OKIの社会貢献活動

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最近の社会貢献活動から

半田小学校ボランティア出前講座に出席

<レポート OKIネットワーカーズ 下山利博>

講演の様子

車イスの動きを真剣に見ている様子

 社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2006年3月2日(木)に、葛飾区立半田小学校で行なわれたボランティア出前講座の授業に「OKIネットワーカーズ注1」(OKIグループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博が参加し、4年生3クラスの生徒99名の皆さんへ向けて「車椅子の生活について」講演をさせていただきました。

 5時限目、13時45分から出前講座が始まりました。3名の先生と体格の良い生徒さんによって介助していただおかげで、2階へ行くことができました。音楽室に入ると生徒の皆さんが、元気な挨拶で迎えてくれました。簡単な自己紹介の後、本題である「車椅子の生活について」の話しを始めました。車椅子にまとわりつくゴミ袋や空き缶の事、糞やガムや唾やタバコ、その他こぼれたジュース等の上を通過した為に腕や手だけでなく家の中まで汚れてしまう事を話し「ゴミのポイ捨ては、車椅子を利用している人も困っているので皆さんにも協力して欲しい」と生徒の皆さんにお願いをすると真剣な顔でうなずいてくれました。電車に乗車していた時のこと、見ず知らずの会社員が私の車椅子のアームレスト部分にカバンを乗せた時、誰も助けてくれる人がいなくて困ったという話をしました。この話を通して、障害者だけの事ではなく、お友達であっても「本当に困っている時に助けてほしい」と伝えました。そして、「人ごみの中」だと目線の高さが違うので、空間があいているように見える為に車椅子の方へ移動して車イスにぶつかる人がいる等、人によって起こるバリアがあることを伝えました。お互いを理解し合える「勇気ある優しい心」をもって欲しいと訴えて話を終わりました。

 6時間目、車椅子体験となりました。運転ボランティアの安田様より、車椅子操作の説明がありました。「車椅子に乗ってみたい人はいますか?」と声をかけると、生徒さんが元気に手を上げてくださり、関心の高さを感じました。そして、数名の生徒さんに実際に車椅子介助を行っていただきました。その後、質問会の中で素朴な疑問に答えることで、生徒の皆さんに車椅子の生活について理解をしていただきました。授業が終わった後、数名の生徒さんに車椅子の人が階段をどのように降りるのかを見てもらいました。4人の介助者により車椅子を持ち上げていただき、2階から1階まで丁寧におろしていただきました。この様子を見ていた生徒さんからは、ためいきが聞こえてきました。当日に階段の昇り降り介助をしていただいた皆様、本当にありがとうございました。


  • 運転ボランティアの安田さんによる説明の様子

  • 車イス体験の様子

 後日、生徒の皆さんから文集を頂戴いたしました。感想を読み進めると、生徒の皆さんのやさしさが伝わってきて目頭が熱くなりました。素直でこころやさしい子供たちがいるこの葛飾区が、ますます好きになりました。

半田小学校の皆様から頂いた文集とお手紙から

◇生徒の皆さんの感想(抜粋)
  • 「ここでみんながいっせいに立つとこわい」と言っていたとおり、(車イス体験の時)みんなに見下ろされて少しこわかったです。
  • (車イス体験で)気付いたことは、私たちには普通の道でも「車イス」ではガタガタゆれること。そして障害物が近くにくるととてもこわい事です。私達には、ふつうの物でも思わぬところで障害物になる事が分かりました。
  • (障害者を理解して)まわりの人が障害者にやさしくなっていけば、ひどい事をしてしまう人たちもやさしくなってくれると思います。
  • 話を聞いて、ぼくは勇気をもらえた感じがしました。
注1「OKIネットワーカーズ」:
沖電気グループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。「OKIネットワーカーズ」のメンバーはこれまで、沖電気グループの企業にそれぞれ所属していましたが、2004年4月21日、(株)沖ワークウェル(2004年4月1日設立)に全員が転籍しました。
(株)沖ワークウェルは、沖電気グループの障害者雇用を専門に扱う特例子会社を目指して設立されました。重度肢体障害者の雇用を拡大すると共に、知的障害者や視覚障害者の雇用も実施しています。