組立ライン連携IoTソリューション映像AIを活用した「外観異常判定システム」
エッジ領域でのAI映像解析により、リアルタイムで製品の外観異常判定を行い、作業現場の省人化・自動化を実現します。
背景
近年、製造現場の省力化・自動化、あるいはロボット化は多くの組立製造業の工場で検討されており、ライン工程などを中心に採用が進んでいます。一方で、多くの「組立工程」、「検査工程」では熟練者の技術や経験則に依存する工程がまだまだ多く省力化・自動化が十分に進んでいないという課題があります。生産労働人口が減少する中、熟練工を含む作業者のデジタル化による知(ノウハウ)・技術の継承は急務であり、人手作業が残る組立工程、検査工程でのDX推進は、製造現場にとって避けられない取り組みとなっています。
OKIは、この課題を解決するために熟練者の「目」に相当する映像および、「知」に相当するデータ・AIを活用し、部品、製品の外観検査を自動化する「外観異常判定システム」を開発しました。
システム概要と特長
外観異常判定システムは、スマート工場を実現するManufacturing DXのソリューションの一つです。ここでは、本システムの概要と特長をご紹介します。
システム概要
- 映像AI解析により目視では判別が難しい製品異常も判定(文字認識や形状認識など)
- 判定結果、検査画像、製品情報などを管理サーバーに蓄積
特長
- 熟練者のスキルと経験に依存しない外観異常判定が可能
- 良否判定のリアルタイム解析(AIエッジコンピューター「AE2100」でAI映像解析)
- 現場に応じた画像解析エンジンの搭載が可能(MVTec社「HALCON」には対応済み)
- 判定結果を品質管理/分析に活用
利用シーン
製造現場の組立工程や検査工程に外観異常判定システムを導入いただきます。
<組立工程>
- 目視検査作業(たとえば、基板の正しい位置に正しいねじが組付けられているか)を自動化することで、品質の均一化を図ります。
- 判定結果画像を上位の管理サーバーに保管しているため、作業結果の証跡を管理することができます。
- 自社製品の組立作業をナビゲーションで支援するプロジェクションアッセンブリーシステムと外観異常判定システムを連携することで、作業者に正しくナビゲーションすることに加えて外観異常判定を行うことが可能となるため、高レベルな品質での組立作業が実現できます。
<検査工程>
- 外観異常判定システムが映像AI解析を用いて目視では判別が難しいミスや製品の異常を検知するため、目視検査見落としによる不良品の出荷を防ぐだけでなく、品質を均一に保つことができます。エッジ領域で映像解析しているため、リアルタイムで製品の外観異常を判定可能であり、生産効率の向上につながります。
<品質管理>
- 品質管理サーバーが検査NG件数、NG判定理由を一覧に表示することで、NGとなった原因のフィードバック、改善に向けたアクションプランを立てる手助けをします。
関連リンク