まず、受け口を作ります |
「木はどうして大きくなるのでしょうか？ 栄養分を根から取って大きくなる、それとも・・・」今年も総指揮官として参加いただいた、地元で活動されている（特活）「地球緑化センター」の山田さんの質問です。
根から取るのは、無機物（水に溶けたもの）で、これでは木は育ちません。太陽の光を浴びて光合成を行うことによりできる、脂肪やでんぷんなどの有機物で木は大きくなるのです。
2003年11月1日（土）〜2日（日）、「OKI山と緑の協力隊」31名は、今年で3回目となる「中伊豆町森林ボランティア（間伐）」を行いました。このプログラムは、「地球緑化センター」の協力を得て沖電気グループ社員のために実施している森林ボランティア活動の一つです。前回まで実施してきた活動場所は、既に間伐が完了しているため、今回からは全く間伐が行われていない別の場所へ移動しての活動となりました。例年通り、「地球緑化センター」からは、指導者として総指揮官の山田さんを含む4名の方にお越しいただきました。また、沖電気グループ社員以外にも、同センターが企画・実施する中伊豆プログラムの一般参加者数名、および「緑のふるさと協力隊」（「地球緑化センター」が募集し、1年間山村で様々な活動を行う）隊員1名が参加されました。
初日は、午後12時30分、宿舎である「小川集会場」に全員が集合。13時、全員が車に分乗し作業場所近くの道路脇まで移動。ヘルメットをかぶり、手袋をつけ、さやに入ったノコギリをひもで腰に巻きつけ準備完了。全員が5班に分かれた後、山田さんより作業内容・手順・安全についての説明を受け、作業現場へ向かいました。各班は、7〜8名で構成され、「地球緑化センター」からの3名とOKI社員の経験者2名に指導者（班長）になってもらいました。
ロープ掛けをする沖電気の伊野専務と追い口を作る人 |
ロープを引っ張り倒木します |
午後2時、作業開始です。作業現場は、まったく手入れがされていないため、太陽の光は差し込んで来ず、鬱蒼とし、昼間でも薄暗く、下草はまったく生えていませんでした。この日と次の日の活動で、どのくらい光が差し込むようになるか楽しみでした。「OKI山と緑の協力隊」隊員は、そのほとんどが過去2回の活動経験者ですので、間伐はお手のもの。あうんの呼吸で各々の役割につきます。選別した間伐対象のヒノキに、受け口を作る人、追い口を作る人、倒す木の上部にロープを掛ける人、倒す方向にある別の木に滑車をつけ、掛けたロープを通して引っ張る準備をする人。こうして各班が一丸となって木を切り倒します。切り倒した木は、4.5ｍ間隔で切り、間伐材にしますが、太い木ほどこの作業は疲れます。午後4時、初日の作業は終了しました。
手料理を作っていただいた地元婦人会のみなさん |
作業終了後は、宿舎である「小川集会場」へ戻り、身支度を整え近くの温泉で汗を流しました。午後6時過ぎ、夕食です。今回は、地元婦人会のみなさんによる手作り料理をいただきました。地元の作物で作られた料理は愛情のこもったお袋の味でした。夕食後は「地球緑化センター」の方から森のお話をしていただきました。冒頭の山田さんの質問はこの時出されたものです。この後は、懇親会で心行くまで飲んだり、食べたり、話たり。
“チェーンソー”を使ったデモンストレーション |
2日目は、午前8時30分から11時30分まで作業を行いました。この日は、最初に「地球緑化センター」による“チェーンソー”を使っての間伐デモンストレーションから始まりました。木を切り倒すのにロープは使用せず、“チェーンソー”だけでうまく切り込みを入れ、木の重心を移動させ、思い通りの方向に木が勝手に倒れていく様子に、一同驚きの声。やはりプロは違うなと感じながらこの日の作業を行いました。この2日間で間伐したヒノキはおおよそ100本。鬱蒼としていた森も、うっすらと太陽光が差し込むようになりました。作業終了後は「小川集会場」へ戻り、道具の手入れをし、部屋を掃除し、ゴミを持ち帰るため車に積み込み、解散。この日いただいた昼食の“おにぎり”も地元婦人会のみなさんに作っていただきました。「来年もまた来てくださいね」という地元婦人会のみなさんの言葉がありがたく、心に残った2日間でした。
間伐前はほとんど光が差し込みません |
間伐後はこんなに光が差し込みました |
全員で！ ご苦労様でした |
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