過去の事例記事一覧

株式会社文伸様

導入事例の記載内容は取材当時(2017年12月)のものです。


VINCIと封筒専用定着ユニットの組み合わせで 封筒・はがき・名刺などの多品種小ロット印刷がより効率的かつ高品質に
左:代表取締役会長 川井 捷一郎 氏/右:営業部 店舗営業 主任 飯山 美子 氏

株式会社文伸様 

1962年、東京都三鷹市で株式会社 文伸印刷所として創業。以来、地域の企業や自治体、学校を主要顧客として、書籍や広報誌、冊子、パンフレット、リーフレット、ポスター、チラシなど幅広い印刷物の制作を行うほか、出版事業も手掛ける。特に高度な文字組版やデザイン性の高い印刷物に多数の実績を持つ。2001年には社名を現在の文伸に変更。従来の印刷業の範疇を超えた「情報コミュニケーション企業」への進化を目指している。社員数40名。

東京・三鷹市で、60年近くの長きにわたり、さまざまな印刷物の制作を地域密着で手掛けてきた株式会社 文伸。同社では封筒・はがき・名刺などの小ロット印刷を行うプリンターをMICROLINE VINCI C931dnに入れ替えるとともに、封筒専用定着器ユニットをあわせて導入した。これにより、従来、工場棟にあるオンデマンド印刷(POD)機で行っていた角2封筒の印刷を、オフィスにあるVINCI C931dnで行えるようになったことで大幅な効率化を実現。さらに印刷速度の向上や用紙のカールやシワがなくなったことで、作業時間短縮にもつながってる。
「課題:旧機種では角2封筒やはがきの印刷においてしわやカールが発生してしまう。POD機は紙詰まりなどの対応で無駄な作業が発生してしまう。オフセットでの印刷は、小ロット対応はコストがかさみ、短納期での対応が困難。」VINCIで解決!!「解決:VINCI C931dnと封筒定着器ユニットで角2封筒やはがき印刷の品質が向上。POD機でしか印刷できなかった物がVINCI C931dnでも対応可能となり作業効率が向上。オフセットに引けを取らない印刷品質により、低コスト・短納期への対応が可能!。

品質に課題のあった角2封筒やはがきもC931dnと封筒定着器ユニットで解決。

文伸では、書籍からポスター、チラシ、パンフレット、封筒、はがき、名刺に至るまで、ありとあらゆる印刷物を制作。これらの印刷を、大ロットではオフセット印刷で、中ロットではオンデマンド印刷(POD)で、小ロット印刷では高性能のカラープリンターで、と使い分けている。
封筒、はがき、名刺などの印刷のために、同社では従来、カラープリンターをオフィスに2台設置し、社内文書のプリントなどにも活用していた。2017年に入り、これらのプリンターの経年劣化が進んできたことから、2台のうち1台を入れ替えることになった。
そこで同社は複数社のプリンターの比較検討を開始。同社代表取締役会長の川井捷一郎氏は「我々の場合、プリントしたものがそのまま納品物になりますから、印刷品質や速度を重視し検討しました」と語る。
選定時に特に求めた点について営業部店舗営業主任の飯山美子氏は次のように説明する。「旧機種で角2サイズ以上の封筒やはがきを印刷すると、どうしてもしわやカールがついてしまうため、オフィスと離れた工場棟にあるPOD機で行っていました。この作業がカラープリンターでできるようになれば、作業効率も良くなると考えていました」。
同社は導入前にデモ機を使用し、検討を行った。最終的に選んだのがMICROLINE VINCI C931dnと封筒専用定着器ユニットの組み合わせである。選定について飯山氏は、「角2封筒をプリントしてもしわにならず、アイロンをかけたようにまっすぐ印刷できます。これならPOD機を使わなくても大丈夫と感じました。封筒やポストカードなどには特殊な紙が用いられることもあるため、VINCI C931dnの用紙対応力もとても魅力的でした」と語る。

封筒印刷時のトラブルも解消。紙詰まりやカールの低減で手間を削減。

こうして2017年7月に封筒専用定着器ユニットとVINCI C931dnを導入。POD機で印刷していた角2サイズ以上の封筒やはがきが、このプリンターで印刷できるようになった。
従来同社では、POD機の機体が大きくオフィスに置けないため、離れた工場棟に設置していた。「今まで、色調整のためにオフィスから工場へ移動することは無駄な手間だと感じていました。オフィスに設置できるコンパクト性のおかげで自席の近くに設置することができ、作業効率が格段に良くなりました。角2サイズ以上の封筒やはがきの印刷をこのプリンターで行えるようになったのはありがたいですね」と飯山氏は話す。
POD機では、はがきや封筒を印刷しているとカールがついてしまうことがあり、それを手作業で直さなければならなかった。1000枚単位で印刷した場合、とても無駄な作業になっていたという。さらにはがきや封筒の印刷では紙詰まりが発生することも多々あり、印刷中は機械のそばから離れることができなかった。オフィスから離れた場所では他の作業を同時並行で行えないため作業効率が悪くなっていたが、VINCI C931dnを導入後はそれらが解決できたという。「導入して半年経ちますが、はがきを1000枚、2000枚と一気にプリントしても、紙詰まりが起こったことはありません。非常に高い印刷安定性に満足しています。多い時では両面印刷の封筒を一晩で3000枚(実質6000枚)印刷をしたこともありましたが、特に問題もなく刷ることができました。もちろん仕上がりも良く、カールしてしまった封筒を手で直すような手間も省くことができるようになりました」(飯山氏)。
VINCI C931dnは印刷速度も速く、封筒500枚の印刷にPOD機では1時間かかっていたところ、3割ほど短縮することができたという。

オフセット並みの高品質で低コストに。印刷スピードの向上で短納期にも対応。

ロットによって印刷機を使い分けている同社では、さまざまなお客様のご要望に応えるための努力を欠かさない。近年の印刷事情について川井氏は次のように話す。「多種多様な発注を請け負っていますが、全ての印刷物をオフセットで行っていたらコストも時間もかかります。お客様のニーズに応じて、最適な印刷手法を提案することが重要です。とりわけ封筒、はがき、名刺などの小ロット印刷は『今日中に欲しい』といったお急ぎのお客さまも多く、小回りの利くVINCI C931dnは欠かせません」。
さらに、同社では書籍の表紙カバーの印刷にもVINCI C931dnを活用している。「自費出版など部数の少ない書籍のカバーをオフセットで印刷していたらとても割に合わない。カラープリントのクオリティが高く、長尺や他の多様な紙にも印刷できる用紙対応力があるVINCI C931dnだからこそ、こうした使い方も可能なのです」(川井氏)。
今後のVINCI C931dn活用について川井氏は、「用紙対応力の高さを活かし、卒業記念品用の写真入りクリアファイルなどの制作にも取り組む予定です。より幅広い顧客ニーズにきめ細かく応えていく上で、VINCI C931dnは大きな役割を果たしてくれるだろうと期待しています」と締めくくった。
facebook youtube