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CINO ism

(旧:CINOのつぶやき)

Aug.26,2019

ほぼ週刊 CINOのつぶやき(チノつぶ)第41号
Yume ProでISO 56002を解説する(その1)

ISO 56002表紙イメージ

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ISO 56002を紐解く

チノつぶ第39号(※)でも紹介しましたが、7月に公開されたISO 56002のドキュメントについては、OKIのイノベーション・マネジメントシステム「Yume Pro」を振り返るためのテキストブックとして活用しています。これまでの取り組みの確認や、改善点の洗い出しに役立てたいと考えています。

https://www.oki.com/jp/yume_pro/cino/archives/20190805/index.html

ただ、ISO 56002がより多くの企業で活用されるようになるためには、具体的な取り組み事例の蓄積があった方が取り組みやすくなると思います。ISO 56002のイノベーション・マネジメントシステム(IMS)の普及に、OKIとしても、少しでも貢献したいという想いから、Yume Proを事例として参照しながら、ISO 56002のポイント解説を行いたいと思います。

ISO 56002は、11箇条から構成されていますが、0~3はイントロダクションや用語の定義となっています。「4.組織の個別状況」、「5.リーダーシップ」、「6.計画」、「7.支援体制」、「8.活動」、「9.パフォーマンス評価」、「10.改善」となっています。まず、4の解説です。

ISO 56002「4.組織の個別状況」

IMSを構築する際、まず、最初に取り組まなければならないのが、組織の置かれている状況を押さえることです。IMSといっても、魔法の杖のようなものは存在しないので、まず自己診断をすることが決定的に重要です。本年4月12日に、経済産業省が開催したイノベーション100委員会に川崎会長が出席し、経産省が策定していたガイドラインに様々なコメントをさせていただいた時にも、この点を強調しています。

JINのイノベーション・コンパス(羅針盤)

OKIでは、2017年8月からイノベーション・マネジメントシステム構築に取り組みましたが、最初に取り組んだのが社内の状況を把握するためのインタビューでした。OKIは、当初から、一般社団法人Japan Innovation Network(JIN)をパートナーとして、IMSの構築・導入を行ってきました。JINは、ISO 56000シリーズを審議するISO/TC279国内審議委員会の委員長を務められています。インタビューは、JINの提唱する羅針盤をベースに行いました。

2017年8月~9月 全役員を含む50名にインタビュー

イノベーション・マネジメントの課題を浮き彫りにする

インタビューは、当時の全役員と新規事業担当者および経験者約50名を対象に行いました。1人1時間のインタビューで分厚いレポートができあがりました。羅針盤に沿ってポイントをまとめると、以下のような課題が浮き彫りになりました。

まず、ビジョンです。新規事業を担当している人に聴くと「どの方向に向かってやればいいのかわからない」と感じていることがわかりました。次に社内文化。多くの新規事業経験者から、事業部の人から「お前ら、俺達が稼いだ金で何を遊んでいるんだ」と言われたという話が出てきました。新規事業は、10打数1安打でも立派ですが、こうした社内文化では、失敗した9人は立ち上がれません。

第三に、事業加速化プロセス。OKIは、長年にわたって優良大手顧客とビジネスを行ってきました。これまでは、お客様が何をしなければならないかわかっていたので、OKIは、お客様から指示されたことを忠実にやり遂げることが強みでした。昔は、お客様のお困りごとがハッキリしていましたが、最近では、お客様自身も課題が見えないことが多い時代になりました。こうなると目の前のお客様の声を聴くだけではビジネスにならない状況になっています。

イノベーション・マネジメントシステムを確立する

ISO 56002では、以上のような現状把握を踏まえた上で、IMSを確立するという手順が示されています。OKIでも、50人インタビューで現状と課題を整理した後に、社長と膝詰めの議論を行いながらOKIのIMS「Yume Pro」を練り上げていきました。当然のことながら、プロジェクトチームがまとめた現状と課題と社長の認識にはギャップが存在します。ここを徹底的に議論して、現状と課題を共有することがIMS構築の出発点となります。

(2019年8月26日、チーフ・イノベーション・オフィサー(CINO)横田 俊之)

本記事およびOKIの「Yume Pro」については、こちらよりお問い合わせください。

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