2021年11月8日
沖電気工業株式会社
国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学
楽天モバイル株式会社
沖電気工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:鎌上 信也、以下「OKI」)、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学(住所:愛知県名古屋市、総長:松尾 清一、以下「名古屋大学」)、および、楽天モバイル株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:山田 善久、以下「楽天モバイル」)は、自律移動サービスを実現する自律ネットワークに関する研究開発(以下「本研究開発」)を開始しました。本研究開発は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が公募した「Beyond 5G研究開発促進事業」の一般課題の研究開発項目「協調型自律ネットワークの研究開発」を実施するものです。三者は、サービスの通信に対する要求に自律的に応答し、多様なサービスと協調しながら安定して動作する自律ネットワーク(協調型自律ネットワーク)に関する研究開発を行います。
5Gの次の通信規格である「Beyond 5G」が導入される2030年に向けて、生活のあらゆる場面で通信技術が活用されることによる通信量の大幅な増加や、多様化するネットワークへの要求に対し、人の手を介することなく、ネットワーク自体が自律的に対応していくことが必要となります。自律ネットワークは、人間のエンジニアのようにネットワークを管理できる人工知能(AI)をネットワークのシステムに組み込むことで、将来的にすべてのオペレーションをネットワーク自体が単独でこなし、多様なニーズにも自律的に対応できるモバイルネットワークです。
本研究開発において、OKI、名古屋大学、楽天モバイルは、ネットワークのオペレーションをこれまで以上に自動化するための自律ネットワークに関する基盤技術とその応用技術の構築を目指します。自律ネットワーク基盤技術と連携して周囲の環境に適応しながら移動できる自律移動ロボットを開発し、このロボットによる効率的な映像配信サービスやIoTサービス提供の実現を目指します。具体的な研究開発内容は以下の通りです。
「協調型自律ネットワークの研究開発」
本研究開発では、協調型自律ネットワーク基盤技術の確立と、自律移動ロボットの連携による効率的な映像配信サービスやIoTサービスの実現を目指します。映像コンテンツの配信においては、従来のサーバーからのコンテンツ配信だけでなく、自律移動ロボット側で撮影したコンテンツを蓄積し、他の端末やサーバーに送信するなど、双方向のコンテンツ配信を効率的に行います(双方向CDN(注1)制御)。三者はこれらの基盤技術・応用技術の確立に向け、それぞれ以下の研究開発を行います。
図 協調型自律ネットワークの研究開発が実現される世界のイメージ
OKI、名古屋大学、楽天モバイルは本研究開発を通じて、自律ネットワークおよび自律移動ロボットを用いた新たなユーザー体験を創出し、日本の国際競争力向上に必要な通信技術の発展と「Beyond 5G」における新たなサービスの実現に寄与していきます。