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コラム2026年7月3日

【2026年最新版】インフラの予防保全に欠かせない防災DXの最前線!防災無線などの総合防災ソリューションの事例

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この記事で分かること

  • 防災DXの基礎知識と、インフラの予防保全に防災DXが欠かせない理由
  • 防災DXを導入するメリット・課題と、その解決の方向性
  • 防災行政無線・消防無線をはじめとする代表的な防災システム・ソリューション
  • デジタル庁などが進める防災DXの最新動向と、自治体が押さえるべき導入のポイント

災害発生時にインフラ設備・施設がダメージを受けると、救助・復旧などに大きな遅れが生じてしまいます。そのため、災害によるインフラのダメージの軽減や受けたダメージの状況を素早く把握して修復するためのソリューションが重要です。

本記事では、防災やインフラ管理に携わる自治体・企業の担当者に向けて、防災DXの重要性や代表的なシステム・ソリューションを、最新動向を踏まえてわかりやすく解説します。防災対策の見直しや、防災DXの導入を検討している方に役立つ内容です。

目次

防災もDX化?防災DXとは?

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まずは、防災DXとはどのような概念なのか解説します。

DXとはそもそも何?

DXは「Digital Transformation」の略称で、企業や組織においてデジタル技術を活用して業務やサービスを変革・進化させることを指します。

防災DXとは?

防災DXは、DXの考え方を防災分野に取り入れたものです。具体的には、デジタル技術やデータ分析を活用した防災ソリューションや防災システムを指し、防災活動や災害時の対応がより効率的・効果的になることが期待されています。

近年は政府もデジタル庁を中心に、防災DXを重点施策として推進しています。災害に関するデータを標準化して共有する「防災データ連携基盤」の整備や、官民が連携する「防災DX官民共創協議会」の取り組みが進み、国・地方自治体・民間企業が一体となったデジタル防災の社会実装が加速しています。AI・IoT・センサー・クラウドといったデジタル技術を、防災・減災のあらゆる場面に取り入れる動きが本格化しているのです。

インフラ予防保全に防災DXが欠かせない理由は?

防災やインフラの予防保全にDX化が欠かせないとされている理由について解説します。

日本は自然災害が非常に多いため

日本は、自然災害が頻発する地域です。これらの災害がインフラに与えるダメージは甚大で、インフラ設備や施設がダメージを受けると、電気・水・ガスの供給がストップしてしまう他、交通網が遮断され救助・復旧が遅れてしまうこともあります。このような被害を抑えるためには、インフラの予防保全を行い、設備・施設の耐久性を高める必要があります。

インフラの予防保全にデジタル技術を用いることで、リアルタイムの監視やデータ解析が可能になり、インフラの異常や損傷を早期に発見し、迅速な対応が可能になります。また、過去のデータを基にした予測も行えるため、予防策の立案や最適な保全時期の判断といった部分にも応用できます。

とくに近年は、気候変動を背景とした集中豪雨や線状降水帯による水害、土砂災害が激甚化・頻発化しています。2024年(令和6年)1月の能登半島地震では、道路の寸断や断水が長期化し、インフラ復旧の難しさが改めて浮き彫りになりました。こうした教訓からも、平時からインフラの状態をデジタル技術で常時把握し、被害を最小化する「事後対応から予防・予測へ」という発想の転換が求められています。

少ない人員で防災のクオリティを高めるため

人手不足や高齢化が進む中、効率的に高品質の防災活動を継続するためには、デジタル技術の活用が欠かせません。センサーやAIを活用することで、多くの人手が必要だった点検や分析作業を自動化・効率化することができます。また、ドローンを使用すれば、高所や危険な場所の点検も安全に行うことが可能になります。

国内では、橋やトンネルなどのインフラ点検を担う技術者の不足が深刻化しており、限られた人員でいかに点検の品質を保つかが課題となっています。センサーによる常時監視やAIによる画像解析、ドローンによる遠隔点検を組み合わせることで、人手に頼っていた巡回点検を自動化・省力化し、危険箇所への立ち入りを減らしながら点検の頻度と精度を高めることができます。

防災だけでなく、老朽化への対策にもなる

国内のインフラの多くは高度経済成長期に建設されたもので、老朽化が進行しています。センサー技術などのデジタル技術を活用することで、インフラの劣化を常時モニタリングできるようになり、老朽化による突然の機能喪失を未然に防ぐ効果がある他、維持・修復の最適なタイミングが見極められます。

国土交通省は、建設後50年以上を経過するインフラの割合が今後さらに高まると指摘しており、限られた予算で維持管理を続けるには、劣化が深刻化する前に手を打つ「予防保全型」のメンテナンスへの転換が不可欠とされています。デジタル技術による常時モニタリングは、劣化の兆候を早期に捉え、補修の優先順位付けやライフサイクルコストの最適化に役立ちます。

防災DXを導入するメリットと課題

防災DXを導入するメリットと課題 イメージ画像

防災DXの導入は、インフラの予防保全の他にもさまざまなメリットがあります。防災DXのメリットの他、導入の課題についても解説します。

防災DXのメリット

防災DXの導入には、以下のようなメリットがあります。

避難情報を素早く提供できる

デジタル技術を利用することで、センサーやデータ解析を通じて災害の早期検知が可能となります。これにより、適切な避難情報や指示を住民にリアルタイムで提供することができるようになります。

天候・自然状況を把握して二次災害を予防できる

気象情報や地盤データなどのリアルタイムの分析により、土砂崩れや浸水のリスクなど、二次災害の発生リスクを予測し、それに対する警告や対策を打つことができます。

被災後にすぐに公的サービスを受けられる

防災DXの取り組みによって、被災者の情報やニーズを素早く把握することが可能になります。これにより、救援物資の供給や公的サービスの提供を迅速かつ適切に行えるようになります。

防災DX導入の課題

多くのメリットがある防災DXですが、導入には以下のような、さまざまな課題があります。

導入・運用する費用が不足している

新しいデジタル技術やシステムの導入は初期投資が大きく、また継続的な運用費用も発生します。このような資金を確保できない場合、防災DXに必要なソリューションやシステムを導入することができません。

導入・運用をすすめるデジタル人材が不足している

デジタル技術の導入・運用には、専門的な知識やスキルを持った人材が必要です。しかし、これらの人材は不足している場合が多く、採用や育成が課題となっています。

既存システムとの連携や移行ができない

既存の防災関連のシステムやデータベースと新しいシステムを連携させるのが難しい場合もあります。また、移行に伴うトラブルやダウンタイムが生じるリスクも考慮しなければなりません。

データの標準化・連携が難しい

自治体ごとに異なる形式でデータが管理されていると、関係機関との情報共有や広域連携の妨げになります。国はデータ形式の標準化やデータ連携基盤の整備を進めており、こうした標準に沿ってシステムを設計しておくことが、災害時に情報を迅速に集約するためのカギとなります。

国・自治体で進む防災DXの最新動向

こうしたシステムの導入は、ここ数年で国の施策としても大きく前進しています。デジタル庁は防災分野を重点領域に位置づけ、災害対応に関わるデータを共有・利活用するための「防災データ連携基盤」の整備を進めています。2022年12月には、民間企業や自治体が参加する「防災DX官民共創協議会」が発足し、官民が連携して防災アプリやサービスの普及を後押ししています。今後は、こうしたデータ連携の枠組みに沿ったシステム整備が、自治体にとって重要なテーマになります。

また2024年の能登半島地震をきっかけに、避難所運営や被災者支援のデジタル化も加速しています。マイナンバーカードを活用した避難者の受付・情報把握や、被災自治体を支援する仕組みづくりなど、被災者一人ひとりに必要な支援を迅速に届けるための実証や制度整備が進められています。導入にあたっては、初期費用だけでなく、運用体制やデータ連携のしやすさ、既存システムとの接続性まで見極めることが、防災DXを成功させるポイントです。国が公開する「防災DXサービスマップ・カタログ」なども活用しながら、自地域の災害リスクと既存設備を棚卸しし、優先度の高い領域から段階的に取り組むとよいでしょう。

こうした動きを制度面から後押ししているのが、アナログ規制の見直しです。デジタル庁は、目視規制や定期検査・点検規制、常駐・専任規制など、従来は人手を前提としてきた規制をデジタル技術で代替できるよう見直しを進めています。自治体向けにも「地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しマニュアル」が公開されており、センサーやカメラ、ドローンによる遠隔監視・点検への置き換えが、防災・インフラ管理のDX化を進める、制度的な後押しとなっています。

防災無線が進化?防災DXで活用されているシステム・ソリューションとは?

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では、防災DXに活用できるソリューションやシステムとはどのようなものなのでしょうか?ここでは、代表的なシステムやソリューションをご紹介します。

市町村防災行政無線システム

地域の住民や当該地域への来訪者に緊急情報を提供するための無線システムです。通常、気象情報や災害情報などの重要な告知に使用されます。このような無線システムをDX化することにより、リアルタイムで多様なデータを収集・分析できるようになるほか、必要な情報を住民にスピーディーに伝達できるようになります。

市町村防災行政無線には、屋外スピーカーや戸別受信機を通じて住民へ一斉に伝える「同報(固定)系」と、防災担当職員間で情報をやり取りする「移動系」があります。デジタル化によって、全国瞬時警報システム(J-ALERT)や緊急速報メール、SNSなど複数の伝達手段と連携でき、より確実でスピーディーな情報伝達が可能になります。

OKIでは、同報(固定)系・移動系の両方に対応した市町村防災行政無線システムを提供し、J-ALERTなどと連携して災害情報を住民へ確実に伝達できます。

消防無線システム

消防活動をサポートするための専用の通信システムのことです。この通信システムをデジタル化することで、秘匿性を担保した通信が可能になるので、個人情報も取り扱い可能になり、災害時にスピーディーに正確な情報を伝達できるようになり、隊員間の連携がスムーズになります。また、いつ・どこで・何が起こっているかが把握しやすくなることで、必要な場所に必要な人員を配置できます。

防災総合ソリューション

防災総合ソリューションとは、さまざまな防災情報を一元管理し、災害時の対応を最適化するためのシステムやプラットフォームのことです。センサーデータや気象情報、避難所情報などを統合的に管理・分析することで、迅速な判断や対応をサポートします。

防災チャットボット

防災チャットボットとは、AI技術を活用した自動応答システムです。防災チャットボットを活用することで、住民の質問に対して自動で回答できるようになり、災害時の住民に対する情報提供や手続きのサポートなどがスムーズになります。

クラウド型被災者支援システム

クラウド型被災者支援システムは、クラウド技術を活用して、被災者の情報を管理し、適切な支援やサービスを提供するためのシステムです。被災者の情報を医療機関が素早く閲覧できるようになり、その人に合った適切な処置がしやすくなります。

防災ドローン

防災ドローンは、災害現場の確認や、情報収集のための無人航空機のことです。陸路からアクセスできないエリアの状況を確認したり、救援物資を運搬したりするために使用されます。近年は、上空からの被害状況の把握や、孤立した地域への物資輸送、夜間・悪天候下での捜索などにドローンを活用する動きが広がっています。

水位や振動を感知するセンサーシステム

河川の水位の上昇や、地震の振動をリアルタイムで検知するセンサーシステムです。これらのセンサーシステムを活用することで、事前に災害の兆候や規模を察知し、住民に対して素早く避難情報を共有できるようになります。河川の水位計や土砂災害を検知する傾斜・振動センサーには、国土交通省の「危機管理型水位計」のように、低コストで多くの地点に設置できるものが普及しつつあります。取得したデータをクラウドで分析することで、災害の予兆を早期に捉え、避難の判断や住民への情報発信に活かせます。

OKIでは、電源・通信工事が不要な「ゼロエナジーIoTシリーズ」と、そのデータを分析するインフラモニタリングサービス「monifi」を提供し、橋りょうや河川などインフラの劣化・災害状況の予測や常時監視を支援します。

OKIの総合防災ソリューション

OKIは、長年培ってきた通信・ネットワーク技術とセンシング技術を基盤に、防災DXをトータルで支援できることが強みです。上記の各ソリューションに加え、「自助・共助・公助」の連携を重視した総合防災ソリューションを、「地域状況の見える化」「高度な防災マネジメント」「効果的な応急対応」の3つのステージで提供します。既存システムとの融合から新規導入まで、自治体の運用状況に合わせて柔軟に提供します。

その中核となる防災情報システム「DPS Core」は、センサー・気象・避難所などの情報を一元的に集約して地域状況を見える化し、防災タイムラインの策定から避難発令の判断支援、複数メディアへの一斉配信までを支援します。

防災情報システム「DPS Core」の主な機能

こうした技術力は、国内外の実証や国際標準化に向けた取り組みにも活かされています。

OKIの取り組み事例

JICAビジネス化実証事業にてJR東日本・インドネシア国鉄と協働
OKIは、JR東日本と共同でJICA「中小企業・SDGsビジネス支援事業」に採択され、インドネシア国鉄(KAI)と協働して、線路沿い斜面の遠隔監視実証を約7ヶ月間実施しました。電源・通信の配線が不要なゼロエナジーIoTシリーズの無線センサーと高感度カメラを用い、雨量が多く高湿度な環境でも安定したモニタリングが可能なこと、鉄道インフラの防災強化・維持管理の効率化に効果があることを確認しています。

https://www.oki.com/global/ja/press/2025/z25039.html

DFOS×IOWN連携による「インフラDX」を国際標準化機関 ITU-Tで提言
2025年11月には、ITU-T(国際電気通信連合 電気通信標準化部門)主催の国際会合で、分布型光ファイバーセンシング(DFOS)とIOWNなどの先進ネットワークを融合した「インフラDX」を提言し、各国の通信関連機関から賛同を得ました。既存の光ファイバー網を活用した社会インフラの一括監視や災害予兆の早期検知などが期待されています。

https://www.oki.com/global/ja/press/2025/z25056.html

まとめ

自然災害が多い日本において、災害時の被害を抑え、市民生活を守るためには、各市町村が防災の強化に取り組む必要があります。そのために欠かせないのが、高感度センサー・クラウド・AIなどの最先端のテクノロジーを活用した防災のDX化です。

本記事で見てきたように、防災DXはインフラの予防保全や省人化、老朽化対策に役立つだけでなく、避難情報の迅速な提供や二次災害の予防など、住民の安全を守るうえでも幅広い効果が期待できます。導入には費用や人材、既存システムとの連携といった課題もありますが、国による標準化やデータ連携基盤の整備も後押しとなり、防災DXは一部の先進自治体だけのものではなくなりつつあります。

まずは自地域の災害リスクと既存設備を見極め、優先度の高い領域から段階的に取り組むことが、限られた予算と人員で着実に成果を出す近道です。今回ご紹介した内容を参考に、防災DXの導入をぜひ検討してみてください。

詳しくは、OKIの総合防災ソリューションのページをご覧ください。

https://www.oki.com/jp/dps_core/
JICAビジネス化実証事業にてJR東日本・インドネシア国鉄と協働
DFOS×IOWN連携による「インフラDX」を国際標準化機関 ITU-Tで提言

編集部
OKI STYLE SQUARE VIRTUAL編集部 防災担当
OKIの消防無線や防災無線は、日本の多くの自治体さまで利用いただいています。
防災分野の専門家を交えたメンバーが、ビジネスコラムや最新の商品紹介を中心に、さまざまな社会課題を解決するヒントを集めた情報をお届けします。
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