OKIグループは、創業以来140年以上にわたり、社会のインフラを支える情報通信・メカトロニクスなどの技術を磨き、社会の大丈夫をつくってきました。情報と通信の融合であるCTStage、メカトロと情報通信の融合であるATMやプリンターなど、時代の要所に異分野の技術を掛け合わせ、付加価値の高いソリューションを創出してきました。
現在、気候変動、少子高齢化や感染症拡大など深刻化する社会課題や、グローバリズムの進展に伴う地政学的なリスクが、社会や経済のあり方を年々複雑にしています。こうした複雑化する世界で技術の対応領域は年々拡大し、その役割や特性も変わってきています。豊かさの実現から社会課題の解決に提供価値の主軸が移り、技術開発に占める現場のデータの役割は拡大、PoCも当たり前になりました。そしてAIの劇的な進歩は、深層学習の誕生から15年たった今、多様な分野で「不気味の谷※」を越えるレベルに達し始めています。
さて、創業者の沖牙太郎は起業の頃に「世運の趨勢を察するに、文明の進歩は駸々として留まる所を知らず、就中電気の応用に至っては、到底測り知るべからざるものがある。」という言葉を残しています。前述のとおり、世の趨勢は今なお変わらず「到底測り知るべからざるもの」があります。OKIはこうした技術革新と共に、長い歴史を歩んできました。私たちは、これまでも、そしてこれからも、時代の変化に対応する付加価値の高いソリューションを、創出し続けなければなりません。
OKIには、複数の事業で培った幅広い技術・知識があります。これを束ね総合力を発揮することで、この時代にふさわしい技術革新を目指します。これまで複数の事業部門に配置されていた技術開発機能のうち、中長期の成長を目指す機能を集め、この4月に横串組織として「技術本部」を立ち上げました。異なる領域で専門性を高めた300名を超える研究開発員を集結し、幅広い視野と深い知恵の掛け合わせで、中長期のレンジで高い付加価値を持つ技術創出を牽引する構造です。OKIはこの横串組織を最大限活用し、これまで注力してきた「AIエッジ」技術をさらに高度化し、加えて「プラットフォーム」で面的な成長を目指します。そして事業部門と技術本部を結ぶ「横串機能」で、付加価値の高い商品開発と社会実装を加速していきます。
OKIの技術がその役割をしっかりと果たすために、それを担う人の継続的な成長を重視していきます。技術者一人ひとりが「進取の精神」を持ち、世の中の技術進化に対峙し、共に切磋琢磨しながら成長していくことを大切にしていきます。皆が、未来を創るための「今」に誇りと情熱を持ち、それを具体化し、アウトプットしていくことに自負を持つ。そしてライバルはグローバル。こうしたサイクルを継続的に回し、スピード感をもって成長し続ける技術集団として、「社会の大丈夫をつくっていく。」を具現化していきます。
これからのOKIの技術に、是非、ご期待ください。
公的研究費の不正使用および研究活動における不正行為等に係る通報も上記で受け付けます。