• 商品サービス
  • 投資家の皆様へ
  • OKIについて
  • 採用情報
  • お問い合わせ
  • サイトマップ

Daily Topics

Yumeトーク

May.7,2018

Yumeトーク第2回 IoTビジネスの展望と音響センシング技術の可能性を語る

SUMMARY

OKIの「イノベーション推進部」では共創パートナーを募り、ともにイノベーションを実現することで、新たな事業機会の創出を目指しています。最良のイノベーションパートナーとしてOKIは「どんなことができるのか? 何をしてくれるのか?」……。OKIが提供する価値や可能性について、各事業を統括するキーパーソンがご紹介します。
第2回は、OKIのIoTビジネスの展望とビジネスプラットフォームの考え方を執行役員・情報通信事業本部副本部長の片桐勇一郎が語り、OKIが80年以上の実績を誇る音響センシング技術の可能性や事業展望についてディフェンスシステム事業部長の加藤洋一が語ります。

執行役員 情報通信事業本部 副本部長 片桐 勇一郎
執行役員 情報通信事業本部 副本部長
片桐 勇一郎

最新記事

    80年の実績を持つOKIの音響技術をベースとして
    パートナーとともに、新たなIoT市場開拓にチャレンジ

    前回、坪井常務に「IoTのOKI」の方向性を語っていただきました。今回は、「IoTのOKI」を実現するための施策とその具体例についてお聞かせください。

    片桐 OKIは、IoTを活用したビジネスを行うために必要な「デバイス・センシング」「ネットワーク」「データ処理・運用」をビジネスプラットフォームとして活用し、お客様やパートナーにソリューション提供する事業にフォーカスしています。これまでも交通や物流、航空管制、金融、通信などの社会インフラを支える事業を推進してきましたが、今後IoTを活用した新たな分野として、海洋・音響分野にもチャレンジしていきます。そのコア技術の一つが「音響センシング技術」です。

    では、その音響センシングとは、どのような技術なのでしょうか?

    加藤 音波・超音波を媒体として、情報の収集・解析を行う無線技術です。無線というと電波をイメージしがちですが、音波は水中など、電波が届きにくい空間での情報伝達手段として有効なため、ソーナーシステム、魚群探知機、水中測位システムなど、主に水中のセンシング技術として進化してきました。これらを実現する要素技術としては、センサーの役割を担う「水中マイク」、受信した音波信号を増幅・フィルタリング・A/D変換・解析などを行う「ドライエンド」、「信号処理」、水中での音波の伝搬を予測する「水測予察技術」などがあります。

    ディフェンスシステム事業部長 加藤 洋一
    ディフェンスシステム事業部長
    加藤 洋一

    この技術分野におけるOKIの強みは何でしょうか?

    加藤 最初にアピールしたいのは、この分野における長年の実績です。1933年にドイツ製聴音機(水中マイク)の調査・試作に協力したことを皮切りに、1936年、当時の海軍技術研究所より水中聴音機の国産化を受託したのが始まりです。余談ですが、当時、マイクの圧電素子にはワイン醸造過程で得られる酒石酸が使われていたため、ブドウ産地の山梨県から材料を運び、港町・沼津の工場で水中マイクの開発・製造と実証試験を行っていたと伝え聞いています。このように、OKIには80年以上培ってきた豊富な知見やノウハウがあります。特に、音波信号を解析し“見える化”する技術や、海中の水温、塩分濃度、水圧によって変化する音波の伝達速度を予測する技術などは、ノウハウの塊のようなもの。これらは他社の追随を許さない圧倒的な強みであると自負しています。また、OKIはセンサーなどのハードウェアからデータの収集・処理・解析までのソリューションをワンストップで提供できるという優位性もあります。

    その実績ある技術をどのような分野に展開されていますか?

    片桐 現在、OKIとしてはこの技術をベースに、海からの侵入する不審者を水際で監視する「水中防犯システム」、海や河川、湖沼をワイドスキャンする「水底測量」などの技術開発と商品化を進めています。また、水中だけではなく、陸上での実用化にも取り組んでいます。具体例としては、ドローンのプロペラ音を検知する「ドローン探知システム」をはじめ、機械の故障時に発する異音を検知し予防保全に役立つ「音響診断システム」などがあります。

    そういった技術を事業化する際の課題は?

    片桐 OKIが手掛けていない分野のノウハウなどをいかにして補完するかです。例えば、音響による故障診断ビジネスを展開することを想定してみましょう。OKIには異音を検知し、その発生場所、周波数、発生周期や時間などを解析する技術がありますが、その原因を特定するノウハウがありません。そこで、実際に音響による診断を行っているエキスパートの方々とアライアンスを組み、そのノウハウの利用やデータベース化などができれば、新たな価値が生まれます。

    では、今後の技術的な目標は

    加藤 OKIには水中音響の分野でアドバンテージがあるので、それを活かした技術開発を推進するつもりです。その一例が音響通信。現在、垂直方向であれば数百m深度まで音声や画像の双方向通信の実証実験に成功しているので、今後は伝送できるデータ量の向上と同時に通信距離の延長を目指していきます。一方、OKIが得意とする光ファイバーセンサー技術を活用した水中音響探査の実用化も模索しています。そのために、共創パートナーとの連携による一層のシナジー効果にも期待しています。

    最後に、音響ビジネスの今後の展望や意気込みを聞かせてください

    片桐 光ファイバーセンサーを利用して広範な海底センサーネットワークを構築すれば、防犯・警備はもちろん、海洋資源、水産資源の調査や海洋気象観測などにも大きく貢献できると確信しています。また、陸上においては、音響診断ビジネスの拡充も目指しています。先に述べた機械の故障診断だけではなく、橋梁やトンネル、建物などの打音による構造物の劣化診断、地中に埋設された水道管の水漏れ検知、さらには、生体音響診断といった医療分野などへの市場展開も有望です。そして、これにAIや、OKIが得意とする技術をベースとするIoTビジネスプラットフォームを活用すれば、遠隔地でリアルタイムな自動診断も実現できるはず。夢はますます広がります。そのためにも、OKIの音響分野における技術力やノウハウを積極的にアピールし、共創パートナーとの連携を進めることによって、共に大きなビジネスチャンスをつかみたいと思っています。

    本記事およびOKIの「Yume Pro」については、こちらよりお問い合わせください。

    最新記事


    Special Contents

        お問い合わせ

        お問い合わせ