沖電気工業株式会社
GNSS-R技術を用いた地滑り監視の共同実験を福岡県で実施
~豪雨災害など自然災害への備えを強化、災害に強い社会の実現に貢献~
OKIは、Divirod Inc.(本社:米国コロラド州)と連携し、福岡県朝倉市において土砂災害リスクが高い複数地域にて、GNSS-R技術(Advanced GNSS-R Terrain Monitoring)を活用した地滑り監視に関する共同実験を実施しました。
本実験は、近年多発する豪雨や地震などに伴う土砂災害への対応力強化を目的に、Divirod社の地盤変動モニタリング技術を活用し、現場での有用性を検証したものです。
OKIはこれまで培ってきたICT技術・社会インフラ分野の知見を基に、社会の安全・安心の向上に寄与する取り組みを推進しており、今回得られた成果は今後の地域防災力の向上や、さらなる災害対策技術の展開を検討するうえで有益な知見となります。
共同実験の概要と成果
本実験ではDivirod社のセンサーを福岡県朝倉市内3か所に設置し、継続的な観測を実施しました。観測データからは、
・斜面崩壊などの急激な地形変化
・ゆっくりと進行する地滑り
・降雨や地下水の変動による一時的な変化
を自動識別することが可能であることを確認しました。観測期間中には降雨や地震などと関係のある地表変動も多数検出され、リスク箇所の可視化やマッピングに役立つ知見が得られました。特に2025年8月に発生した夜間の地滑りを検知できた事例があり、夜間や視界不良時にも客観的なデータに基づき災害兆候を捉えることができる可能性が確認できました。
また、短期的な変動と地形の長期変化を区別できることで、災害対応の初動や警戒情報運用の高度化にも効果が期待できます。
OKIでは今回の成果を基に、2026年度以降、他地域への展開や設置場所候補の検討を進めてまいります。社会や関係機関の皆様との連携・協力体制の強化を通じて、地域ごとの災害対策に貢献していく考えです。
Divirod社フラッグシップセンサー
GPSから受信する電波の直接波と地表面・水面での反射波の差分から反射地点の地表の状態を測定可能であり、一台のセンサーで複数ポイントの測定が可能。
今後の展望
OKIは今後もDivirod社と協力し、GNSS-R技術を活用した常時観測体制の構築やシステム連携の強化に取り組みます。得られた知見を活かして、多様な地域・現場でさらなる防災力の向上を目指します。
今後もICT技術と現場の運用経験を重ね合わせ、災害に強い社会の実現に貢献してまいります。
Divirod社 CEO Javier Marti氏のコメント
"Japan faces some of the world’s most challenging geohazards, and our work with OKI demonstrates how advanced GNSS-R solutions can dramatically enhance early detection and situational awareness,""We are proud to contribute to the Prefecture’s resilience and look forward to expanding this technology throughout the country and worldwide."
(日本語訳:日本は世界でも有数の厳しい地質災害に直面していますが、OKIとの取り組みを通じて、先進的なGNSS-Rソリューションが早期検知や状況把握を飛躍的に向上させることが実証されています。私たちは、県の防災力向上に貢献できることを誇りに思うとともに、この技術を日本全国、そして世界中に広めていくことを楽しみにしています。)
Divirod社について
Divirod Inc.は、GNSS-R技術による水文・地盤変動監視の分野で、世界各国の官公庁やインフラ関連事業者等にソリューションを提供しています。
https://www.divirod.com/(外部サイト・別画面表示)
用語解説
・GNSS-R技術とは、GPSなどの衛星測位信号が地球の表面で反射する特性を利用して、地表の状態を観測する技術です。

