研究開発
社会課題を解決し「社会の大丈夫をつくっていく。」ための
研究開発です。
特定エリアの周囲の騒音や、センシングデータに含まれる不要なノイズ成分を除去することで、
音声信号の聴き心地の改善、音声認識や音響振動センシングの性能の向上を実現
音や振動のセンシングデータから、不要なノイズを除去し、必要な情報だけを抽出して利用できるようにする技術の研究開発を進めています。
OKIの独自技術である『X-Beamforming®/クロスビームフォーミング®』は、複数のマイクアレイを使用して周囲の雑音を除去し、狙ったエリアの音だけを拾う技術です。リモート・コミュニケーションや騒音下での音声認識性能向上に向けた技術ですが、センシング分野への応用も検討しています。
OKIのX-Beamforming®は、3つの強みを持っています。
①わずか2つのマイクで、前後の狭い範囲の音だけを取り出せる超指向性マイクアレイ技術
②2組の超指向性マイクアレイを組み合わせることで、特定エリアの音だけを取り出せるエリア収音技術
③特定エリア内で音が鳴っているかどうかを高精度に判別できる技術
通常のマイクは、周囲のノイズが大きいと発言者の声が聞き取りにくいという問題があります。指向性を持つショットガンマイクや双指向性マイク等は聞き取りやすさの向上に寄与しますが、ノイズを完全に消すことはできません。マイクアレイ技術を使えば狭い指向性やノイズの大幅な低減が可能ですが、多くのマイクが必要になり、さらに目的音と同じ方向にあるノイズは拾ってしまいます。エリア収音技術は、2組のマイクアレイの指向性を目的エリアで交差するように配置し、2つの指向性に共通に含まれる成分を抽出することで、目的エリアの音だけを取り出します。
これにより、従来のマイクアレイ技術では難しかった、すぐ近く(たとえば隣席)の周囲雑音や話し声の除去を実現できます。
音声向けのノイズ除去技術は、ビデオ会議、オンライン教育、カスタマーサポート、オンライン診療、ゲーミングなど幅広い分野で利用することができ、クリアな音声によるコミュニケーションによって生産性向上や学習効果の向上、顧客満足度向上などの価値を提供します。
また、センシング分野向けのノイズ除去技術では、音響センサーや振動センサーで課題となるノイズの影響を低減し、センシングしたい対象の成分を強調することで、より的確な識別や判別が可能となります。
X-Beamforming®をより広いシーンで利用できるように、高い臨場感が得られる音質改善や、高騒音下でも利用可能な性能改善を行います。
また、機械音や環境音を抽出対象としたノイズ除去技術やX-Beamforming®の検討を進め、製造分野やインフラ等における健全性監視のための音響振動センシング技術の研究開発を進めます。
光・音響・電波など、過酷な環境下で信頼性の高いセンシングや通信を実現するデバイス・信号処理技術
リアルとの接点であるエッジの高度知能化と、それを統合した社会インフラ全体の最適化などで信頼性のあるAI技術
多様なエッジからのデータを広範囲に集約し、事業領域を超えて共用化することで多様な社会課題を効率的に解決
高品質、耐環境性能を備えた止まらないハードウェア、高信頼性・省電力と自動化で社会の生産性を向上
現場のリアルを、確実かつ省エネルギーにつなぐ光アクセス・近距離無線・V2X・IoTセキュリティなどのネットワーク技術