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Project Story 01 光ファイバーセンサー

谷口Taniguchi
情報通信事業本部
基盤技術センター
先端技術開発部
(2010年入社)
製品としての安全性の確保、各デバイスのスペックに対する動作検証など、ハードウェアの開発を担当。
樋口Higuchi
情報通信事業本部
IoTプラットフォーム事業部
IoTソリューション推進部
(2007年入社)
試作機や製品化における光ファイバーセンサーの測定ソフトの開発など、ソフトウェアの開発を担当。
山口Yamaguchi
情報通信事業本部
基盤技術センター
先端技術開発部
(2009年入社)
プロジェクトリーダー。現在は、商品企画、顧客マーケティング、プロジェクト管理を担当。
小泉Koizumi
情報通信事業本部
基盤技術センター
先端技術開発部
(2014年入社)
入社時に高速光通信技術を活かした応用研究を提案し、本プロジェクトにおける研究開発を担当。

プロジェクト相関図

光ファイバーセンサーによる
リアルタイム分布計測を
実現せよ。

光ファイバーセンサーで
世界と勝負する。

「これまでにない新技術や商品にチャレンジしてほしい」。山口は、新たな事業を創出するプロジェクトリーダーに指名された。2015年のことだった。「まず始めたのが、社内で取り組んでいる研究の中で、新事業につながりそうなものを探すことでした。いくつかの候補の中で、特に注目したのが小泉の研究している『高速光通信技術を光ファイバーセンサーに応用する技術』でした」。もし、この技術が実現したら必ず世界で勝負できる。山口は、すぐに小泉に一緒にやろうと声をかけた。
2014年に入社した小泉は、自分のアイデアを実現するために模索していた。「大学院時代に研究していた技術を、光ファイバーセンサーに応用したら面白いものができると考えていました。ただし、光通信の歴史は40年以上あり、光ファイバーセンサーも新しい技術ではありません。後発の研究でいかにブレイクスルーを起こせるかが一番のハードルでした」。小泉は、入社後の半年間、論文を読み漁り、次の半年間はアイデアを考える日々を送った。

技術的なブレイクスルーを
確立するために。

光ファイバーを利用して分布計測をする測定器は、目新しいものではない。そのため、既存の製品と異なる部分をどう際立たせるかが重要となる。小泉は、研究と同時並行で市場調査を行った。「市場のニーズに対して、これまでの測定器はどの部分が不足しているのかを調べたところ、『測定時間』と『コスト』が浮かび上がりました」。従来の測定器は、1つの事象を調べるのに数分〜数十分かかる上に、高価な部品を用いる必要があった。そこで、小泉はこの2つに特化した研究を始めた。「測定器という概念ではなく、通信の概念で捉えれば測定時間は圧倒的に速くなります。また、光通信で汎用的に使用されている部品を流用することで『低コスト化』も実現できるようになりました」。
プロジェクトリーダーの山口は、この技術は小泉の考え出したアイデアに長年OKIが培ってきた2つの技術が融合していると言う。「1つが高速光通信技術。もう1つが過酷な環境でのセンシング技術。この2つの技術を小泉のアイデアに応用することで、測定時間を短くすることができるのではと考えました」。実証実験では、理論通りの結果を示した。まさに、ブレイクスルーを起こした瞬間だった。2016年のことである。

従来にない高速なリアルタイム測定を可能とする技術。

山口と小泉が中心となって研究開発をしている『分布光ファイバーセンサー』とは、光ファイバーそのものをセンサーヘッドとして用いることで、温度、歪み、振動、傾きなどをリアルタイムに広い範囲を測定することができる技術だ。一般的な電気式センサーでも測定できるが、光ファイバーセンサーは細径で軽量のため、構造物への一体化が容易であること、耐久性、耐腐食性に優れ長寿命であること、マイナス200℃〜800℃の過酷な環境下でも高信頼な計測が可能となること、無給電での遠隔計測や数十kmにおよぶモニタリングが可能になるといった利点がある。たとえば、橋梁や道路といった社会インフラの監視や工場内の温度監視をする場合は、従来の測定はポイントセンサーを複数設置する必要があるが、光ファイバーセンサーは光ファイバーを1本配線するだけで良く、導入コストやメンテナンスコストが大幅に抑えられるメリットがある。そして、わずか数秒で測定できる特長を持っている。

安定稼働できる機器をつくれ。

2017年、2人のプロジェクトは研究開発センターから情報通信事業本部に所属することになり、関わる人員も増えて事業化に向けて大きく動き出した。ところが、すぐに大きな問題にぶつかった。2017年にハードウェア開発担当としてアサインされた谷口は言う。「物理現象を直接捉えることが必要なため、まずはどのような装置なのか、構成する各デバイスのレベルで実機に触れながら製品化に向けて取り組みました。極端に言うと研究では一回動けばいいのですが、製品化するためには常に安定稼働しなければ意味がありません。ハードできちんと作り込まないと、クライアントが要求する精度を達成できないのです」。
同じく2017年から合流したソフトウェア開発担当の樋口もまた、山積する課題に頭を悩ませたと言う。「この技術は、測定を続けていくと精度が落ちてしまうなど、とてもセンシティブ。どのようにしたら精度を落とさずチューニングできるかを、有識者の方にも入ってもらい、何度も打ち合わせを重ねて調整していきました。一方で納期が定められている中、あらゆる方向から『この機能も入れてほしい』という要求にどう応えられるかを考え続けています」。4人は、毎日のように打ち合わせを重ねて、どうしたら課題を克服できるか、アイデアを出し合った。しかし、一つ問題を解決すると、さらなる大きな問題が現れる。そのくり返しだったが、着実に一歩一歩、製品として形となっていった。

社内外からの
大きな期待を背負って。

山口は、技術の有効性を確認するため、製造や建設会社、電気や道路といったインフラを扱う企業を次々と訪問した。「過去に光ファイバーセンサーを導入してみたけれども測定時間が長くかかりあきらめた、という企業がほとんどでした。しかし、我々が開発した技術は、測定時間に目をつけて、その問題を解決することができた。従来なら測定まで数十分かかっていたものが、私たちは『スリーワン』と呼んでいますが、1kmの距離の中で起きている事象を1m間隔で1秒以内に測定できるのです。これまでとはまるで異なる次元の技術ということを説明して理解していただきました。すると、さまざまな分野の企業から『製品化はいつか』『製品化してもらわないと困る』とまで言っていただき、とても大きな期待が寄せられています」。それでもまだ、道半ばだと言う。
「これまでの装置は、まだセンサーデバイスという測定器の段階です。得られたビッグデータをいかに活用して価値を見出すかが重要です」(小泉)。 「たとえば温度がどのように上がっているか、AI・アナリティクス技術とも融合して進化させれば、幅広い分野での課題が解決できるようになるなど、貢献できる範囲がとても増えるのです」(樋口)。 「この技術は、正解は何かが明確に定まっていません。だからこそ、一丸となって正解を見つけるために進んでいく。技術者としてそれに関われる機会はとても大きなやりがいです」(谷口)。 「これまで見ることのできなかったものが、たった1本の線と1つの装置で見える化されます。さらにさまざまなものに組み合わせれば、お客様の色々な課題を解決できます。これこそIoTの本意であり、私たちの目標です」(山口)。
社内外の大きな期待を背負い、2018年上半期中の製品化を目指す4人の挑戦は、まだまだ続く。※掲載されている内容は、2017年度取材当時の情報です。

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