COLUMN
セルフ化・省人化の課題と最前線|OKIの先進技術が導く「店舗サービスセルフ化」への取り組み

この記事で分かること
- 少子高齢化に伴う労働力不足やコスト高騰など、現代の店舗が直面する4つの構造的課題
- 窓口やバックヤード業務を顧客側へ移管し、スタッフを接客へ再配置する「フロントシフト」の概念
- 銀行窓口のセルフ化や次世代ATMプラットフォームを活用した、OKIの事例
- 設備の保守・運用を外部化し、安全な省人化店舗を実現する「リカーリングシフト」の具体策
少子高齢化に伴う労働力不足の深刻化や、働き方改革による労働時間の制約など、店舗運営を取り巻く環境はかつてない転換期を迎えています。かつては「効率化」の一環だったセルフ化は、今や「事業継続」のための不可欠な戦略となりました。
本記事では、現在の店舗が直面している構造的な課題を整理するとともに、OKIが提案する「フロントシフト」と「リカーリングシフト」という2つの戦略的アプローチについて、事例を交えて解説します。
目次
店舗を取り巻く環境の変化と、直面する4つの課題

現代の店舗運営において、持続可能性を脅かす課題は多層化しています。
深刻化する労働力不足
少子高齢化による労働力不足は、日本全体が直面する最も深刻な社会課題の一つです。とくに「金融機関・小売業・旅客・製造」といった対面サービスを基盤とする業種では、スタッフの確保が店舗運営の継続を左右する死活問題となっています。
人口減少が加速する地域社会においては、店舗の撤退が生活インフラの崩壊に直結しかねないため、最小限の人員で運営可能な仕組みづくりが急務です。
デジタル化に伴う「現物処理」の変容
店舗では、キャッシュレス決済やオンライン手続きが普及し、DX(デジタルトランスフォーメーション)が進みました。一方で、現金や帳票、公的書類といった「現物」の取り扱いや、対面接客の重要性は変わりません。
そのため、これらアナログなバックヤード処理をいかに自動化し、窓口で顧客とのコミュニケーションに注力できる運営体制へ移行できるかが、満足度向上の鍵を握っています。
収益拡大施策と「多機能化」への要求
同業他社との競争激化に加え、デジタル化への投資や賃金上昇、エネルギーコストの高騰など、店舗運営のコストは増大傾向にあります。店舗を存続させるためには、既存のサービスに加え、行政手続きの受託や広告配信など、新たな収益源を確保する「店舗の多機能化」が求められています。
限られたリソースの中で収益を最大化しなければならない状況は、現代の店舗が直面する課題です。
システム障害・災害へのレジリエンス(回復力)
社会インフラである流通レジ業務や金融取引がストップすることは、地域経済に多大な影響を及ぼします。そのため、デジタル化を推進すると同時に、システム障害の予防や、万が一の際の迅速な対処方法を確立しておく必要があります。
また、近年激甚化する自然災害への対応おいても、無人・省人環境下であっても業務を継続できる「レジリエンス」の強化が不可欠となっています。
OKIが提供する解決策:2つの「シフト」による変革

OKIは、長年培ったメカトロニクス技術とネットワーク技術を融合させ、店舗の在り方を再定義する「フロントシフト」と「リカーリングシフト」という2つのアプローチで、解決を図っています。
①店舗のフロントで取引が完結できる運用に注力する「フロントシフト」
フロントシフトとは
フロントシフトとは、これまで銀行員や店員などの「店舗スタッフが行っていた処理」を、セルフ化や自動化によりお客様側(フロント)へ移管することを指します。OKIが長年培ってきたメカトロニクス技術(現金処理や認証技術)やエッジデバイス、センサー技術を組み合わせることで、スタッフの介在を最小限に抑える、店舗のフロントシフトを実現します。
これらのテクノロジーとAIを活用することで、防犯・セキュリティ面の強化に加えて、リモートでの接客業務も可能に。このようなフロントシフトでセルフ化・省人化を実現できれば、限られたスタッフでもサービスレベルを維持、あるいは向上できます。
OKIでは、以下のようなデバイス・システムを開発し、さまざまな業種の店舗のフロントシフト化をサポートしています。
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店舗窓口の入出金業務をセルフ化
OKIは、金融機関や自治体向けに、お客さま自身による現金の入出金や各種手続きが可能なセルフ操作型入出金機「SmartCashStation」を開発しています。山梨中央銀行様の事例では、税金支払や振込などの窓口事務をセルフ化し、行員がコンサルティング業務に集中できる環境を構築しました。 -
さまざまな業種で活用される次世代ATM
行政手続や外部決済サービスなどマルチサービスを提供するサービス連携プラットフォーム「XlivLinkS™(クロスリブリンクス)」を展開しています。2025年からは「PayB」との連携によりATMでの公共料金支払いも可能にするなど、店舗の多機能化を強力に推進しています。 -
リモート接客システムの構築
金融機関や流通店舗向けに、遠隔相談でのリモート接客の導入が進んでいます。業務で必要となる書画カメラなどのデバイス拡張や、グループ着信機能により複数業務へ対応可能となっております。琉球銀行様の事例では、OKIの接客支援ミドルウェア「CounterSmart」をもとに、専門スタッフが遠隔からサポートを行う『リモート相談窓口』を導入し、本部集中化により営業店の業務負荷を軽減しつつ新たな顧客接点を実現しています。 -
セルフ化を加速させる専用機器の設置
正確かつスピーディーな会計を可能にする「つり銭機」や、配送受付などの手続きをお客様自身で完結させる「ラベルプリンター」を設置。フロント業務のセルフ化を物理面から支え、スタッフが接客に専念できる環境を構築します。
②店舗設備の丸ごとアウトソーシングで、コア業務へ集中できる環境を実現する「リカーリングシフト」
リカーリングシフトとは
リカーリングシフトとは、店舗の機器・設備の提供に留まらず、その運用・保守・管理といったBPO(ビジネスプロセスサービス)を組み合わせて、持続的なサービスとして提供するモデルにシフトすることです。店舗の機器や設備の管理などの煩雑なバックヤード業務を丸ごとアウトソーシングすることで、スタッフを作業から解放し、接客などのコア業務に集中できる環境を創出。業務負担を大幅に軽減させる効果があります。
また、さらなる便利を提供するため、行政・広告など、優良な外部サービスとの連携により、新サービスを早期実現し、新しい収益を生み出すことができます。OKIでは、このような店舗のリカーリングシフトをサポートするサービスを提供しています。実際の取り組み例としては以下があります。
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店舗機器・設備管理のアウトソーシング
全国の金融機関におけるATMの運用受託で培った24時間365日の保守ネットワークを活かし、店舗出店企画や機器調達の他、設備の運用保守・入れ替えなどのアウトソーシングを広範に受託しています。故障の予兆検知から迅速な駆けつけ修理までをOKIが一貫して担います。 -
カメラ・センサー・AIなどのテクノロジーによる店舗の見える化
複数のデバイスによる店舗の見える化を実現。エッジAIカメラを活用することで、店内の稼働状況を遠隔からリアルタイムで確認できるほか、不審行動の検知などトラブルや災害時の早期対応が可能になります。無人店舗のセキュリティや、安全な防犯システムとして多くの現場で活用されています。 -
外部サービスとの連携を支援
行政・広告・窓口サービスなどの優良な外部サービスを、既存のインフラ上で容易に組み込めるAPI連携基盤を提供。早期導入が可能な環境を整えることで、店舗の利便性向上とともに、多くの店舗の利益拡大に貢献しています。 -
バックヤードの負荷を軽減する機器の導入
売上管理の自動化により違算や事務ミスを根絶する「入出金装置」や、重要書類の安定出力を支える高耐久な「プリンター」を導入。これらの稼働を24時間365日の保守体制で支えることで、現場の管理負荷を最小化します。
まとめ:OKIの目指す店舗サービスのセルフ化とは?
これからの店舗運営は、労働力不足への対応や収益拡大への取り組みが重要になります。そのためには、店舗運営のセルフ化・省人化と新たな収益源となるサービス拡大が必要です。OKIは、自動化/セルフ化による業務のフロントシフト、店舗の機器/設備管理などをアウトソーシングするリカーリングシフト、さらに新サービスを容易に導入できる環境のご提供を推進します。
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