高品質音声信号処理ライブラリeおと

高品質VoIP技術従来の電話を超える自然で聞きやすい音にこだわった独自技術

下図のように、音声コーデックの周辺に配置された各技術が、VoIPにおける音質劣化の主要因である遅延、エコー、揺らぎ、パケットロスを解決します。また、従来の狭帯域音声を使用する場合の問題だけでなく、広帯域音声を使用する場合に顕在化する音質劣化の問題も解決します。


図:音声コーデックの周辺に配置された高品質VoIP技術

音声デモンストレーションを聞いてみる

初めに「従来の電話」での声が流れ、次に、広帯域音声での表現力豊かな声が流れます。この違いを体験してください。

ストレスを感じさせる4つの要因を軽減

遅延

伝送帯域に応じてパケットサイズの最適調整

音声遅延は、一昔前の国際電話のごとく会話のテンポを狂わせ、通話品質を劣化させます。VoIP通信では、音声情報をパケット化して(つまり、バッファリングしてから)伝送するため、音声遅延の発生が不可避となります。パケット化による遅延時間は、一つのパケットにどれぐらい音声情報を入れるかによって決まります。音声遅延を短くするという観点では、音声情報をできるだけ細切れにパケット化することが望ましいのですが、パケットにはヘッダ情報も含まれるため、細切れにするほど伝送帯域を多く消費してしまいます。音声遅延と消費伝送帯域はトレードオフの関係となるため、実使用環境における伝送帯域に応じてパケットサイズの最適調整を実施しています。

エコー

無限の動作条件に対応するには、実使用環境でのノウハウが重要

VoIP通信では、前述の音声遅延のためにエコーが目立つようになり、通話品質を劣化させます。エコーを除去することはVoIP通信の音質を確保する上で重要な課題です。OKIでは、エコーのみを除去可能なエコーキャンセラを用い、自社保有技術を改良・発展させてきました。エコーキャンセラには、ITU-TのG.165、G.168等の性能の指標となる規格が存在しますが、これらの規格に準拠することが実使用環境での性能としても十分であるということではありません。何故ならば、実会話の場合、誰と誰が、どういう内容とテンポで会話するかにより無限の動作条件が存在するため、これらをすべて机上(規格)だけで検討するのは不可能だからです。OKIでは、早期に製品を市場に展開することにより実使用環境でのノウハウを蓄積してきました。

パケットの揺らぎ

独自の遅延回復処理で、自然かつ不要遅延低減

VoIP通信では、パケット伝送のリアルタイム性が保証されません。このため、受信端末が受け取るパケットの間隔に揺らぎが生じます。この揺らぎにより、受信端末では音声信号の連続性が乱れてしまいます。この時、音途切れ、音とびなどが生じ、通話品質を劣化させます。受信端末にバッファを設けることによりこの揺らぎを吸収することができますが、バッファに溜まる量が多くなると音声に遅延が生じてしまいます。この問題を解決するために独自の遅延回復処理を開発し、大きな揺らぎが発生した場合でも会話の自然性を損なわないように不要な遅延を低減する工夫をしています。

パケットロス

音声情報の欠落を人の耳に気づかせない

双方向通信である「会話」では、リアルタイム性は最も重要な要素の一つです。このため、VoIP通信ではパケット伝送に再送制御のないUDP/IPを用いるのが一般的です。UDP/IPの場合、伝送中に発生したパケットロスは受信側端末でそのまま音声の欠落につながり、通話品質を劣化させます。通常パケットロスへの対処は受信端末のコーデック処理の一部として組み込まれていますが、古くから標準化されているコーデックにはこの対処がないものもあります。このような古いコーデックに対しても独自の対処を施すことにより、パケットロスによる音質劣化を低減しています。

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