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研究開発

スマートネットワーク技術研究開発部(省電力無線センサーネットワーク)

スマートネットワーク技術研究開発部(省電力無線センサーネットワーク)メンバー

(スタッフ紹介)

福井
1994年入社。チームマネージャー。画像通信システムの研究開発を経て、2001年より無線システムの研究開発に従事。現在は、Sub-GHz帯センサーネットワークの標準化技術やデータ通信などを担当する無線技術のエキスパート。
迫水
2009年入社。大学ではニューラルネットワークを用いた確率的情報処理を研究。入社後は確率論を用いた画像圧縮技術の研究開発を手掛け2018年に博士(情報科学)を取得。現在は、データ圧縮・符号化、画像処理、情報通信システムの研究開発を担当。
古川
2017年入社。組込み開発、回路・筐体設計、画像処理を担当。ソフトウェアだけではなくハードウェア技術にも精通し、関西の研開センターでは半田付け名人として重宝されている期待の若手。

老朽化したインフラの健全化は社会的課題

福井

前回、東京オリンピックが開催されたのが1964年。それに前後するいわゆる高度経済成長期には、日本全国で鉄道・道路、通信、上下水道などの社会インフラの整備が進み、建設ラッシュに沸いていた。それから半世紀以上経過した現在、当時建設された橋梁、トンネル、高架路、建物などの構造物の老朽化が一斉に進み、その対策が大きな社会問題としてクローズアップされている。通常、構造物の劣化診断は、目視や打音など人海戦術による検査や、各種センサーや測定器を用いた機械検査が行われているが、いずれの場合も現場での作業が中心となり、大変な労力と時間が費やされている。しかも、少子高齢化による労働人口の減少が進む現在において、それは深刻な問題でもある。

OKIは、これらの社会的な課題へのソリューションとして、センサーネットワークによる低コストでの社会インフラのモニタリングシステムの開発に着手。それを託されたのがスマートネットワーク技術研究開発部だ。

「部内には、センサーデバイス、センサーネットワーク、データ分析のレイヤー毎に3つのチームによって構成され、私たちのセンサー端末技術チームは、主にインフラ監視用のセンサーデバイス技術の開発を担当しています。メンバーは、関西の3名に関東の2名を加えた計5名。無線技術からシステム開発、組込み、ハードウェア技術に精通したメンバーによって構成されています」と福井は、自らが率いるチームを紹介する。

IoTによるインフラ監視の効率化・低コスト化に挑む

OKIが目指すインフラモニタリングは、インフラ構造物やその周辺に振動、歪み、傾斜などの各種センサーを設置し、測定データを無線ネットワークで収集・伝送し、遠隔地で一括監視するシステムである。ここには、OKIが長年培ってきたセンサー技術や、すでに工場、IT農業、物流・倉庫などの分野でセンサーネットワークとして採用されているOKIの「920MHz帯マルチホップ無線SmartHop」などの技術が活用される。マルチホップとは、無線子機/親機間で電波が届かない場合でも、無線装置が自律的に周辺装置を探索し、バケツリレー方式でパケットデータを中継する信頼性の高い無線技術である。

迫水

「私たちが目指しているのは、システム全体を低コストで構築・運用していくための技術や仕組みの確立です」(福井)。したがって、チームとしては電池駆動可能な省電力センサーデバイスや無線装置の開発、太陽光・振動・熱などのエネルギーを電力に変換して活用するエナジーハーベスティング技術を活用し長期間のメンテナンスフリーを実現するゼロエナジーゲートウェイ技術、システム全体に負荷をかけずにセンサーデータを取集・圧縮・伝送するエッジ処理など、幅広い課題に挑んでいる。

「これらの技術を実装すれば、人手を介さず、低コスト、省電力でインフラ施設や構造物の異常をリモート監視できるシステムが実現します。その結果、鉄骨やコンクリートなどの劣化を早期発見し、予防保全が容易となり、構造物の長寿命化が図られ、安心安全な社会づくりに貢献できます」と迫水はシステムの社会的意義を強調した。

チームのビジョン
チームのビジョン

多くの実証実験を重ねシステムをブラッシュアップ

「私たちの技術開発で最も重視しているのは実証実験です」と福井は言う。現在、OKIでは実用化に向けて、鉄道・道路管理・電力会社やRAIMS(注1)などの社外パートナーと共に複数の実証実験を進めている。

「実証実験では、センサーや無線装置類の最適な構成、効率的なデータ収集と伝送のタイミング、システム全体の消費電力など、さまざまな評価・分析を行い、ソフト、ハード双方の見直しを行っています」(迫水)。

「実証実験は複数の案件が同時進行するケースが多く、その対応に苦慮しています。特に装置類に改善が必要な場合、本来は埼玉県蕨市の拠点に在籍するハードウェア担当のチームメンバーに依頼するのですが、装置の簡単な調整・修理はここにいる古川が率先してやってくれます。関西在籍のスタッフはソフトウェア技術者が中心なので、非常に重宝しています」と福井は、若手・古川の活躍を高く評価した。

このような試行錯誤を重ねながら、システムの実用化に向けて着実に歩を進めている。「幸いOKIにはセンサーや、Sub-GHz帯をはじめとする無線通信の分野で長年の実績をベースにした豊富な知見やノウハウの蓄積があります。その点において、他社よりアドバンテージが高いと自負しています」と福井は自信をのぞかせた。

リモートモニタリングの他分野への展開も視野に…

現在開発を進めているインフラモニタリングシステムは、センサーを置き換えれば河川・港湾・斜面監視などの防災システムとしても利用できる。チームとしては、現在のミッションと並行してその転用も視野に入れている。

「防災システムの場合、センサーだけではなくライブカメラによる監視も重要です。私自身、入社以来、映像圧縮技術を手掛けてきたので、そのキャリアを活かし、より低レート、省電力で映像を圧縮・伝送する技術開発にもチャレンジしたいと思っています」(迫水)

古川

「私たちが手掛けている技術は一見地味かもしれませんが、人々の安心安全な生活を守る重要な技術と自負しています。私はまだまだ未熟ですが、今後もさまざまな経験を通じてスキルアップしたいと思います。幸い職場には経験豊富な技術者が多数在籍し、部署を超えていつでも気軽に相談できる環境があるので、とても心強く感じています」(古川)。

「今後、省電力無線センサーネットワークを防災などの他分野に展開する場合、センサーの種類も益々増え、今まで以上にソフトウェア/ハードウェア技術者の協調作業が求められます。チームマネージャーとしては、スムーズな連携が図れる環境づくりにも注力していくつもりです」(福井)。

このようなメンバーの熱意が、「IoTの力で社会課題を解決」を掲げるOKIの未来を支えているのであろう。

  • 注1:RAIMS

    Research Association for Infrastructure Monitoring System(モニタリングシステム技術研究組合)。道路管理者、ゼネコン、建設コンサルタント、電気・通信メーカー、センサー・設備メーカーなどが参画し、インフラモニタリングシステムの早期実現を目指す法人組織。

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