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<レポート OKIネットワーカーズ 下山利博>
講演の様子
スポーツ用の車いすに試乗
社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2005年7月31日(日)午前10時より葛飾区ウィメンズパルで開催された、「夏休み小学生親子ボランティア教室」に「OKIネットワーカーズ注1」(沖電気グループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博が参加し、6組13名の親子の皆さんに向けて講演を行ないました。
午前10時より、お借りしたスポーツ用の車いすを紹介し、参加してくれたお子さんに試乗していただきました。このような車椅子に初めて触れることもあり驚きと喜びの声が聞こえました。介助用品などのカタログも参加者に見ていただきました。その後、葛飾区内にある駅を中心にバリアフリーの状況を話しました。昨年度から今年にかけて、エレベータを設置する駅が増えてきた事で、車いす利用者だけでなく、ベビーカー利用者や、高年齢者の方の利用しやすくなったとの声があることを伝えました。他にも「誰もが使いやすい」といわれるユニバーサルデザインを使った商品が、身の回りにある事を「テレフォンカード」「パスネット」「クオカード」等、各カードの違いを直接見比べることで理解していただきました。
11時30頃から、運転ボランティアの石川様より、車椅子の操作説明をしていただきました。その後、親子でペアになっていただき車椅子に乗る側と介助する側になり、ウェルピア葛飾の外周の道路や歩道などを、車いすで体験していただきました。車イスが微妙な段差に傾いたり、小石につまずいたり、介助する側は苦労されていました。点字ブロックの上を通行する事は「思っていたより大変ね」などの声が聞こえました。段差を乗り越える場所で、お母さんが乗った車椅子をお子さんが介助する場面がありましたが、全員上手に介助ができたことに、お母さんと一緒に感動してしまいました。その後、1人のお子さんに代表になってもらい、車椅子に乗ったままチェアキャブの乗降車を体験していただきました。
12時30分頃から、葛飾区内を取材して用意した資料を元にプレゼンテーションを行ないました。道路と歩道の段差などが、思っている以上のバリアである事。また、設備以外にも駅やスーパー前の歩道や、車椅子でも入れる公衆電話にふさがるように駐輪された自転車などの心ない行動が、通行のじゃまとなりバリアになる事を話しました。さらに、つい先日おきた残念な事件を紹介しました。「外出時に車いすで犬の糞を踏みつけてしまった事で、汚れた手で危うく目をこすりそうになりました。」この事件をとおして、車いすで汚物を踏みつける事は、手や着ている服が汚れるだけでなく家の中まで汚れる事を知っていただきました。ハード的なもの(利用施設など)が改善されても、ソフトの部分(人間のやさしさ)が足らないと障害者は困ってしまう事を強調しました。このような多くの事例を紹介して、参加された皆さんができる「ポイ捨てをしない、迷惑駐輪をしない」という事を心がけてほしいと話しました。最後に、参加したお子さん全員が、ボランティアセンターより参加者賞をいただきました。3部構成の講座は、参加者の皆さんが真剣に耳を傾けるなか、あっという間に3時間が過ぎてしまい終了となりました。夏の暑さの厳しい日でしたが、参加者の皆さんは元気いっぱいに「ありがとうございました。楽しかったです!」と声をかけてくださいました。
参加してくださった皆様の真剣に聞いてくださった姿と、「勇気ある優しい人」になってほしいとの呼び掛けにうなずいてくれた事が印象的で、とても嬉しかったです。このような優しい親子の住む葛飾区が、ますます好きになりました。
参加者全員で集合写真