2006年度
第6回中伊豆森林ボラby「OKI山と緑の協力隊」
レポート 社会貢献推進室 辻
初日開始の挨拶(手前左が山田さん)
「みなさん、今回は休憩時間にチェーンソーを使い、玉切りの体験をしていただきます!」NPO法人地球緑化センター会員で「伊豆森林夢巧房研究所」を運営されている方で毎回、総指揮官を務めていただいている山田さんの言葉で始まりました。
2006年10月28日(土)~29日(日)、今年で第6回目となる中伊豆(静岡県伊豆市)森林ボランティアが行われ、新入社員3名を含む沖電気グループ社員19名が参加しました。活動場所は、万城の滝地蔵堂のバス停を200~300メートルほど上った道路の左側の森林で、昨年より少し上へ登ったところでした。
中伊豆での活動は、2001年度よりNPO法人地球緑化センターの協力を得て、沖電気グループの社員・家族が「OKI山と緑の協力隊」を結成し、年1回実施しています。今回も、地球緑化センターより山田さん他3名の指導者とコーディネーター1名の協力を得て実施しました。山田さんを総指揮官に、他の3名の指導者に班長になっていただき3班に分かれて実施しました。初日は、午後1時30分より2時間程度、間伐を行いました。この森は、少し手入れがされていましたが、まだまだ太陽光が入る程ではなく、下草が全く生えていませんでした。立派な森林に育てて行くためには、1本の木の四方が2メートル程度離れている状態がベストなため、その間にある弱々しい木や曲がった木を間伐しなければなりません。指導者の指示のもと対象となるひのきを選別し、間伐を実施しました。
左側が「受け口」で右側が「追い口」
チェーンソーによる玉切りの体験
初日最後の1本は全員が協力して倒しました
間伐は、受け口といって木を倒す方向に切れ目を入れることから始まります。木のできるだけ下部を、ノコギリで水平に3分の1程度まで切り、その上部をナタで三角に削り取ります。その後、受け口の数センチ上を反対側からノコギリで水平に切り込みを入れて行きます(追い口)。木は、追い口を入れていくうちに自然に倒れますが、初日は、ロープをかけて引っ張り倒すやり方で行いました。こうして倒した木は、2メートル程度の間隔で切って(玉切り)1箇所に集めます。初日の作業が始まり1時間ほど経過した時、休憩を取りました。この時間を利用し、山田さん他、指導者によりチェーンソーの仕組みや使い方を教えていただき、各自が玉切りの体験をしました。参加者は、チェーンソーのスイッチを入れ、玉切りを行い、スイッチを切るまでを期待と不安を交えて体験しました。後半の作業も順調に運んでいましたが、1班の最後の1本が他の木に絡まってしまいびくとも動かない状態となってしまいました。作業を終えた2班・3班も加わり、添木やロープで協力しやっとのことで倒すことができました。
初日の活動は、暗くなる午後4時前に終え、宿舎の、「やまもりの家(旧小川集会場)」へ戻りました。適宜、休憩・入浴を済ませた後、午後5時30分より夕食。地元の婦人会の皆様でつくる「いなほ会」による夕食は、まさにお袋の味でした。夕食後は、森林教室(山田さんの森林や工房に関わるお話と参加者の自己紹介と感想)と懇親会を行いました。
夕食と朝食を作っていただいた「いなほ会」の皆様
道具の整理と手入れを行い、解散!
2日目は都合により、山田さん、地球緑化センターのコーディネーター、そして社員2名が不参加となりましたが、同じ場所で午前8時30分より1時間30分程度、間伐を行いました。作業終了後は、山田さんの勧めで今回のプログラムに入れた文化財の見学を行いました。修善寺駅前にある、登録有形文化財である「新井旅館」の見学です。専門ガイドをお願いし、その歴史、建物の特徴や設計の工夫、残された文化人の作品などの説明を聞かせていただきました。見学の後は、「やまもりの家」へ戻り道具の整理と手入れをして解散しました。
2001年に中伊豆で間伐を実施した頃には、受け口も追い口も全てノコギリで実施してきましたが、次第に受け口にナタを使うようになり、今回、やっとチェーンソーを体験するまでになりました。長く継続して行くことが進歩や信頼に繋がるということを確信することができました。
参加者全員で記念撮影(2日目)