OKIは中期経営計画2022を2020年に発表した際、キーメッセージとして、「社会の大丈夫をつくっていく。」を掲げています。
今回、新たに「OKIのDX新戦略」を策定しました。これは、「組織の変革」「業務プロセスの変革」「新ソリューション創出」「既存ソリューションの強化」の4象限でお客様のDX実現に貢献するものです。本特集号では、この「OKIのDX新戦略」で「社会の大丈夫をつくっていく。」を実践していくための具体的な取組みを取り上げました。OKIは、「DX新戦略」を次期中期経営計画の柱として位置づけ、さまざまな社会課題解決に貢献していきます。
坪井 正志
伊藤 貴志・中山 泰輔
OKIは、2022年6月 DX新戦略を策定した。自社のDX技術・プロセスを強化し、強化した技術・プロセスをお客様に提供していく「外部化」を進め、「社会の大丈夫をつくっていく。」に貢献する。本稿では、このDX新戦略を紹介する。
キーワード:DX新戦略、4象限、外部化
橋爪 洋
インフラの老朽化、自然災害の激甚化が進む中、センサーでインフラ健全度を遠隔でモニタリングする技術の活用が重要となっている。OKIは電池駆動で設置が容易な無線加速度センサーにより、橋梁用ケーブルの張力をモニタリングする技術を開発した。本稿では、本技術の詳細を解説するとともに、目視では損傷の発見が難しかった斜張橋の斜材ケーブルに実際に適用した事例を紹介する。
キーワード:橋梁点検、橋梁モニタリング、張力計測、点検支援技術、固有振動数
土屋 陽一・高橋 裕之・岩倉 隆之・高橋 秀也
踏切道での事故件数は、直近10年で下げ止りの状況であり事故防止の対策が求められている。本稿ではAIエッジコンピューターを用いて、踏切道で歩行者や車両の滞留を検知・通知することで踏切事故を防止するソリューションを紹介する。
キーワード:踏切、人物検知、AI
升國 敦史・西田 昌央・平野 靖宏・芝 大樹
空港に設置した固定カメラと可動カメラの映像を遠隔地に伝送し、動体(航空機等)を検知・追尾する処理を加えることで、管制塔のリモート化を支援するソリューションを紹介する。
キーワード:映像内の動体検知、映像内の動体追尾、空港のリモート化
石津 祐馬・保坂 康弘
金融機関の軽量化店舗施策に対するOKIの取組みとして、接客支援ミドルウェア「CounterSmart」を搭載した窓口業務のデジタル化を支援する「オンラインタブレット」の仕組みや導入事例を紹介する。
キーワード:店頭タブレット、店舗軽量化、労働力不足
浅野 欽也・加部 隆久・顔 正修・浜口 雅春
OKIは2020年度より、「ローカル5G+外観異常判定システム」のPoC検証を行い、本庄工場の一部で稼働を開始した。本稿では、本庄工場での稼働実績から販売を開始した「ローカル5G+外観異常判定システム」の外部化の取組みを紹介する。
キーワード:ローカル5G、外観異常判定システム、DX、AI
佐藤 和昭・阿部 一寛・佐藤 晃・渡邊 真
山形県鶴岡市のプリント基板工場は、五棟からなり、過去より増築を重ねながら増産してきたため、雑然と並んだ設備と入り組んだ通路の中、製品を作業者が自ら搬送していた。さらに、その搬送ルートにはエレベーター利用も含まれていた。本稿では「省人化~スマート工場」の一歩を実現する自立型自動搬送構築への取組みを紹介する。
キーワード:自動搬送、AMR
高齋 一貴
製造業を取り巻く事業環境の変化による「モノづくり」の課題に対し、「お客さまのバーチャルファクトリー」を目指すOKI-EMSのコンセプトとその新しい取組みを紹介する。
キーワード:EMS、モノづくり総合サービス、外部化、BPOサービス
村瀬 悠紀
AIエッジパートナー企業が開発したAI技術を、OKIが製造する水中センサー製造工程の課題へ適用することで、品質や生産性向上などの効果を評価する取組みを紹介する。
キーワード:AIエッジパートナー企業、AI技術、製造
西野 雄紀・浅河 大斗・新林 祐樹
船体構造モニタリングの関心が高まっているが、高コストなどが要因で実施数が少ない。特に船体に配置するセンサーのケーブル敷設コストが課題である。本稿では低コストで船舶の安全運航に寄与する無線技術を活用した舶用無線ひずみモニタリングシステムを紹介する。
キーワード:ゼロエナジー、ラギダイズ
山城 直毅・神田 祥宏・村井 仁
光ファイバーに伝わる振動を広範囲かつ高精度で計測できる光ファイバー振動センサーは、環境モニタリング技術として注目されている。OKIもこれまでお客様との模擬試験を通して、この技術の確立に挑戦してきた。本稿では、その歩みを紹介する。
キーワード:光ファイバー振動センサー、Φ-OTDR
平本 美智代・岡本 駿志
交通事故削減や移動弱者の解消などの社会課題解決と次世代モビリティサービスに向けた事業創出の取組みとして、自動運転の安全走行を支える3次元LiDARセンシング技術を紹介する。
キーワード:自動運転、LiDAR、合流支援、インフラ協調ITS
伊藤 真弥・本田 未來・迫水 和仁・畠 直輝・小田 高広
労働力不足・感染症拡大の社会課題を解決するイノベーション戦略として、OKIはリモートDXプラットフォーム技術「REMOWAY」を開発した。本稿では、REMOWAYの特長、警備・施設管理、物流、介護にリモートDXを適用したソリューション事例を紹介する。
キーワード:リモートDX、ロボット、IoTデバイス、920MHz帯無線、マルチベンダー、高度遠隔運用システム
池田 一彦
企業のIT人材不足を救うとされているノーコード・ローコード製品を当社では、どのよう活用すべきかを検討してきた。本稿では、ノーコード・ローコード製品を当社既存PKGと組合せて短期間・低コストで提供した事例と共にノーコード・ローコード製品活用の方向性を紹介する。
キーワード:IT人材不足、ノーコード・ローコード、市民開発者、フージョン開発
奥谷 大介
各種AI技術が、AI・データ分析の実際のフィールドで応用される機会が増大している。本稿では、AI・データ分析案件を効率的に実施するためのOKI独自の方法論、データ活用ゴールモデリングについて述べる。さらに株式会社日本データ取引所殿との共創活動、データ活用ゴールモデリングの効果をまとめる。
キーワード:AI、データ分析、ゴール指向要求分析、デザインパターン、共創活動
大槻 重雄・井上茂樹
製品個別の情報を取得するために、印刷されたラベルをエッジデバイスとすることで、企業の「スマートファクトリー化」や「顧客エンゲージメント向上」といった価値を提供する。本稿では、この印刷されたラベルによる企業のDXを紹介する。
キーワード:スマートファクトリー、パーソナライズ、顧客エンゲージメント
谷川 兼一・鈴木 貴人・古田 裕典・小西 晃雄・金森 広晃
プリンター事業で培われたCFB技術で、半導体デバイスに新たな価値をボンディングする「CFBソリューション」、およびその事例である「マイクロLEDディスプレイ応用」と「MEMS応用(共創)」を紹介する。
キーワード:センシング・デバイス、圧電素子、マイクロLED、異種材料集積
鈴木 剛
クラウド技術やアジャイル型プロセスの利活用を促進する組織的活動である「CCoE(Cloud Center of Excellence)」について、OKIでの取組みを紹介する。
キーワード:クラウド、アジャイル、スクラム、CCoE
OKI ソリューションシステム事業本部 金融・法人ソリューション事業部
DXソリューションSE部 DXソリューション開発部 石津 祐馬
近年、金融機関では少子高齢化に伴う実店舗への来店者の減少や労働力不足など多くの課題を抱え、店舗業務における人員や設備を含めた軽量化は喫緊の課題とされています。その金融機関のお客様に対し、「店頭タブレット」を活用したDXの提案活動を続けているSEを紹介します。