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Jul.18, 2023

「2023年度人工知能学会全国大会」にて、技術本部のAI技術研究開発成果を発表

SUMMARY

2023年6月6~9日に熊本県で開催された「2023年度人工知能学会全国大会(JSAI2023)」にて、技術本部でAI技術の研究開発に取り組む若手を中心に、AI技術の研究発表と関連展示を行いました。

OKI企業展示ブースの様子の写真
OKI企業展示ブースの様子

参加概要

2023年6月6~9日に熊本県で開催された「2023年度人工知能学会全国大会(JSAI2023)」に、技術本部にてAI技術を研究開発している若手を中心に参加し、研究発表と技術展示を行いました。
「JSAI2023」とは、人工知能に関する最新の研究成果などを発表する学会です。国内ではAIに関する最大級の学会で、年々参加者数が増加しており、2023年度は過去最高の3,566名の参加者数(発表数は950件以上)となっています。企業からの参加者が約半数を占めるなど最近の生成AIの盛り上がりを反映して世間の注目度も高く、テレビを始めとしたメディアでも取り上げられています。
OKIは毎年プラチナスポンサーとして参加し、技術の研究開発成果の発表とAI環境整備への取り組みを積極的にアピールしています。2023年度は5件の研究発表と1件の企業セッションでの講演、そして関連展示を行いました。展示には例年よりも多い71名の来訪者があり、様々な企業や学生の方に対し、研究内容に関する議論や学生へのインターン紹介などを行いました。

展示担当者の声

学会の参加人数がとても多く、ポスター会場や発表会場が混雑しており、AI技術の注目度の高まりを肌で感じました。企業展示には発表を聞いて興味を持った方が多く訪れ、交通系、物流最適化、AIガバナンスなど様々な分野での質問がありました。中には発表者と詳細な議論をしている場面も見られました。また、企業展示に訪れた方からは、「OKIさんは毎年出展して、AIに力を入れていますね」といった声もあり、学会への参加がOKIの技術のアピールに役立っている手ごたえを感じました。

研究発表概要

交通流の特性に応じた交通流予測方式の切り替え

プローブデータと呼ばれる、走行車両の位置・速度・加速度などを記録したデータを活用すると、リアルタイムに交通流(交通状況)を把握することができます。このプローブデータを用いた2種類の未来交通流予測方式を、現在の交通流に応じて切り替える手法を提案しました。提案手法により、交通事故などの突発事象が発生しても、対象区間の通過所要時間を平均絶対誤差率(誤差絶対値の平均割合)20%以下という、従来と比較して高い精度で予測できることを示しました。

学習パターンから逸脱する交通流予測のための時空間拡張方式の提案

プローブデータを用いた未来交通流予測方式のうち、交通集中による渋滞を対象とした方式では、過去に学習した交通流と異なる時刻・規模の渋滞発生の予測が困難でした。そこで、既存の学習パターンから時刻・規模それぞれの観点でデータを拡張する2種類の方式を提案しました。実際の交通データを用いた評価で所要時間の平均絶対誤差率を最大22%改善し、提案手法によって予測の頑強性が向上したことを示しました。

プローブデータの遅延を考慮した交通流予測方式

高速道路におけるプローブデータは、個々の車両が車載器に蓄積したデータを、一定区間ごとに設置された路側のアンテナを介して収集します。そのため、データの記録と収集に時間的なギャップが生じ、予測時に一部のデータの収集が間に合わず使用できない状況が発生します。本研究では、疑似的に遅延したデータを再現する方式を検討し、従来方式より実測値に近い交通流の予測が可能になったことを確認しました。

貨物量変動の抑制を目的としたダイナミックプライシングの検証

荷主の出荷日に関する意思決定をシミュレーションによって表現し、輸送予約された貨物量の推移から適切な輸送単価を算出する料金決定手法によって、価格を考慮して出荷日を調整するよう荷主の出荷行動を変化させました。その結果、貨物量が積載容量を超える日数が90%以上減少し、貨物量変動の抑制効果を確認できました。また、荷主の支払額を減らしつつ物流会社の利益を向上させられる可能性があることを示しました。

量子古典ハイブリッド計算を用いた大規模な配送計画問題求解の高速化

大規模な配送計画の演算を高速化するために、量子アニーリングマシンによるエリア分割処理と古典コンピュータによる数理最適化処理による、量子古典ハイブリッド計算を行う手法を検討しました。その結果、古典コンピュータを用いたエリア分割無しの計算を行う従来手法と比べ54~60倍高速に最適化することができ、最適化の精度も28%改善しました。

企業セッション

「社会の大丈夫をつくっていく。」ためのAI技術開発とAIガバナンス

OKIは「社会の大丈夫をつくっていく。」を中期経営計画のキーメッセージとして掲げています。このコンセプトの実現にAI技術は必須要素と捉えて様々な応用・社会実装を進めています。こうした活動に加え、AI技術の特質を踏まえた適切な利用を推進するため、ガバナンス体制の整備を全社で行っています。

本記事およびOKIの「Yume Pro」については、こちらよりお問い合わせください。

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