OKIの社会貢献活動

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最近の社会貢献活動から

川端小学校ボランティア出前講座に出席

<レポート OKIネットワーカーズ 下山利博>

講演の様子

 社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2006年2月21日(火)に、葛飾区立川端小学校で行なわれたボランティア出前講座の授業に「OKIネットワーカーズ注1」(OKIグループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博が講師として参加し、4年生3クラスの生徒92名の皆さんと、今回の授業に興味を持たれ参加いただいた約10名の保護者の方へ向けて「車椅子の生活について」講演をさせていただきました。

 5時限目、13時45分から出前講座が始まりました。視聴覚室に入ると、生徒の皆さんが元気な挨拶で迎えてくださいました。交通事故が原因で車椅子の生活をしているなど、簡単に自己紹介しました。外出時に自分の手に「うんち」がついた話を通して、車椅子は皆さんが履いている靴と同じと伝え、車輪をこぐ動作で「汚物」が手に付く事も理解していただきました。その手についた汚れを洗おうと公園に行ったが、入り口の飛び出し禁止用の柵があることで公園に入れなかった話を通して、様々な場所にバリアがあると困る事を理解していただきました。車椅子にまとわりつくゴミ袋や空き缶の事、糞やガムや唾やタバコ、その他こぼれたジュース等の上を通過した為に腕や手だけでなく家の中まで汚れてしまう事を話し「ゴミのポイ捨ては、車椅子を利用している人も困っているので皆さんにも協力して欲しい」と生徒の皆さんにお願いをすると真剣な顔でうなずいてくれました。駅の段差を解消するエスカレータなどが設置されている事を紹介し、バリアフリーの対応がされている事と、ユニバーサルデザインを紹介するなかで、生徒の皆さんが大きくなったら誰もが使いやすいモノを考えて作って欲しいとお願いしました。坂道を登っていた時に外人の方が介助してくれたエピソードを話して「言葉は通じなくても、心は通じる」という事を話して「勇気ある優しい心」をもって欲しいと訴えて話を終わりました。その後、質問会の中で、生徒の皆さんに車椅子の生活について理解を深めていただきました。


  • 車椅子の折りたたみ動作をすすんで体験する様子

  • 介助の説明を真剣に聞いている様子

  • 車椅子体験の様子

 6時間目は体育館に場所を移動して、3ヶ所に分かれて車椅子体験学習を行ないました。アビリティーズ・ケアネット株式会社の3名の方より、車椅子操作や車椅子についての説明が始まりました。生徒の皆さんは、2人一組で介助される側と介助する側の2役を真剣に取り組み、段差解消と坂道の介助を体験しました。車椅子体験は、あっという間に時間となってしまいました。

 後日、生徒の皆さんから文集を頂戴いたしました。感想を読み進めると、生徒の皆さんのやさしさが伝わってきて目頭が熱くなりました。素直でこころやさしい子供たちがいるこの葛飾区が、ますます好きになりました。


川端小学校の皆様から頂いた文集とお手紙から

◇生徒の皆さんの感想(抜粋)
  • 車椅子のタイヤに物がひっかかっているのを見たことが有ります。私自身も「ゴミを道路に捨てない」と心がけます。
  • レストランのお話で、「この近くには階段を上がる(2階建ての)レストランしかない」と聞いて、(車椅子で入れないお店があることに)驚きました。
  • 車椅子で通れない所があると、遠まわりになる事がわかりました。
  • 車椅子の体験で、こんなに車椅子は不便だっていうことがわかりました。
◇保護者の皆様の感想(抜粋)
  • 話の中での「言葉のバリア」については、本当に子供たちの心に残ってほしいと思いました。(中略)「相手が何をしてほしいのか」あるいは「何をしてほしくないのか」を子供たちが心に留めて、人と接していけたなら真に幸せな世の中になっていけると思います。
  • 私達の心のバリアフリーを広げて、障害のある人や困っている人が、不愉快な思いや肩身の狭い思いをすることのない社会を作っていかなければと思います。
注1「OKIネットワーカーズ」:
沖電気グループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。「OKIネットワーカーズ」のメンバーはこれまで、沖電気グループの企業にそれぞれ所属していましたが、2004年4月21日、(株)沖ワークウェル(2004年4月1日設立)に全員が転籍しました。
(株)沖ワークウェルは、沖電気グループの障害者雇用を専門に扱う特例子会社を目指して設立されました。重度肢体障害者の雇用を拡大すると共に、知的障害者や視覚障害者の雇用も実施しています。