COLUMN
労働力不足と技術継承問題を解消!OKIの「高度遠隔運用」によるイノベーションとは?

この記事で分かること
- 多くの業界が抱える労働力不足と技術継承の深刻な問題
- 「高度遠隔運用」が、現場のDXをどう加速させるのか
- OKIの統合運用管理プラットフォーム「REMOWAY™」が実現する具体的な活用シーン
- 警備や設備管理など、多様な業務の省人化と効率化
日本の産業現場において、労働力不足や熟練技術者の減少は極めて深刻な課題となっています。こうした状況を打開するデジタル化(DX)においても、日々の業務で新しい取り組みにリソースを割けない、DXツールの現場とのミスマッチという悪循環も少なくありません。
そこで本記事では、多種多様なデバイスを連携させ、遠隔地から現場を支えることで省人化と技術継承を同時に実現する「高度遠隔運用」の可能性について、事例を交えて解説します。
目次
現場が直面する労働力不足と技術継承の現実

現在の産業現場では、社会構造の変化によって、これまでの運用体制を維持することが困難になりつつあります。その背景には、相互に関連し合う3つの大きな課題があります。
統計に見る構造的な労働力不足
総務省の「情報通信白書」が示す通り、日本の生産年齢人口(15〜64歳)は1995年の約8,716万人(69.4%)をピークに、減少傾向が顕著です。高齢化の進展により、2024年10月1日時点の約7,373万人(59.6%)から、2040年には約53.9%にまで下がると推計されています。とくに現場を支える労働者の高齢化と若手労働者の減少として顕著に現れており、人員の確保自体が事業継続における大きな懸念事項となっています。
熟練の技術と知恵の継承が困難に
労働力が不足する中、長年現場を支えてきた熟練技術者が持つ「経験に基づく高度な判断」を後進に伝えることが難しくなっています。熟練者が日々の業務遂行で手一杯の状況では、技術を教育したり、ナレッジを体系化する時間を確保することが難しく、熟練者の退職と共に貴重な知恵が現場から失われるリスクに直面しています。
デジタル化の推進を阻む「業務の切迫」
本来、こうした課題を解決するためにデジタル技術の導入(DX)が必要ですが、実際には、通常業務を回すだけで精一杯という現場も少なくありません。深刻な人材不足に陥っている環境下では、新しいシステムを導入・習得するための時間的・精神的なリソースを確保することが難しいため、結果としてデジタル化が後回しになり、いつまでも現場の負担が軽減されないという厳しい実情があります。
「高度遠隔運用」による新しい現場支援の形

こうした現場の状況を改善し、限られた人員でも高い品質を維持するために必要になるのが、遠隔運用の仕組みです。OKIでは、従来の遠隔運用をさらに進化、高度化させた「高度遠隔運用」を提案し、遠隔から現場を強力にサポートできる環境を実現します。
では、「高度遠隔運用」とはどのような技術なのか、ご紹介します。
OKIが掲げる高度遠隔運用とは?
「高度遠隔運用」とは、マルチベンダーの多種多様なエッジ端末・デバイスを連携する通信・制御モジュールと、現場業務を遠隔から見える化・制御できる統合運用管理プラットフォーム「REMOWAY™」を組み合わせた、「1:N」の新しい運用体制を指します。このような運用体制を構築することで、遠隔から現場を監視することが可能になり、品質確保・省人化・効率化を実現します。
現場の判断をサポートする高度な機能
この仕組みの大きな特徴は、単に映像を映し出すだけでなく、システムが状況を解析して、オペレーターに対して「次に取るべきアクションを複数提示できる」という機能を備えている点です。ロボット単体では対応が難しい高度な判断が必要な場面でも、システムが適切な選択肢を提示し、遠隔の人間が最終的な判断を下す。これにより、業務品質を維持したまま、省人化と効率化を両立させることができます。
多様な業務における具体的な活用シーン
高度遠隔運用は、具体的に以下のようなシーンでの活用が想定されており、現場の在り方を根本から変える可能性を秘めています。
警備:ロボットとAIの連携による効率化
「遠隔から指示や現場との映像通話を行える自動巡回ロボット」と、「カメラによる画像AI検知と警備員への自動通知・自動対応」を組み合わせます。AIが異常を検知した際に即座にロボットが急行し、遠隔から対応を行うことで、警備業務の省人化・効率化が実現します。
清掃:稼働の見える化と運用計画の最適化
施設内で稼働する清掃ロボットの状況をデジタル上で一元管理し、「見える化」します。ロボットの稼働状況を踏まえた最適な運用計画を作成できるだけでなく、導入によるコスト対効果の明確化にも貢献します。
設備管理:デジタルツインによるリモート点検と安全確保
3次元マップと設備ログ情報を組み合わせることで、現場の状況を正確に把握します。
- リモート点検: 遠隔の管理者と現場作業員が設備状況をリアルタイムで共有し、点検業務を実施。
- 改修業務の高度化: 改修箇所の共有や、危険箇所・作業手順の確認を3次元上で行うことで、認識の齟齬をなくし、安全かつ効率的に業務を遂行できる環境を整えます。
<事例>社会実装に向けた具体的な取り組み
高度遠隔運用の有効性は、すでにさまざまな業界における実証実験や、OKI自社工場での運用を通じて確認されています。
事例①:ALSOKとの共同実証(高度遠隔警備システム)
OKIとALSOKは、羽田空港第3ターミナル駅において、ローカル5Gを活用した高度遠隔警備システムの共同実証実験を実施しました。AIによる不審者の自動検知と、遠隔の管理者が現場の警備員へリアルタイムで指示を出す運用を検証。警備業務の高度化と省人化を両立するモデルを提示しました。
事例②:OKI本庄工場での製造DX(製造・物流)
OKIの生産拠点である本庄工場では、ローカル5Gと高度遠隔運用を活用し、メーカーの異なるAGV(無人搬送車)や自律走行ロボットを統合制御しています。一括管理によるロボットの群制御を実現することで、生産ラインの変動にも柔軟に対応できる、持続可能な工場運営の形を自ら実証しています。
事例③:建設現場における遠隔監督の高度化
建設業界における深刻な技術者不足を解消するため、3次元マップを活用した遠隔監督の実証が進んでいます。熟練技術者が事務所などの遠隔地から現場の状況を詳細に把握し、若手作業員へ的確な指示を出すことで、移動時間を大幅に削減。1人の熟練者が複数の現場を監理できる体制を構築し、技術継承の効率化を支援しています。
まとめ:OKIの高度遠隔運用が目指すイノベーションの未来
OKIが目指しているのは、異なる業種や業務を一元的に遠隔管理できるソリューションの実現です。
「警備・施設管理・製造」といった業界との取り組みをさらに発展させ、将来的には「商業施設・運送/倉庫・道路工事」などなど、国内外のさまざまな業務の最適化を支援するソリューションとして展開する予定です。「1:N」の新しい運用体制を実現する「高度遠隔運用」によって、深刻な社会課題となっている労働力不足・技術継承問題の解決に取り組んでいきます。
OKIでは、こうした社会課題を共に解決し、新たな価値を創造するパートナーシップ(共創)を大切にしています。高度遠隔運用ソリューションの具体的な活用方法や、現場への導入に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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