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株式会社ロッテ様

導入事例の記載内容は取材当時(2016年3月)のものです。


ドイツの文豪ゲーテの名著「若きウェルテルの悩み」に登場するヒロイン「シャルロッテ」を社名の由来に持ち、「お口の恋人ロッテ」のキャッチフレーズでよく知られる株式会社ロッテ。パッケージも商品の売り上げを左右すると言われる菓子業界において、その商品企画段階で検討に使うダミーパッケージの作成にMICROLINE VINCI C941dnを導入。従来と比較して、格段に完成度の高いダミーパッケージを生み出すことで、企画の精度を高め、商品力の向上に寄与している。
「課題:厚紙・フィルム出力ができず、ダミーパッケージの内製が困難。ダミーパッケージと実際の製品パッケージのギャップ。時間・コスト(外注費等)がかかる。」VINCIで解決!!「解決:厚紙・フィルム出力が可能となり実際の製品パッケージの内製が可能に!。高品質のパッケージで企画精度、商品力の向上へ!。デザインの校正が容易になり、時間・コストの大幅な削減を実現!。
評価のポイント 白版印刷ができることで、透明フィルムに高画質で印刷できる表現力の高さ。厚紙やフィルムなどの実際の包材に直接高品質で出力でき、説得力が高まる。外注依頼していたものが内製可能になったことによる時間短縮・コスト削減。カッティングマシーンとの併用による高品質なサンプルが、商品力アップにつながるパッケージの検討を可能に。

導入前の課題

質感に課題があったダミーパッケージ

今や、菓子にとってパッケージの形状やデザインは、売り上げに関わる重要なファクターで、時として売り上げを左右することもある。そこで企画・開発段階で行われる商品化を決める会議では、ダミーパッケージが用意され、議論される。
株式会社ロッテ パッケージ・デザイン企画部パッケージ企画チーム主査の小垣氏は、「私たちのチームではパッケージ、つまり箱や包装紙の設計を行っており、デザイン企画チームがそのパッケージの形状にあわせたデザインを行っています」。
「現在の菓子業界では、拡販のために色々な形態の商品を作る傾向にあります。ガムを例にとると、板タイプ、粒タイプ、そしてスティック型のような形状、ボトルタイプや、3個入り、5個入りといった梱包形態、そしてキャンペーン用の特別デザインパッケージといったバリエーションがあり、それに合わせてガムだけで年間100件以上の新たなデザインが作られています」。
パッケージに使われる包材はフィルム(ガムやキャンディ)、厚紙(ビスケットなど)が使われていることもあり、ダミーパッケージ用に普通のプリンターを使ってこれらの包材に出力することは難しい。同チームの藤原氏は「ダミーパッケージは私達が作ります。これまで社内にあったプリンターでは実際の包材に直接印刷できなかったので、フィルムで白を表現するところには紙を貼り付けていました。また、厚紙はコピー用紙に出力したものを貼り付けて対応していました」。しかし、いずれも質感が実際の商品パッケージと異なり、実際の製品とのギャップが課題となっていた。

導入の経緯と効果

実際の商品と遜色ない仕上がりで、企画会議での説得力が増す

「これまでも白が印刷できるプリンターを探していたのですが、コスト的に見合うプリンターはありませんでした」(小垣氏)。そんな折、情報収集のために行った2015年10月のJapanPack 2015の会場で、MICROLINE VINCI C941dn(以下:VINCI C941dn)が白版印刷を行うデモを見て、すぐにOKIデータにコンタクト。「デモ機をお借りして色々な包材に印刷してみました。フィルムはもちろんのこと、箱に使う厚紙にも直接かつ高品質で印刷ができることがわかり、購入を決めました」(小垣氏)。
「VINCI C941dnはフィルムにも白版印刷できますし、箱の厚紙にも直接印刷できます。実際の包材に直接印刷できるため、追加工が不要となりダミーパッケージづくりがとても楽になりました。また、印刷の品質もとても高く、完成度に満足しています」(藤原氏)。
「企画会議では、ダミーパッケージを手にとることがよくあります。実際の包材を使って、見た目や触り心地が本物に近いダミーパッケージを作ることができるようになり、会議においても説得力が増しています。これまで、会議用には専門業者に制作依頼したダミーパッケージを使っていましたが、コストも時間もかかるため、今後はVINCI C941dnで出力したパッケージを使うことも考えています」(小垣氏)。

今後の展望

新しい形態のパッケージを積極的に提案するために活用

「私たちは常に、どんな方が、いつ、どこでこの商品を食べるのか、という事を念頭においた設計をしています。そして、デザインとの融合とも重要なファクターです」。

「たとえば、新製品用に複雑な立体構造のパッケージのアイデアを考えたとします。しかし、コピー用紙に印刷したデザインを貼りつけたり、実際の見た目や触り心地とは違うダミーパッケージを作成していたのでは、その良さを企画会議で伝えることが難しく、理解を得られないことが何度もありました。やはり、本物に近いダミーパッケージを作り、手で触れて確かめることは、どんなに言葉を尽くすより説得力があります。今後は、VINCI C941dnで出力した高品質のダミーパッケージにより、色々な形状にトライできるようになり、商品力に影響を与えるようなパッケージの提案ができるのではないかと考えています。
また、『コアラのマーチ』などの既存商品の改良においても現行品と比較して遜色ないレベルのダミーパッケージを作ることにより、その改良効果を実感することが容易になり、格段に企画が通りやすくなるのではないかと思っています。まだまだ、使い始めたばかりですが、VINCI C941dnにはそんな期待感を持っています」(小垣氏)。
新たな菓子パッケージの創造を支援するVINCI C941dn。これから同社からどのようなパッケージの商品が生み出されるか期待したい。

Corporate profile 株式会社ロッテ様

1948年創業。チューインガムの製造販売からスタートし、1957年に「グリーンガム」、1960年には「クールミントガム」という超ロングセラーを生み出す。その後も、「お口の恋人ロッテ」として、チョコレート、キャンディ、ビスケット、アイスとその範囲を広げ「ガーナミルクチョコレート」「コアラのマーチ」「のど飴」「チョコパイ」「雪見だいふく」など多数のロングセラーを作り続けている総合菓子メーカー。

http://www.lotte.co.jp External link

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