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研究開発

研究開発センター長インタビュー 研究開発センター長インタビュー

OKIの技術の今を支え将来を産みだす研究開発センターの挑戦 技術責任者兼 経営基盤本部 研究開発センター長 横田 潔

「現在」から「将来」にわたる幅広い技術分野の研究開発に取り組む

OKIグループにおける研究開発センターの役割は?

OKIグループ全体に関わる研究・技術開発を担うのが、私たち研究開発センターです。大きな特徴は、将来OKIの事業に必要となるであろう新しい技術の研究開発とともに、現在OKIが展開している事業に直接結びつく尖った技術の研究開発にも事業部門と連携して取り組んでいることです。つまり、「現在」から「将来」にわたる幅広い技術分野が、研究開発センターの研究テーマということになります。

現在、私たちが注力している主な技術領域は、「フォトニクス・エレクトロニクス」「スマートネットワーク」「将来コミュニケーション・マルチメディア処理」「AI」の4つ。同時に、可能性を秘めた技術の芽を発掘し、そうした技術とOKIのコア技術をベースに技術戦略を策定し研究・技術開発につなげていく、「羅針盤機能」と呼ぶ取り組みにも傾注しています。「現在」と「将来」の研究開発をバランスよく進めることも重要と考えています。

研究開発センターが注力する4つの技術領域とは?

1つ目の「フォトニクス・エレクトロニクス」は、通信分野で培ってきたOKIの高速光通信技術を先進のセンシング領域に展開することに注力しています。その実用化に結び付いたものが2018年7月に販売を開始した「光ファイバーセンサー」です。OKI独自の技術「SDH-BOTDR方式(※1)」の採用により、長距離・広範囲にわたって温度や歪みをリアルタイムに測定できるという他にない特有を有し、工場内の温度監視や橋梁といった構造物監視など様々な用途への活用が可能です。OKIが保有するフォトニクス・エレクトロニクス技術は、社会のニーズに対してOKIだからこそ貢献できる重要な技術という考えのもと、次の新たな領域での実用化に向けてチャレンジを継続しています。

2つ目の「スマートネットワーク」は、IoTに適したOKI独自のネットワークとセンシングおよびデータ分析技術を融合し、新たな価値の提供を目指すものです。OKIは国内ではじめて920MHz帯無線マルチホップ通信システムを開発しました。この技術をコアとして各種センサーを組み合わせ、防災や見守り、医療、介護など様々なサービスに活用することで、より安全・安心で快適な社会を実現していきます。また、電池駆動可能な無線センサー装置の開発にこだわり、制限の多い組み込み環境で動作するエッジ処理技術にも注力していきます。

3つ目が、通信分野で培った音声や画像の処理技術を強みに、新たなコミュニケーションの創造を目指す「将来コミュニケーション・マルチメディア処理」です。たとえば、働き方改革の観点からテレワークを導入する企業はますます増えていくと考えられますが、その際に懸念されるのが周囲とのコミュニケーション不足による信頼感の低下、情報格差などの問題です。そこで、私たちはOKIの技術を駆使することで、テレワークであっても周囲の雰囲気を常に感じ、同僚に気軽に話しかけられる機能を提供することにより職場と従業員の絆であるエンゲージメントを高める「次世代バーチャルオフィス」の開発に取り組んでいます。また、今後ますます重要となる人の感情を扱う技術や、VR、ロボットも研究対象です。これらの技術を活用することで、より自然に人の活動をサポートする公共空間やワークプレイスを実現していきます。

そして、4つ目が現在もっとも注目を集めている技術の1つである「AI」です。

  • ※1 SDH-BOTDR(Self Delayed Heterodyne - Brillouin Optical Time Domain Reflectometry):自己遅延ヘテロダインブリルアン時間領域反射法(特許出願中)

横田潔

OKIの強みを最大限に活かし、「リアルとデジタルの接点領域」に挑む

AIへの取り組み方針は?

AIは時代を象徴するキーワードの1つとなっていますが、その適用領域は非常に多岐にわたります。OKIにとってのAIはお客様に最適なソリューションを提供するためのツールの一つと捉えることができます。ただしこれまでとは異なる視点で大きな新しい価値を提供可能なツールです。 ソリューション提供には、AI技術のみならず、お客様が抱える課題の理解、ドメイン知識(対象となる業界の知見)が不可欠です。さらにAIにとって重要な価値あるデータが必要です。たとえ優れたAI技術を有していてもそれだけではお客様に価値のあるソリューションは提供できないのです。

OKIの強みは、まさにここにあります。OKIはこれまで社会インフラ、交通、運搬、流通、金融、製造を中心としたお客様の課題解決に寄与する商品やソリューションを提供し、確かな信頼関係を築いてきました。そうした事業活動を通じて蓄積した顧客課題の理解、ドメイン知識、現場で発生する貴重なデータ、および日々進化するAI技術のキャッチアップと活用技術の蓄積――、これらを総合しお客様に最適なソリューションを提供できることがOKIの強みです。

AIとは、人間が行う「認識」「予測」「実行」という3つの知的活動を支援する技術だと考えます。つまり、リアルな世界の事象をデジタルな世界が「認識」し、デジタルな世界がリアルな世界の未来を「予測」して、デジタルな世界が導き出した最適解をリアルな世界で「実行」するという一連の過程を支援する技術がAIであり、そこには必ず「リアルとデジタルの接点領域」が生まれます。そして、デジタルな世界だけではなく、顧客課題の理解やドメイン知識、信頼関係などリアルな世界で強みを持つOKIが注力すべきは、この「リアルとデジタルの接点領域」であると考えています。

また、この「リアルとデジタルの接点領域」は、ATM、KIOSK、発券機のような高度なメカトロ端末や交通システム、通信端末などの人や社会との接点における商品を提供してきたOKIにとって、これまでの技術、資産を活かせる領域であり、AIに限らず先に述べた研究開発センターで注力している技術分野すべてにおいて、この領域での新たな価値の創出にチャレンジしています。

お客様の課題解決に向けて注力するOKIのAI

特に注力しているAI技術は?

「リアルとデジタルの接点領域」という大きな方針の下、まずはOKIが信頼関係を築いてきたお客様を中心にお客様が必要とするAI技術の研究開発に取り組んでいます。具体的には「認識」「予測」「実行」という分野ごとに特長のある技術を開発しています。

「認識」の分野においては、悪条件下でも良いデータを取得できるような耐環境性能やリアルタイム性にこだわっていきます。道路の渋滞状況など刻々と移動・変化する対象をリアルタイムに認識する技術、カメラやレーダーなど複数のセンサー情報を融合する技術、そしてそれらをエッジ端末上に実装する技術の開発にあたっています。

「予測」の分野では、高信頼・高精度であることを目指し、リアルタイムデータと蓄積データ、ルールベース手法と機械学習手法など、複数のデータや手法を使って総合的に判断する技術を開発しています。さらに、その判断理由の説明もしやすくする技術および予測処理を軽量化・高速化する技術への取り組みも進めています。これらの技術は、交通プローブ情報分析、機器のログや振動による異常分析へ応用されて、信頼性と精度向上の両立に貢献しています。

「実行」に関わる分野においては、人とAIの協働におけるインタラクション技術に注力しています。スマートスピーカーなど、人間が機械や製品に語りかけるように使うサービスが数多く登場しており、今後もますます増加すると考えられます。そこで、OKIでは、「人とAIとのインタラクション技術」として、人が発する言葉の内容から、その人の意図や真のニーズを引き出す「ラダリング技法」を用いたAI対話技術の開発を進めており、AI対話エンジン「Ladadie®」(ラダディ®)(※2)」として提供を開始しています。今後もさらに対話インタラクション技術には磨きをかけていきます。また近い将来、AIは社会のいたるところに浸透し、相互にインタラクションしはじめるでしょう。そのような未来を想定し、AI同士が干渉を回避し融和することでそれぞれが円滑に目的を達成する、あるいは互恵関係を形成することでより大きな目的を果たすなど、「AI同士のインタラクション技術」への取り組みも始めています。研究開発は緒に就いたばかりですが、将来必ず必要となる技術と考え、社外との連携を含め奮闘しているところです。

  • ※2 Ladadie、ラダディは、沖電気工業株式会社の登録商標です。

超広範囲センシングAIエッジ技術開発に向け、産学官連携プロジェクト始動!

AI分野における最新の取り組みは?

社会の発展にAIが重要な役割を持つのは間違いありませんが、AIには多くの課題があるのも事実です。たとえば、AI自身がデータの特徴をとらえ、より正確な判断を実現させるディープラーニングは、現在もっとも注目を集める機械学習の手法の1つです。OKIでも実際のお客様へのソリューションとしての活用を進めています。しかし、膨大な演算量が必要なため、エッジ端末上に実装するのは難しいといった課題などがあります。OKIではこれらの課題に対する最先端の研究開発にも取り組んでいます。

2018年9月、OKIが、公立大学法人会津大学(福島県)、綜合警備保障株式会社(ALSOK)、ジャパン マリンユナイテッド株式会社(JMU)と共に応募した提案が、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業である「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」の研究開発項目の1つ、「革新的AIエッジコンピューティング技術の開発」に採択されました。

今回取り組むプロジェクトは、ディープラーニングを高い電力効率で実行する「ソフトテンソルプロセッサ技術」、高効率でコンパクトなディープラーニングモデルを構築する「高効率モデリング技術」、超高精細画像に基づき遠隔まで細かく状況を把握するモデルを構築する「広範囲大規模認識技術」の3層で構成される技術の研究開発です。これにより、車や船舶、高所などに設置されたカメラから超広範囲・高精細なセンシングを、極めて低い消費電力で実行できるAIエッジ技術を目指します。

3層のうち、OKIが全面的に担うのが「高効率モデリング技術」の開発です。これはディープラーニングの負荷を可能な限り軽くし、エッジ端末上で処理できるようにするというもので、先に述べたディープラーニングの課題に対する研究成果の実用化を目指すものです。AIを活用するだけではなく、AIが抱える課題に対しても新しい価値の提供を目指すOKIにとって、今回のプロジェクトは非常に大きな意味を持つと考えています。

研究開発のその先に、喜んでくれる人たちの顔が描けているか

研究開発におけるモットーは?

いちばん大切なのは、研究開発の出口をしっかり描くことだと考えています。その技術を開発することによって、喜んでくれる人は誰なのか、社会にどんな貢献ができるのか、そしてその技術はOKIにとってどのような意味があるのか――。そうしたことを思い描きながら日々の研究開発にあたることが重要であり、それが自分自身のモチベーションにもつながると思います。そのため、研究開発センターのメンバーには「研究開発の出口を明確にしよう」と伝えています。

もう1つ、研究開発センターのメンバーに伝えている言葉があります。それは、「努力は夢中に勝てない(※3)」です。セレクトショップ「BEAMS」の設楽社長が多くの媒体で発している言葉で、私自身も好きな言葉ですが、「これをやらなければいけない」と自分に言い聞かせながらいくら努力しても、そのことが好きで仕方がない人、夢中になって取り組める人にはかなわないということです。

私たちの研究開発も同じで、本当に研究開発が好きだとか、自分が開発した技術によってみんなに喜んでもらいたいとか、自分は社会に役立つことをしているんだとか、そういう熱い思いを持ちながら夢中になって取り組むことができれば、必ずよい結果につながると思うのです。

だからこそ、私たち研究開発センターは、喜んでくれる人たちの顔を思い描きながら、夢中になって研究開発に取り組んでいきたいと思います。そして、そうした研究開発の結晶である商品、ソリューションを提供することで、より安全で便利な社会のインフラを支え、世界の人たちの快適で豊かな生活の実現に貢献していきたいと考えています。

  • ※3 引用:「努力は夢中に勝てない」ビームス代表取締役社長 設楽洋氏

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