーション活動を円滑化するという考え方ですので、会社全体が一丸となる必要がある、というのが二階建てバスの例話なんです。

坪井我々の場合、ステディーなベース事業があって、決まったことを確実に実行していればいいなんていうことはありえません。いろいろな案件がありますが、日々新しいことをやっています。

JIN坪井さんが担当されている分野では、「既存事業」という概念が無く、すべての事業が日々、革新の連続というわけですね。

坪井その通りです。顧客の現場には課題があり、OKIには技術があります。そこで、PoCを行いながら、共創活動を進めていきます。特に、この2~3年、旧研究開発センター、現在のイノベーション推進センター(IPC)との連携が非常にうまくいっています。IPCが2階にいて、事業部が1階なんていう概念はありません。IPCの研究員も現場に厭わずに出てきてくれて、一体的にイノベーション活動をやっています。

JIN鎌上社長も、「OKIは全員参加型のイノベーション」と言っておられますが、私が提唱している2階建て経営を全員で行っている感じですね。

坪井OKIはこれまで受注型中心のビジネスだったのですが、3~4年くらい前から変化が出てきました。AIやIoTといった時代の流れもありますが、一番変わったのはお客様の考え方です。これまで、コミットメントベースでしか発注しなかったお客様が、協力ベースで共創活動を依頼されるようになりました。40年近く仕事をしていて、これはつい最近の動きです。いい時代になったなあと感じています。

パートナーとして選ばれる企業になる

JIN今回のコロナ禍も含めて、本当に世の中、先が見えない時代になりました。だから、共創活動が当たり前になっています。ただ、OKIがパートナーとして選んでもらえる会社になることが、ものすごく大切ですね。

坪井その通りです。信頼されて、OKIにイノベーションの相談が沢山来るようにしなければならない。私は、そうなるためには、属人的に活動するのではなくマネジメントシステムの導入が大切だと考えています。

JINまさに、IMSに関する国際規格ISO 56002が昨年7月に発行して、OKIは日本企業の先頭を走っていますね。

坪井最近では、お客様からも、「OKIさんは進んでますね」「OKIの“Yume Pro”について教えて欲しい」と言っていただけるようになりました。ただ、私の事業本部では、以前から、イノベーション・プロセスをマネジメントシステムに取り込んで活動してきました。

JINIMS以前から、マネジメントシステムを大切にされてきたんですか?

坪井パートナーとの共創活動が増えていく中で、我々が社内でIQSと呼んでいる品質マネジメントシステムの中に、仮説検証プロセスを作ったのです。我々は、このプロセスを回しながら仕事をしているので、IMS導入は極めてしっくりきます。

世界で起きているOSのバージョンアップ競争

JIN私はよく、IMSは、スマホでいえばOSに当たるというたとえ話をします。アプリはイノベーションに関わる新しい手法です。最新のアプリがあっても、OSが古いままなら使えません。企業でいえば、マネジメントシステムがOSで、世界中でバージョンアップ競争が起こっている。IMSという新しいOSを取り入れようという動きが、先行する欧州に続いて、米国企業、中国企業が積極的に活動しています。

坪井私も属人的ではなく組織的に仕事をしていくためにマネジメントシステムを非常に重視してきました。このため、我々のIQSには、品質のQMSだけではなく、環境のEMS、セキュリティのISMSなどを総合的に取り込んでいて、これをみれば、一通り仕事ができるようにしてあるのです。これにIMSを取り入れで、来年度から試行したいと考えています。

JIN様々なマネジメントシステムを統合して、いわば、OKIの総合的なマネジメントシステムを作ると言うことですね。このような例は聞いたことがないですね。

坪井これまで、イノベーションというと、マネジメントシステムから一番遠いところにあるものという印象でした。ところが、ISO 56002の発行によって、イノベーションもマネジメントシステムで、システマティックに進められるということが明らかになった。これは大きいですね。

JINJINが提唱している2階建てイノベーション 経営を取り入れる企業が増えてきていますが、OKIは、1階と2階が一体となって、全社でIMSを実装しようとしているということですね。

坪井私は、ソリューションシステム事業本部長で、事業の責任者です。普通の会社なら、イノベーション担当役員でもない人間が、「全社でIMSを実装する」なんて話はしませんよね。そこが、事業部も含めて日々革新的なビジネスに取り組んでいるOKIの特長です。

JINOKIは、日本企業の中で、マネジメントシステムの重要性にいち早く気づき、IMSを含めた統合的なマネジメントシステムによって、OSのバージョンアップを図ろうとしている会社なんですね。

来年度からIMS試行を目指す

坪井私は、常に「継続的に価値を作ることが大切」という話をしています。「継続的に」ということになると、マネジメントシステムを作るしかありません。

JINそれを会社全体で取り組んでいる。全社的なイノベーションについて語るのは、OKIさんがIMSのベストプラクティックを実現することを目指すということですね。

坪井みんな新しいことをやらないと生きていけないのです。そこで、2階に出島的なイノベーション部隊を作ると、会社の中では、「2階だけがやればいい」「イノベーションで1階が遅れている」みたいな話になりかねません。OKIは、そうではなくて、みんなでやる「全員参加型のイノベーション」を進めています。

JIN現在、品質マネジメントシステムの中に仮説検証プロセスを作られているわけですが、IMSとISO 9001を結合することが必要ですね。

坪井社内には、ISOの専門家がいますが、IMSもISOなので、極めて親和性が高いです。品質もイノベーションも同じ章立てになっていますからね。箇条4の組織状況を押さえて、箇条8の活動のところが大切だよねといった具合にISOを共通言語にして話をすることができます。

JINISO 56002を審議する際には、当然、ISO 9001をはじめとする他の国際規格との接続についても意識しながら策定しています。

坪井これまでも、旧研究開発センターから生まれた技術を事業化してきましたが、事業部に移管してから商品化に時間がかかってしまいます。商品化に際して押さえるべき品質について共通認識がなかったため、手戻りが起きてしまったことが原因でした。早くIMSの規定を作って、試行的にでも実装しようと言っています。試行しながら、修正をかけながら磨いていけばいいと考えています。

社会の大丈夫をつくっていく

JIN先日、公表された中期経営計画2022では、ESG経営を前面に打ち出されましたね。

坪井ESGの「S」は、社会貢献活動のように受け止められることがありますが、OKIのビジネスは、ほとんど社会のインフラを支える仕事なので、本業そのものです。

JINSDGsもまさにその通りで、企業のイノベーションでゴールを達成するというのが本丸の活動です。”Yume Pro”は、SDGsに掲げられている社会課題からイノベーションを興すことをビジョンとされていますが、今回の中期経営計画2022では、「社会の大丈夫をつくっていく。」というキー・メッセージを打ち出しましたね。

坪井大丈夫をつくるためには、どうしたらいいのかと考えると課題は山ほどあります。イノベーションというと大袈裟に考えて、ひいてしまう社員もいますが、社会の大丈夫ということになると盛り上がります。社会に大丈夫ではないことが沢山ありますからね。

JINメッセージの腹落ち度が100倍違いますね。あえて100倍と言います。

坪井ありがとうございます。IMSを新たなOSとして取り込み、全員参加型のイノベーションで社会の大丈夫をつくっていきたいと思います。

本記事およびOKIの「Yume Pro」については、こちらよりお問い合わせください。

Special Contents

      お問い合わせ

      お問い合わせ