プレスリリース:2025年6月2日
OKIは、ドイツ・ベルリンに研究開発拠点「OKI Berlin Lab」を設立しました。
フォトニクス技術とその製品化・社会実装が進んでいるドイツを中心としたEUにて、有力な研究機関との共同研究を通じてOKIのフォトニクス技術を世界トップレベルに強化するとともに、グローバルでの社会実装を通じて新たな社会課題の解決に貢献していきます。

研究開発拠点「OKI Berlin Lab」が入居する建物
今回の研究開発拠点の設立により、これまでOKIが研究開発で取り組んできた光ファイバーセンサーや小型レーザー振動計などのエッジデバイスの高性能化・高機能化を飛躍的に加速することが可能となります。さらに、EUの光技術クラスターやオプトメカトロニクス(注1)関連企業との連携による技術補完を図ることで、インフラや製造、ヘルスケアなど多様な分野における社会実装を推進し、実用面での技術優位性を確立します。
また、研究開発成果をEUで価値検証した上で、APACなどへのグローバル展開も目指します。
新拠点はベルリンのインキュベーション施設内に開設し、外部研究機関との共同研究を遂行する研究員と、オプトメカトロニクス技術の社会実装を推進する技術マーケッターが常駐します。さらに、OKIの最新技術を紹介するショールームも併設します。
オプティクス(光学)とメカトロニクス(機械と電子制御の組み合わせ)の融合技術で、光を用いる先端機器の精密な制御や自動化を行う技術のこと。
プレスリリース:2025年6月24日
OKIは、世界有数のイノベーションプラットフォームであるPlug and Play(プラグアンドプレイ)(CEO:サイード・アミディ、本社:米国カリフォルニア州シリコンバレー)が主催する「Silicon Valley June Summit 2025」において、「Corporate Partner Award」をOKIとして初めて受賞しました。

表彰式の様子 左から
OKI Data Americas, Inc.
加藤 健 Senior Manager、吉川 陽子 VicePresident
Plug and Play Kevin Withstandley VicePresident
Plug and Playは、アーリーステージのスタートアップへ投資するベンチャーキャピタルであると同時に、スタートアップと各国の先進的な企業や投資家をつなぎ、世界中のイノベーションを加速させる世界有数のイノベーション・コミュニティを形成するグローバル・アクセラレータ大手です。世界中の50を超える地域に拠点を持ち、500社を超えるパートナー企業と年間1,000以上のイベントを通じ、2,000社を超えるスタートアップの育成に取り組んでいます。
「Corporate Partner Award」は、Plug and Playが年2回、スタートアップとの協業やコミュニティへの貢献が特に顕著な企業を表彰するものです。OKIは、2024年のPlug and Playのプログラム参加以降、イノベーションと最新テクノロジーを紹介する「OKI WORLD 2024」における国内外スタートアップの招致、多数のPoC(実証検証)プロジェクトの推進、そしてグローバルネットワークを活かしたイノベーション活動など、積極的な取り組みを行ってきました。これらの活動を通じて、初年度ながらスタートアップとのネットワーク構築や共創の機会創出などを迅速に実現したことが高く評価され、今回の受賞につながりました。

表彰盾
OKIは、今後も、グローバルな技術革新を積極的に取り込み、課題解決型のイノベーションを推進すべく、世界中のスタートアップとの連携をさらに強化してまいります。
プレスリリース:2025年6月30日
OKIアイディエス(以下、OIDS)は、Arm Limited(以下Arm、本社:英国ケンブリッジ)と「Arm Approved Design Partner」契約を締結しました。
Armアーキテクチャ(注1)は、急速な普及を続けるAI分野において、エネルギー効率、リアルタイム処理性能(高速応答性能)に加え、スマホからデータセンターやスーパーコンピューター規模のシステムまで幅広い分野で、特定の用途に最適化して設計されたカスタム半導体であるASIC(注2)/LSIへの搭載が進んでいます。しかし、Arm搭載半導体の設計ノウハウや知見を持った技術者の不足が課題です。
本契約によりOIDSは、お客さまのArm搭載ASIC/LSI開発の前段階となるFPGA(注3)を活用したプロトタイプ開発サービスを提供します。これにより、お客さまは、検討している仕様をFPGA上で動作させ、「機能要件」を満たしていることが検証されたプログラムを得ることができます。また、プロトタイプ開発完了後は、ASIC/LSI開発へのシームレスな移行を支援し、お客さまの開発プロセスの効率化や開発期間の短縮に貢献します。

Arm Approved Design Partners 認証マーク
Armは、高性能かつ電力効率に優れたプロセッサーIP製品および関連技術の開発、ライセンス供与を行っており、幅広く普及しているCPUアーキテクチャとして、世界各地の半導体企業やOEMメーカーに採用されています。
半導体集積回路の分類の一つ。ある特定の機器や用途のために必要な機能を組み合わせて設計、製造されるもの。
製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路。広義にはPLD(プログラマブルロジックデバイス)の一種です。
プレスリリース:2025年7月7日
OKI電線(OEC)は、ニュースペース向け「小ロット対応カスタム長尺FPC(フレキシブル基板)」の販売を開始しました。
FPCは、絶縁性フィルムを材料に使った、薄く、軽く、柔らかく耐久性に優れた屈曲性のあるベースフィルム(放射線・高熱に強いポリイミドなど)と銅箔などの導電性金属を貼り合わせた基材に電気回路を形成した基板です。自在に曲げることができるため、機器内でのわずかな隙間や立体的な配置、繰り返して屈曲する可動部での配線が可能です。

カスタム長尺FPC
OECのFPCは最長100mの長尺化が可能で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」へ搭載されるなど宇宙機器で多くの実績があります。OECでは小ロット対応と大量生産対応の二つの独自の生産体制を構築しており、ロット1枚から、さまざまな形状や大きさ、搭載場所により異なる要求スペックにも対応できます。宇宙機器開発の高度化と短納期化、さらに宇宙機器の打ち上げコスト削減に大きく貢献します。
プレスリリース:2025年7月17日
OKI、東洋エンジニアリング株式会社(本社:千葉県千葉市)、日鉄エンジニアリング株式会社(本社:東京都品川区)、株式会社FullDepth(本社:東京都中央区)は、内閣府総合海洋政策推進事務局が公募した「自律型無人探査機(AUV(注1))利用実証事業」に4社共同で「自律型海洋無人機・無人潜水機を用いた利用実証事業」を提案し、「洋上風力発電施設の維持管理モデルの構築」カテゴリで採択されました。
再生可能エネルギーの主力電源化の一環として、洋上風力発電案件の開発が今後急速に進むと予想されています。しかし、その維持管理には海上や水中での作業が含まれるため、作業安全性やダイバーの不足、点検保守のコスト増といった課題があります。そこで、水中を自律航行することで海中データの収集、設備の点検などを行うことができるAUVなどの活用が注目されています。
本実証事業では、4社で共同実施体制を構築します。OKIの固定式計測バージ「SEATEC NEO」を使用し、自律型の海洋無人機(ASV(注2))と遠隔操作型の無人潜水機(ROV(注3))の海上での実証試験を行います。洋上風力発電設備の維持・管理における水中点検作業の自律・無人化を検討し、自律型無人探査機(AUV)など、海洋ロボティクスの社会実装に向けたロードマップを策定していきます。

実証実験の概要図
機器自身が水中の位置や周囲の状況を認識し、自律して動く無人潜水機。
自律制御により水上を航行する無人機。
遠隔操作により水中を潜行する無人潜水機。
プレスリリース:2025年7月23日
OKIは、イノベーション・マネジメントシステム(IMS)の新たな国際規格「ISO 56001(注1)」に基づく英国規格協会(BSI)の認証「BSI Kitemark™」(注2)を、日本国内で初めて取得しました。
「ISO 56001」は、従来のガイダンス規格であったISO 56002を要求事項として体系化した規格であり、特に「チェンジマネジメント(注3)」「リスクマネジメント」が評価項目として強化されており、組織全体へのイノベーション文化の定着や持続可能な価値創出のための実践力が求められます。
本認証取得の審査では、Yume Proをはじめとする各種活動の展開、AIを用いたイノベーション・プロジェクトの支援など、「イノベーション活動プロセスを段階的に進め、顧客価値を高めた上で事業規模拡大に舵を切るようなリスク軽減策が基本路線として運用されている」点が高く評価されました。
OKIが日本初、そして電子機器・装置のメーカーとして世界初となるBSI Innovation Management Kitemark 認証を取得されたことを心よりお祝い申し上げます。このたびのマイルストーン達成により、OKIはISO 56001に準拠し、体系的かつ戦略的なイノベーション・アプローチのパイオニアとしての地位を確立されました。認証取得は、OKIの未来志向のリーダーシップへの強いコミットメントを示し、国内外のパートナーやステークホルダーとの信頼関係をさらに強化するものです。
Shahm Barhom, Global Product Certification Director, BSI Group

BSI Kitemark認証番号 KM 805461
2024年9月に国際標準化機構(ISO)によって発行された、イノベーション・マネジメントシステムの要求事項を定めた規格。
BSIが発行している認証マーク。国内では、BSIグループジャパンが認証機関として実施している。
組織の変革に対する心理的な阻害要因などを排除し、期待する成果を得るためのマネジメント手法。
プレスリリース:2025年7月28日
OKIサーキットテクノロジー(OTC)は、真空環境下で稼働するロケットや人工衛星搭載機器向けに放熱性を強化した「銅コイン埋込フレックスリジット基板」を開発しました。

銅コイン埋込フレックスリジット基板
フレックスリジット基板は、折り曲げることができ、狭小スペース機器内への搭載が可能です。また、基板間の接続にコネクターが不要なので、省スペース化・軽量化・実装工数の削減も実現します。しかし、基板に搭載する電子部品の高性能化などにより発熱量が増えており、宇宙空間のような対流による放熱ができない真空環境下における放熱対策が課題でした。
OTCは、独自の「銅コイン埋め込みPCB技術」により、リジット基板の放熱課題を解決してきました。今回、本技術をフレックスリジット基板に適用することで、真空環境下で高い放熱性を発揮する「銅コイン埋込フレックスリジット基板」を実現しました。
プレスリリース:2025年9月4日
OKIは、「7年間無償保証」と「メンテナンス品7年間無償提供」を実現した「COREFIDO EX」シリーズに、6機種を新たにラインアップしました。
追加されたのは、A4モノクロLEDプリンター「B433dn」「B513dn」、A3モノクロLEDプリンター「B833dn」「B843dn」「B843dnt」、A4カラーLEDプリンター「C651dnw」の計6モデルです。

記者発表の様子。(左から、産業営業本部長 池西さん、執行役員 コンポーネントプロダクツ事業部長 井上さん、コンポーネントプロダクツ事業部 開発統括部 情報機器プロジェクト推進部長 北村さん)
「7年間無償保証サービス」は、2019年に業界初のサービスとしてスタートしていましたが、今回、「COREFIDO」全カテゴリーに本サービスを拡大します。
フルモデルチェンジしたA4モノクロLEDプリンター「B433dn/B513dn」は、医療・流通・公共分野など、日々大量の帳票類を印刷する現場のニーズに応えるため、耐久性を大幅に向上、また、フルフロントアクセス構造でダウンタイムを短縮とともに、トップクラスの立ち上がり性能を実現しました。また、今回発売する全6機種の本体には5%以上の再生プラスチック材を採用し、国際エネルギースタープログラムにも適合しています。性能、品質、環境対応ともに最先端の仕様に仕上がっています。
「B433dn/B513dn」の特長