代表取締役社長
株主のみなさまには平素よりOKIグループの経営に対しまして多大なご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。第89期(2012年度)報告書をお届けするにあたり、ごあいさつ申し上げます。
OKIグループの業況は、すべてのセグメントで増収となり、売上高が、前年同期比323億円増収の4,558億円となりました。営業利益は、情報通信システム事業を中心とした物量増に伴う限界利益の増加や変動原価の低減などにより、価格下落、為替影響、固定費などの増加を吸収し、同15億円増益の135億円となりました。
経常利益は為替差益の計上などにより同112億円増益の203億円となりました。また当期純利益は、スペイン連結子会社の営業活動休止に伴う子会社整理損を計上したものの、前年度に発生したタイ洪水被害損失がなくなったことや固定資産売却益を計上したことなどから、同120億円増益の136億円と大幅に増加しました。
OKIは、株主のみなさまへの安定的かつ継続的な利益還元を最重要課題としておりますが、2012年度におきましては、継続的な安定配当実施のための基盤の構築が完了していないことから、誠に遺憾ではございますが、無配とさせていただきます。
中期経営計画の最終年度にあたる2013年度は、社会インフラシステムである金融機関向けシステム、通信関連システム、消防デジタル無線、防災無線の需要の獲得などに注力し、ベース事業における安定収益の確保に努めます。さらに、成長に向けた海外展開を加速させるとともに、プリンター事業の構造改革を実行いたします。これらにより、売上高は前年同期比42億円増収の4,600億円を計画いたしました。
また、営業利益は、変動原価の低減や為替効果に加え、プリンター事業構造改革による固定費等の削減などから、同85億円増益の220億円の計画です。当期純利益は営業外の為替影響を見込まないことやプリンター事業の経営基盤強化費用を計上することなどから、同21億円減益の115億円を計画しています。
OKIグループは、中期経営計画をグループ一丸となってやりきり、収益向上に努めるとともに、早期復配そして安定継続配当を目指してまいります。なお、次期(2013年度)の配当につきましては、業績などを考慮して、今後決定する予定です。
株主のみなさまには、一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
2013年6月