ほぼ週刊 CINOのつぶやき(チノつぶ) 第3号 スピードの秘訣(その2)

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「離れ小島」にならないようにする
前回、「スピードの秘訣は一枚岩」と書きましたが、もう一つ腐心していることは社内の「離れ小島」にならないようにするということです。OKIでは、新規事業を担当していると事業部の人から「お前ら、俺たちの稼いだ金で何遊んでるんだ」とかつては言われたという話を聞きました。こうした目で見られるようになると、社内の協力を得るのにもひと苦労で、仕事もやりにくくなります。イノベーション・チームでは、イノベーション教育や社内外への積極的な情報発信を行っていますが、社内理解を得るためにも大きな効果を発揮しています。
イノベーション千人研修
この研修については、後日、改めて説明したいと思いますが、一言で言えば、イノベーションをシステマティックに興す方法を学ぶものです。社内に徹底するため、まず役員から率先して実施し、部門長、全部長クラスへと順次展開しています。今年度中に千人を対象に行う予定のため、社内では「千人研修」と呼んでいます。イノベーションが日常的な活動となるためには、これを支えるような企業文化に変えていく必要があるため、対象は、間接部門も含めたグループ全体です。イノベーションは、新規事業を興すということだけではなく、各自が担当している仕事の革新でもあるので、間接部門の社員も、この研修をきっかけにした取り組みが広がることを期待しています。
この千人研修、既に5百人以上の社員が受講していますが、様々な面で効果がみられます(2018年9月末時点)。
たとえば、Yume Coin。現在、社内で実証を行っていますが、経理処理や税制上の扱いなどが問題となりますが、経理部門の積極的な協力があって、極めて円滑に進みました。また、Yume Proで次世代物流を担当しているチームが、OKIグループで物流を担当している子会社にコンタクトすると「Yume Proですね。私もイノベ研修受けましたよ」といったレスポンスで、瞬時にサブスタンスに入れます。
社内外への情報発信
イノベーション・チームでは、情報発信にも力を入れています。新組織が発足した4月2日にホームページとイントラに、それぞれ新しいサイトを立ち上げて積極的な発信を行っています。イントラのアクセス数は、月1万件を目標としていましたが、4月には5万件を超えて、月3万件程度となっています。社内文化変革を目指した発信ですが、理解者を増やし、イノベーション・チームを「離れ小島」にしない役割も果たしています。
(2018年10月15日、OKIチーフ・イノベーション・オフィサー(CINO) 横田 俊之)