近年、生産現場での機械設備の突発的故障を未然に防ぐために、異常振動をいち早く検出することによる予兆検出技術への期待が高まっています。予兆検出の最大の目的は、散在した機械設備の異常状態を事前検出してダウンタイムを短くする、或いは保全コストを削減することにより合理化に寄与することです。この目的達成に向け、OKIは光通信技術を応用した独自方式により網羅的に振動計測を可能とする多点型レーザー振動計の開発に取り組んでいます。
多点型レーザー振動計は、センサー本体は1台で、光ファイバーとレーザー光を集光するレンズを組み込んだセンサーヘッドだけを測定点数分必要になります。測定点数が10点から数十点と多くなるにつれ、コストメリットは大きくなります。光スイッチとセンサーヘッドとを接続する光ファイバー長も、実験室などの理想的環境化で600mまでの長延化で動作確認しています。これにより、一台で広範囲を網羅可能です。
比較項目 | OKI方式 | 従来方式 | 特長 |
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振動測定点 | 光スイッチで多点化 | 単一点 | 多点測定をローコスト化 |
光ファイバー長 | 理想的環境下で600mまで確認済 | 装置類は一体化 | 広範囲遠隔測定が可能 |
公的研究費の不正使用および研究活動における不正行為等に係る通報も上記で受け付けます。