使い方、自由自在、無線ネットワークをより簡単に低コストで実現
つながる、高い信頼性
1980年4月設立の株式会社高崎精密工業社様(以下、高崎精密工業社様)は、生産設備のダウンタイムを最小化し生産効率改善を目指すために、OKIの920M帯マルチホップ無線ユニットを活用した生産設備の稼働状況監視システムを導入し、生産設備の稼働状況を蓄積・分析して生産効率の改善に活用しています。
高崎精密工業社様は、ATMに代表される金融自動化機器および情報端末機器などの部品加工を得意とし、設計から成型、精密研磨、板金などの事業を展開しています。特に性能、寿命に係る高精密な機械加工部品の製造を行っています。
品質管理部長
川辺 康弘 氏
高崎精密工業社様はメカトロニクス(ATMなど)の部品加工を得意とし、ゴム成形、精密研磨、板金などの事業を展開しています。これまで精密研磨に研磨機を導入し、低価格で安定した部品供給を実現してきましたが、この研磨機の本体異常、もしくはローダ異常(部品を装填する機械の異常)により停止した場合に、復旧までに時間を要する課題がありました。
高崎精密工業社様はこのダウンタイムを最小化するため、低コスト・短納期で導入できる監視システムの導入を検討していました。「システム導入前は夜間に異常が発生すると朝の始業まで生産設備は止まってしまいます。朝出社して稼動状況を確認してから異常状態の生産設備の対処をしていました」と川辺氏は語ります。
また、生産する製品の変更や、より生産効率のよい製造ラインにするために、レイアウト変更することが発生します。「生産設備のレイアウト変更はたびたび発生します。半年もすると一新していることもしばしば。レイアウト変更が容易な無線システムでシステムを構築することが必要だった」と川辺氏は語ります。
研磨機と警報ランプ
導入した生産設備の稼働状況監視システムは、電波到達性の高い920MHz帯の無線ユニットを利用し、生産設備が発する異常信号をデータ収集装置に無線で伝え、停止の理由と日時、機械番号を管理者にメールで通知するものです。
無線を利用するため工場内の配線工事が最小限で済み、またマルチホップ無線の特長を活かし、1対1で電波が届かない場合でも別の子機を経由して通信を行うことで、容易に工場内のネットワークを構築することを可能にしました。
本システムの導入により、設備異常時のメール通知により速やかな復旧対応が可能となりました。夜間、休日などの無人稼働時においてもメール通知により異常停止が判明した場合は、管理者が工場に戻って復旧・稼動させる、もしくは翌朝にスムーズに復旧対応させることも可能となり、今後さらなるダウンタイムの最小化が期待できます。
また、データ収集装置に蓄積した研磨機の稼働状況を分析することにより、新しいシステムの導入効果を計るとともに、今後の生産効率の改善検討に活かすことができるようになりました。「設備稼働状況のログが残り、数値化された事により見える化が実現しました。今までは感覚的にはわかっていた稼働状況が数値で見えるようになり、設備毎の異常発生のクセも見えてきて、生産計画に合った設備の運用ができるようになりました。今後は研磨機以外の24時間稼動の生産設備についても、システムを適用していきたい」と、川辺氏は語ります。
さらに川辺氏はOKIに対して、「自分たちだけではここまでのシステムの構築は困難だった。今後の活用シーンを広げる付加価値も含めパッケージ化して提案してほしいと考えています」と今後に期待をかけています。
システム構成イメージ
設備稼働状況をグラフ化
社名 | 株式会社高崎精密工業社 |
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本社所在地 | 群馬県佐波郡玉村町八幡原1985-1 |
代表者 | 北崎 昌寛 代表取締役社長 |
設立 | 1980年4月 |
従業員数 | 119名(パート含む) |
事業内容 | 各種ゴムローラ成形品およびAssy機構部品、各種精密旋削・研削加工品、各種OA、情報処理端末機器の精密板金筐体 |