2004年 No.199 人にやさしい技術特集
人にやさしい技術特集によせて [756KB]
伊野昌義
環境への取組みと環境技術 [586KB]
高橋利夫
沖電気グループは、様々な環境活動において成果をあげており、その結果応用が可能な多くの環境技術・ノウハウが蓄積されている。今後は、その技術・ノウハウを積極的にグループ外にも展開し、地球環境の保全に貢献したい。
低消費電力LSIを実現するSOIデバイス技術 [923KB]
法元 寛
LSIにおいて動作時だけでなく待機時の電力の増加が問題となってきている。我々が開発した完全空乏型SOI-CMOSデバイス技術は低消費電力性に優れ、今後ユビキタスネットワークを実現するデバイスとして注目される。
機器配線用EM(エコマテリアル)ケーブル [800KB]
長谷川茂巳・伊崎雅宏
環境負荷物質を使用しない部品への要求が高まる中で、機器配線用ケーブルのエコ対応に取り組んできた。課題となるUL規格、柔軟性などをクリアして多心ケーブル、フラットケーブルの開発に成功した。本稿ではその開発のポイント、特性、信頼性に関して報告する。
半導体工場における有機廃液の削減事例 —バイオリサイクルシステムによる改善— [781KB]
石垣秀高
バクテリア主体の微生物を利用し、有機廃液を分解処理する微生物リアクターが、工場内余剰エネルギーを活用した「地球にやさしい」改良で従来の1.5倍の分解能力向上が可能となった。これに、2003年度有機系産業廃棄物が1,500トン削減可能となったことを報告する。
産業廃棄物中間処理施設におけるオゾン脱臭システム [1.12MB]
平下文一・恒吉裕之・穂丸 悟
廃棄物処理場内にて問題となっている悪臭に対し、オゾン発生装置と開放空間の空気の流れをコントロールすることにより脱臭に成功した。
21世紀型の放熱材セラックα®『まず貼る一番®』 [767KB]
出牛雄一・町田政広
近年、電気・電子装置において性能UP、ダウンサイジングまた意匠性の向上が進んでいる。これに伴い発熱量の増大、集中また従来の熱対策手法の制約があり、熱設計の難易度は高まっている。このような熱対策環境の中、従来にない放熱方式で有効的な熱対策を可能とするセラックα『まず貼る一番』を紹介する。
セラックα®による放熱設計事例 [932KB]
打田憲司・高木 康
新たな放熱システムとして注目される、耐環境性に優れた無機系塗料であるセラックαを応用して、新規開発装置のビジュアルタッチターミナルに適用した放熱対策事例を紹介する。
IPセットトップボックスへのセラックα®の適用 [1.3MB]
桜田孔司
ブロードバンド映像配信サービスに対応したセットトップボックス「StreamingPlayer」を紹介するとともに、その発熱対策として採用した液体セラミック放熱材料「セラックα」の放熱効果について説明する。
弱耐熱部品対応 無鉛はんだリフローはんだ付け技術の確立 [922KB]
野末正仁・小日向隆
基板に搭載する部品の昇温を制御しつつ、溶融温度の高い鉛フリーはんだをリフローできる技術を開発した。これにより、従来の設計や部品を大幅に変更することなく、低コストで鉛フリーはんだへの切換を実現した。
設計ツールと連動した製品含有化学物質管理システムの構築 [863KB]
緒形 博
近年、社会的な潮流となっている「製品含有化学物質対策」にいち早く対応するため、沖電気では、社内のコア技術であるネットワークと設計/製造情報システムを融合し、高いレベルの管理/集計システムを構築した。
ユニバーサルデザインの取組み [968KB]
三樹弘之
誰にでも使いやすい商品を意図して設計するというユニバーサルデザイン(UD)が、近年、着目されている。本稿では、最近のUDを取巻く状況を概観した後で、沖電気におけるUDの取組みについて述べる。
ユニバーサルデザインに関する標準化の取組みと社内展開 [767KB]
三樹弘之・細野直恒・中野義彦・武者祐司・浅賀孝典
本稿では、ユニバーサルデザインに関する標準と法令を概観した後、沖電気の社内横断組織であるエルゴノミクス委員会が、これらの規格の社内導入において果たしてきた役割について述べ、最後に今後の展望に触れる。
ユーザ中心設計(UCD)の開発プロセスへの取組み事例 [566KB ]
細野直恒・新田幸二・三樹弘之・寺内克行
人間中心設計が国際規格(ISO13407: 1999)と日本工業規格(JIS8530: 2000)になった。これらは、設計プロセスの中の、上流段階で実施する設計と評価へ、ユーザ要求を反映させるための概念である。またこの概念を発展的に継承したものが、設計のライフサイクル(ISO/TR18529)である。ここでは、一度市場へ出した製品の保守やバージョンアップ、それに関連する顧客満足の反映について述べている。これらの規格を元にした当社の事例として、ハードウェアの設計とデザインについて論述する。
ウェブ・アクセシビリティの取組み [755KB]
鈴木邦和・柴田和佳子・山田ちえり・田中真一・小川 忠
本稿では、沖電気のウェブ・アクセシビリティの取組みとして行なった、ホームページ制作ガイドライン策定などの社内外向けホームページの取組みと、ビジネス展開について紹介する。
高齢者にとっての使いやすさ研究 [617KB]
赤津裕子・三樹弘之
今日、高齢化が進み、各機器の高齢者対応の関心が高まっている。沖電気では、高齢者にとって使いやすい機器を提供するために「ユーザビリティテスト」実験を行い、加齢に伴う認知特性の変化や高齢者の行動特性などを総合的に検討している。本稿では、ATMをとりあげ、研究の一例を紹介する。
駅や空港における旅客の行動を反映した設計 [670KB]
荒牧修司・細野直恒・三樹弘之
本稿では、旅客自身が空港や駅でどのように行動するか(動線)に関する調査について紹介する。この調査は、利用者の動線に沿った“やさしい・うれしい”利用シーンを描いた、当社の旅客交通に対する提案としてまとめられている。
モバイルアクセッサ技術の研究開発
~個人適応型ヒューマンインタフェースによるユーザビリティ・アクセシビリティの改善を目指して~ [656KB]
竹内晃一・上田俊夫・徳満昌之・三樹弘之・福永 茂・高野陽子・中山 敬・末竹義郎
PDA・携帯電話等の携帯端末とATM等の公共機器とを、機能分散を行った上で連携させることにより、ユーザビリティ・アクセシビリティの向上を図るモバイルアクセッサ技術に関して、その特徴やATMへの実装例について述べる。
携帯端末における手話映像の研究開発 ~見易い提示方法とその評価~ [492KB]
市川貴士・竹内晃一・宮本一郎・鈴木雄介・三樹弘之
携帯電話などの携帯端末の小画面上で再生される手話映像の見やすい提示方法と社内外の聴覚障害者による評価実験を紹介し、実験で得られた手話コミュニケーションに関する知見から今後のビジュアルコミュニケーションへの応用の可能性を述べる。
ITSにおけるユニバーサルデザインの動向 [490KB]
鈴木三法・新免 修
当社では、ITS分野でVICSや、ETCの開発等に当初から携わってきており、DSRC等をはじめとする無線技術,情報提供KIOSK等による情報提供技術を培ってきた他、歩行者ITSの研究も行ってきた。本稿では、このような背景の元に、今後のますますの高齢化社会やITの進展等による社会の変化がもたらす個々人の行動(移動)様式の変化に対応すべく、ITSにおけるユニバーサルデザインの必要性を考察した。
空港保安におけるバイオメトリクス認証技術の活用 [1MB]
小西宏文
最近注目度が高くなっているバイオメトリクス認証技術を空港保安におけるIT活用の一環として採用した成田空港での「e-チェックイン」実証実験について述べる。実験で採用した顔認証技術の効果がどのようにあるのかなどをまとめた。
感性官能評価を適応したユーザ中心設計 [1MB]
細野直恒
機器やシステムの開発に関して、人的要因の重要性が認識されるようになって来た。その対応のため、ユーザ中心設計(User Centrred Design)の概念を元に、ユーザニーズが反映出来る、感性官能評価を適用した、設計方法を提案し解説する。
決済サービス会社「ペイメントファースト」物語 [752KB]
宝生真行・長谷部忍
ECの拡大に先駆け、2000年6月に沖電気が他パートナと設立した、決済サービス会社「株式会社ペイメントファースト」。本稿では、同社が提供するサービスの概要と、サービスを実現するまでの活動について述べる。