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取り組み
取り組み2022年12月07日

社会の大丈夫をつくっていく。お客さまと共に創る明るい未来 「OKI Innovation World 2022」を開催!(後編)

当記事は、2022年12月に取材・執筆されたものです。
当記事に掲載されている所属、役職等は取材・執筆当時の情報です。

Section2の実況中継の様子
Section2の実況中継の様子

2022年10月12日(水)、OKIのイノベーション活動を発信するイベント「OKI Innovation World 2022」を開催しました。後編では、リアル展示会場からの実況中継とSection3の様子をご紹介いたします。

Section2

展示会場からお届けする、10つのイノベーションストーリー

当日、会場ではOKIの技術とパートナーの共創が生み出した10つのソリューションの展示が行われました。そこでSection2では、これらの展示を会場から生中継し、イノベーションストーリーと共に紹介しました。

(1)現場の人とセンサー・端末・ロボットを連携させ、リアルタイムに1:N管理!高度遠隔運用でリモートDXを実現

SEQSENSE社や他企業との共創を進めている高度遠隔運用。労働力不足の為人の工数を削減すべく、タブレット、ロボット、センサーなどの導入が進む中、現場が管理しきれないという課題を解決するため、これらを複数箇所同時監視の「1:N」で一元管理し業務特化で最適配置する仕組みです。商業施設、オフィスビル、倉庫、工場など様々なシーンで活用できるため、人材不足解消の一手として期待できるソリューションです。

(2)OKI-中央大-三戸町の共創で地域課題を解決!農害虫発生状況を超高感度カメラで常時モニタリング

農地における害虫は、これまで人が目視で発生状況を確認していました。しかしそれは非常に手間がかかります。そこでこの共創では、超高感度カメラで撮影した画像から該当する害虫をリアルタイムで認識・カウントする仕組みを試作中。害虫の発生状況に応じて農薬散布の量やタイミングを最適化することができます。環境にも優しい農業が実現できる可能性がある取り組みです。

(3)人的ミスは見逃さない!品質確保と効率化を追求するAI行為判定システム

製造現場では、人が行う作業がまだたくさんあります。この取り組みでは、人が行う作業を骨格でAIが認識し、正しい工程でなされているかを判定。ミスの削減と品質向上に貢献します。AIで骨格を検知するカメラは他社にもありますが、OKIでは、作業中の動きを高性能かつ高速に認識するという技術開発を行っています。現在、本庄工場にて検証中です。

(4)雑踏や生活音のある環境でもスムーズな会話ができるエリア収音マイク

オンラインミーティングでマイクが生活音など周囲の音を拾ってしまい、音声が聞き取りにくいという経験がある人は多いのではないでしょうか。この「エリア収音マイク」では、鋭い指向性を持つビームフォーミング技術を用いて、ねらった音だけを拾うことができます。テレワークの他、雑踏に設置された公共の端末では、受話器が必要なくなるため、衛生面でもメリットが大きい身近なソリューションといえます。

(5)健康促進と脱炭素社会に貢献する行動変容サービス

OKIが開発するプラットフォーム、行動変容エンジン。これを活用し、健康と地球に良い行動を習慣化するアプリを実証実験用に作っています。歩数などを表示する他、グループの中での順位を表示するなど、継続しやすい仕掛けになっています。難しいチャレンジですが、過去に行った鹿島建設や京都大学との実証実験では3~4割が意識・行動が変わったと回答している、可能性に満ちた領域です。

(6)印刷物のエッジデバイス化でパーソナライズな顧客接点を実現!「ラベルが繋げるDX」

OKIでは、製品に張り付ける注意事項や操作方法などのラベルの印刷ができるプリンターを提供しています。本ソリューションは、このプリンターでラベルにシリアルナンバーなど個体ID情報が入ったQRコードを印字し、サービスのパーソナライズ化、作業効率化を実現できるものです。これにより、ユーザーが製品に対するお問い合わせをスムーズに行うことができるといったメリットがあります。

(7)超音波センサー感度を20倍に!様々なデバイス性能を向上する「CFBソリューション」

KRYSTAL社が持つ半導体デバイスの性能を飛躍的に向上させる薄膜の技術と、OKIが持つ薄膜を機能維持したままで剥離・接合するCFB技術を組み合わせることで、常識を超える性能の向上を実現することが可能になりました。これにより、超音波センサーの感度が20倍に向上。スマートフォンのセキュリティなどに貢献できる結果が出ています。

(8)高速道路だけじゃない!街中でも使えるETC多目的利用サービス

2019年の制度制定により、ETCを高速道路以外でも使用できるようになりました。OKIでは民間利用に向けて小型軽量化・消費電力低下ができるアンテナを開発。高速道路でしか使えなかったETCを、駐車場決済やガソリンスタンド、ドライブスルーなどで多目的に使える仕組みを整えています。ETC利用者はオンラインで会員登録をするだけでよく、データの利活用など発展性もあるサービスです。

(9)見通しの悪い交差点での出会い頭事故を防止!安全な交通を提供する次世代AIカーブミラー

カメラとOKIのAIエッジコンピューターAE2100を搭載したカーブミラーで、出会い頭の事故を防ぎます。AE2100に、映像を解析するディープラーニングモデルを搭載。それにより、両方向から車が来ている時にカーブミラーの周囲を光らせて注意喚起をします。静岡県藤枝市で行った実証実験では、期間中交通事故ゼロという結果をもたらしました。

(10)コンテスト入賞アイデアからビジネス誕生!空きスペースへ最短誘導するAIスマートパーキング

駐車場の空き状況や混雑状況を、AIエッジコンピューターAE2100 でリアルタイム解析し、お客様を空きスペースに最短誘導するソリューション。OKI主催のAIエッジソリューションコンテストで入賞したアイデアをベースにしています。イベントなどでの臨時駐車場でも利用できるほか、降雪時など悪天候でも対応できるよう実証実験を重ねています。

Section3

「創造力」を高める成功の鍵とは

登壇者:
新規事業家 OKIシニアアドバイザー 守屋 実氏
執行役員イノベーション責任者 藤原 雄彦

Section3 では、これまで50社以上の起業に携わった新規事業家 守屋氏をお迎えし、執行役員イノベーション責任者 藤原 雄彦を聞き手として、OKIの「全員参加型イノベーション」の進化について語っていただきました。

まず、「イノベーション推進3つの課題」をテーマに、藤原がイノベーション推進における現場の生の声として「(1)新しいことをやれと言われても、どう行動すればいいかわからない」「(2)組織の縦割りが強く、協力してくれる人を集められない」「(3)現業が忙しく、新しいことに取り組む時間がない」という3つの声を例にとり、これを乗り越えるための守屋氏の見解を聞きました。

守屋氏は「3つの声は、すべて同じ問題に帰結します。それは、意志がないということです」と回答。そして、「(1)はつまり、何もしたいことがないということです。(2)は、やりたいことが明確でないから、周囲の人も何を協力していいのかわかりません。(3)の時間がないというのも、やりたいことがないから優先順位が付けられないのです。結局、意志がないから何もできないとなる。それが一番の問題です」と続けました。

Section3の様子
Section3の様子

続いて藤原は、「実践モード"成功の鍵"」をテーマに、守屋氏の著書『起業は意志が10割』から、新しいことをするための「イシ・コト・ヒト・カネの5つのステップ」について問いました。守屋氏はまず「イシ」について、「自分自身が何をしたいのかという強い想いがなければ、何をやっても迷います。どうしても意志がなければ、意志のある人を手伝えばいいのです」と説明しました。さらに、「『コト』は事業という意味ですが、意志を持ち腹が座ると、次にやることが明確になってきます。すると、おぼろげなあらすじが見えてきて、登場人物『ヒト』が決まってくるはずです。そうなれば、その人を集めるためにどのくらいコストがかかるのか、『カネ』が決まります。ですから、すべての出発点は『イシ』なのです」と、やはり意志の重要性を強調しました。

また、「仮説の解像度を上げるためのヒント」を藤原が聞くと、守屋氏は「よく陥るのは、世の中の課題の整理整頓に時間を掛けてしまうことですが、その課題があることは誰もが知っているので、無駄な作業です。そこで止まらずに、まず解像度が粗くてもいいから一回転考えてみること。それから2回転、3回転とスパイラルして解像度を上げていくのです」と回答。それを受けた藤原が「OKIではIMSのコンセプト構築プロセスで仮説を創っていきます。ビジネスモデルキャンバスを使って仮説だて、何回もお客様のところに行って仮説をぶつけて解像度を上げていきます」と話すと、守屋氏は「私がOKIに参画して何年か経っていますが、最初の頃と比べると、みんな躊躇なくお客様に仮説をぶつけに行くようになりましたね。この行動がとれることが大切です」と、OKIの全員参加型のイノベーション活動が着実にステップアップしていることを評価し、「ぜひ他の企業にも真似して欲しい」と協調しました。

最後に守屋氏は、「誰にでもイノベーションは起こせます。ただ、ひとつ気を付けていただきたいのは、『面白そうだな、なるほど』で終わらせないことです。そこで止まると、何かを学んで『なるほど』と思い、結局何もしない人になってしまいます。そうではなく、何でもいいから一歩踏み出してください。そうすると、踏み出す人になれます。思うだけで動かない人ではなく、とにかく動く人になってください」と会場にメッセージを送りました。

クロージングトーク

登壇者:執行役員イノベーション責任者 藤原 雄彦
最後に、藤原が改めて2018年に小さな組織から始まったOKIのイノベーション活動を振り返り、全員参加型のイノベーションが普及モードから実践モードに移行していることに言及。「この取り組みを社内だけではなく、業界全体に広げていきたいと思っています。そして、パートナー企業様との共創を進め、社会課題を解決できるようなソリューションを創り出したいと考えています」と決意を述べ、イベントを締めくくりました。

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