導入事例

OKIグループの商品・サービスにより課題を解決された
お客さまの声や、共創への取り組みをご紹介します。

企業情報

株式会社千葉銀行 様

所在地
千葉県千葉市中央区千葉港1-2
代表者
佐久間 英利 取締役頭取
創立
1943年3月
従業員数
4,296名(2009年9月末現在)
事業内容
普通銀行業務
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振込入金エラー処理を統合する“業界初”の「振込管理システム」を導入
営業店からセンターへの業務集中化で作業効率アップとペーパーレス化を実現


千葉銀行様 社屋外観

株式会社千葉銀行様(以下、千葉銀行様)は、営業店におけるお客様用のスペース拡大(お客様満足度向上)や業務の効率化(強靭な経営態勢)を実現するため、かねてから営業店の後方事務集中化に取り組んできました。しかしながら、処理が複雑でお客様対応も伴う振込入金エラー処理業務は、営業店に残されたままとなっていました。この業務は営業店の事務負担が大きく、集中化の要望が高いものでした。

そこで、自行から他行への振込入金エラーおよび他行から自行への振込入金エラーの両方に対応する業界初の「OKI振込管理システム」を採用することにより、この業務の集中化を実現しました。

詳細

千葉銀行様は、千葉県を中心とした国内172店舗に加え、ニューヨークやロンドンなど海外にも店舗網を有し、遺言信託なども含めた幅広い金融業務を手掛けています。また、店舗のバリアフリー化・省エネ化、行員による植樹活動といった環境への取り組み、障がい者雇用特例会社の設立や社会福祉活動支援のための基金設立など、人を大切にする活動も積極的に行っており、地域のトップバンクとして、そして地方銀行のリーダーとしての地位を確立しています。

その一方で、強靭な経営態勢の構築を目指し、営業店事務改革にも力を入れています。最近の施策としては、2008年10月に「電話受付センター」を開設し営業店受電業務の集中化を、また「手続センター」を開設して通帳の喪失届をはじめとした諸届管理業務の集中化を実施しました。これに続いて2009年5月より、振込における入金エラー処理業務の集中処理を「手続センター」にて開始しました。

背景・導入目的

センター集中化とともに業務の省力化も追求

振込入金エラーには、(1)当行でお客様から依頼を受けた他行への振込が口座番号相違や受取人名相違等の理由で入金不能となるケース(仕向エラー)と、(2)他行からの振込依頼が当行側で(1)と同様の理由により入金不能となるケース(被仕向エラー)の2通りがあります。

仕向エラーが発生した場合には、相手行(被仕向銀行)からの照会電文が当該営業店(仕向店)で専用の受信モニター用紙に出力されます。営業店では、それをもとに入金不能理由を確認し、その内容をお客様(依頼人)に連絡、訂正・組戻依頼書を徴求し、振込内容の訂正や振込資金の返却(組戻し)を行っていました。エラーの発生は振込依頼件数に比例するため、繁忙時に多くなる傾向があり(全店で平常日の1日平均が約300件、年間ピーク日には約900件に上り)、これが営業店の大きな事務負担となっていました。また、仕向エラー処理では、お客様(依頼人)の間違いを確認・指摘する作業が伴うため、応対にも神経を使わなければならず、行員の精神的負担も大きい業務でした。さらには、お客様との連絡がなかなか取れず、相当な手間がかかってしまう場合もありました。


事務企画部 副調査役
脇田 浩樹 氏

一方、被仕向エラー処理については、入金不能となった振込通知電文の内容が営業店(被仕向店)で受信モニター用紙に出力され、営業店ではその内容により、相手行(仕向銀行)への照会および、照会に対する仕向銀行からの訂正依頼に基づく受取人口座への入金処理、または組戻依頼に基づく仕向銀行宛資金返却を行う必要があります。その件数は全店で平常日の1日平均が約1000件、年間ピーク日で約3000件にも上り、これも営業店の大きな事務負担となっていました。

そこで2007年10月、営業店の事務負担軽減を図るべく、振込入金エラー処理のセンター集中化に向けた検討を開始しました。

「当初は、当該業務を単純に集中化することを考えましたが、受信モニター用紙を使った処理をそのまま集中化しても、用紙の仕分けやデリバリー等の手間によって多くの人員とコストが必要になります。また、大量の用紙を扱うことで、用紙の紛らいや処理漏れ等といったリスクも大きくなってしまいます。そうしたことから、センター集中化を行うにあたり、必要最小限の人数で正確且つ効率的に業務を行うためにはシステム化が不可欠であると考えました」と、事務企画部 副調査役の脇田浩樹氏は振り返ります。

他行での導入例を活かし、仕向・被仕向両対応のシステムを開発

「実は、振込入金エラー処理の効率化については、以前からOKIより、仕向エラー用のシステム(訂正組戻処理システム)の提案を受けていましたが、想定通りの効果をあげられるのか不安がありました。そこで、このシステムを既に導入・運用していた第四銀行様を訪問し、実際の利用現場を見ながら情報収集を行いました」と、脇田氏は語ります。第四銀行様ではOKIをパートナーとして業界に先駆け、仕向エラー処理(訂正組戻処理)のシステム化を実現しており、行内で大きな成果を挙げていました。「その結果、第四銀行様では私どもが想像していた以上に業務効率化を実現されており、当行でも具体的なシステム導入の検討を進めることにしました」(脇田氏)。

ただ、千葉銀行様では、仕向エラーだけでなく被仕向エラーもカバーできるシステムの構築を念頭に置いていました。

「その要望をOKIに伝えたところ、訂正組戻処理システムをベースとして被仕向エラー処理にも対応したシステムの提案を受けることができました。当然ながら、他のシステムベンダーにも同様の依頼をしましたが、具体的な提案を得ることはできませんでした」と脇田氏は付け加えます。

こうして2008年5月、OKIをパートナーとして、第四銀行様で運用されている仕向エラー処理の仕組みと、新規に開発する被仕向エラー処理の仕組みを融合する形で「振込管理システム」を構築・導入することが正式に決まりました。

システム概要・導入ポイント

エラー種別に応じた画面表示により、簡単操作で正確な作業を実現

OKIの「振込管理システム」を採用したポイントは大きく3つありました。

まず第一に、オペレーションが容易であること。本システムでは、仕向・被仕向処理共に受信した電文の内容がクライアントの画面に自動表示される他、エラー事由やエントリー処理の種別等に応じた画面表示および自動入力機能により、「従来の営業店事務に比較して、オペレーターが短期間で端末操作ならびに事務取扱いを習得でき、人員もできるだけ抑えることができると思いました」(脇田氏)。

第二に、特殊対応が必要な一部のケースを除いて、本システムのみでエラー処理を完結できること。「為替業務は対外的な取引で時限性もあり、正確かつ迅速な取扱いが特に要求されるものであるため、オペレーションの容易性と共に本システム内での処理完結を強く意識しました。そして集中化に際して事務の見直し(簡略化)を併せて行うことで、本システムでの処理完結を実現しました。」(脇田氏)。

最後に、ペーパーレス化を実現できること。本システムは、CTIシステムで国内トップの実績を挙げているOKIの「CTstage® 5i」のFAXサーバー機能により、FAX送受信のペーパーレス化を実現しました。結果、受信電文の出力はもちろんのこと、仕向エラー処理での依頼人との訂正・組戻依頼書のFAX送受信、被仕向エラー処理での受取人口座への入金処理等、ほとんどの処理をペーパーレスで可能としています。そのため、紙代、印刷代、保管スペースの削減といったランニングコストの大幅削減が期待できました。「当行では、コスト低減・環境対策のために紙の削減に取り組んでいます。今回のシステム化でも、ペーパーレス化は重要な要素の1つだったのです」(脇田氏)。

システム構築は、新規機能の開発も含め予定通りのスケジュールで順調に進みました。「OKIの開発が順調であったこともあり、私どもはセンターの体制や事務規程の整備、オペレーター教育などに力を注ぐことができました。また、センター集中化を成功させるためには、各営業店で保有しているお客様(依頼人)情報の収集やお客様ごとの個別事情などを細かく調べる必要がありましたが、そうした作業も比較的スムーズに進められました」と、脇田氏は語ります。

導入効果・今後の展望

処理時間の大幅短縮に加え、お客様満足度も向上

営業店からセンターへの振込入金エラー処理業務の移行は、2009年5月に2店舗からスタートし、順次拡大していきました。特に被仕向エラー処理業務については、展開開始直後より営業店の評価が想定より高く、またオペレーターの習熟も早かったため、当初の計画を3ヶ月前倒しして2010年1月に全店移行を完了。仕向エラー処理業務も予定通り、同年4月に移行を終えました。

これにより、営業店の負荷が大きく軽減されました。「センター集中化により、特に従来受信モニターが大量に出力されていた営業店で、事務負担が軽減されているはずです」と、脇田氏は話します。

1件あたりの平均処理時間も、仕向エラー処理で従来の約20分から約10分に、被仕向エラー処理は約10分から約2分以下で済むようになり、大幅な時間短縮、省力化が実現されています。

脇田氏は、「今回の集中化においては、お客様(依頼人)との訂正・組戻依頼書のやり取りをFAXにより行うことで、当行の処理が楽になっただけでなく、お客様にも訂正のために営業店へ足を運んでいただかずに済むようになりましたので、お客様満足度の向上にもつながっていると思います」と話します。

そして脇田氏は、「OKIには要件定義の時から、機能や運用についてアドバイスをしてもらい、また、私どもの要望を真剣に受け止めて対応してくれました。運用開始から1年が経過する中、今後更なる運用改善に応じたシステムの改善を図っていく際にも、低コストかつ短期間で実現できる方法などいろいろとアドバイスをして欲しいと思っています」と、パートナーとしてのOKIの役割に期待をかけています。

システムイメージ

OKI「為替OCRシステム」の流れ

仕向エラー処理の流れ
「振込管理システム」導入前

「振込管理システム」導入後

被仕向エラー処理の流れ
「振込管理システム」導入前

「振込管理システム」導入後

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2010年6月16日

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