2021年4月5日
OKIネクステック株式会社
沖電気工業株式会社
Intel Atom x6000Eプロセッサー搭載CPU評価ボード
OKIグループでDMS(設計・生産受託サービス)事業を展開するOKIネクステック(社長:野末 正仁、本社:埼玉県所沢市、以下ONT)は、産業用IoT向けに強化された次世代CPU「Intel® Atom® x6000Eプロセッサー・シリーズ」を搭載したCPU評価ボード(注1)(以下本評価ボード)を開発しました。本評価ボードをベースに、お客様の要求に応じた「フルカスタムCPUボード(注2)開発サービス」を5月より開始します。5月よりお客様のシステム先行評価用として本評価ボードの無償貸出を開始して商品開発を支援し、FA、ロボットなど産業機器の制御装置を開発する企業をターゲットに、年間10億円の売上を目指します。
生産現場で導入が進む産業用IoTの分野では、さまざまな生産設備や産業用機器がネットワークでつながり、AI、ロボット、エッジコンピューターの導入、およびクラウドとの連携により、製品品質と生産性の向上を実現する取り組みが活発化しています。このたび開始する「フルカスタムCPUボード開発サービス」は、産業用IoTで求められるリアルタイム性、セキュリティ、機能安全を実現した本評価ボードをもとに、お客様の要求に柔軟に対応するフルカスタムのCPUボードを開発するものです。ONTの保有する各種デバイスやLAN、USB、ディスプレイなどの周辺技術、Windows®などのオペレーティングシステムを可動させるためのU-EFI(注3)カスタマイズ技術およびノウハウを活用することで、お客様の開発期間の短縮に貢献します。また、省電力設計や、お客様製品の組込み許容スペースに合わせたボードの小型化・特殊形状にも柔軟に対応し、設置環境に合わせた設計や長期稼働を可能とするための部品選定から信頼性評価まで対応します。
本サービスのベースとなる本評価ボードは、最大2.5Gbpsのイーサネット・ネットワーク、および高精度の時間同期機能によって安全かつ信頼性の高いデータ配信を可能とし、リアルタイム性を実現しています。また、デジタル認証、暗号化など最新のテクノロジーを組み込み、セキュリティを確保しています。機能安全については、安全規格に対応できるインターフェイスをサポートしており、機器の異常による危険事象のリスクを低減する技術が搭載されています。ONTは、フルカスタムCPUボード開発サービスにより、多様化するお客様のニーズに柔軟に対応してまいります。
CPUを使用して評価を行うために作成・提供される、動作に必要な周辺チップや回路、端子などを搭載した基板。
お客様のニーズに合わせ、機能・インターフェイスの追加や削除、および装置に合わせた基板外形等をカスタマイズして開発するCPUボード。
オペレーティングシステムを起動する前に、ハードウェアを制御するためのプログラム。
項目 | 仕様 |
---|---|
CPU | Intel Atom x6000Eプロセッサー・シリーズ x6212RE(6W、1.2GHz、Industrial)、x6414RE(9W、1.5GHz、Industrial) x6425RE(12W、1.9GHz、Industrial)、x6427FE(12W、1.9GHz、FUSA) x6200FE(4.5W、1.0GHz、FUSA) |
メモリ | DDR4-3200 SO-DIMM×1スロット(最大32GB) |
グラフィック | SoC内蔵グラフィックス・コントローラ、Display Port×2ポート、 USB Type C Display Port Alternate mode×1ポート |
USB | USB Type C×1ポート+USB3.1 Type A×3ポート+USB2.0 Type A×1ポート |
SATA | SATA Gen3.0(6Gbps)対応 M.2 Key M 2242コネクタ×1+SATA コネクタ(22pin)×1 |
LAN | 10Mbps/100Mbps/1Gbps/2.5Gbps SGMII、PHY:GPY211(Intel) トランス内蔵 RJ45 コネクタ×2、TSN対応(LINUXのみ) |
microSD | SD Card 3.0、microSD カード・スロット×1 |
拡張バス | PCI Express(Gen.3)×4 スロット×1、PCIe×2接続 |
電源 | DC+12V単一 |
基板サイズ | 182(W)×128(D)×40(H)mm |