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<レポート OKIネットワーカーズ 下山利博>
講演の様子
スロープは、思ったより大変でした
社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2004年11月5日に、葛飾区立川端小学校で行なわれたボランティア出前講座の授業に「OKIネットワーカーズ注1」(OKIグループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博が、講師として参加しました。
3時限目の授業から出前講座が始まりました。視聴覚室に入ると、4年生3クラスの生徒85名の皆さんが、元気な挨拶で迎えてくださいました。簡単な自己紹介の後、本題である「車椅子の生活について」の話しを始めました。車椅子に乗っている人が特別ではない事を、「自分が外国へ行った時に外人になってしまう譬え」をとおして話しました。私は、障害があってもみなさんと同じように仲良くお話をしたいという気持ちを伝えました。「車椅子で外に出かけた時に何が困るのか」を、車椅子の目線で体験した事を中心に話をしました。自動販売機にお金を入れるのが大変でジュースを買えなかった話、段差などが多くて移動しにくい道路の話や、夏の暑い日に公園の木陰で休もうとしたが自転車の進入を防ぐ柵があって入れなかった事など設備に関する話をしました。他にも、スーパーや駅前の放置自転車が車椅子の通行時に危険になるなど、人を介してのバリアもあることを話しました。そして、車椅子にまとわりつくゴミ袋や空き缶の事、糞やガムや唾やタバコ、その他こぼれたジュース等の上を通過した為に腕や手だけでなく家の中まで汚れてしまう事を話し「ゴミのポイ捨ては、車椅子を利用している人も困っているので皆さんにも協力して欲しい」と生徒の皆さんにお願いをすると真剣な顔でうなずいてくれました。坂道を登っていた時に自転車ですれ違ったおじさんが、戻ってきてくれて手伝ってくれたエピソードを話して「勇気ある優しい心」をもって欲しいと訴えて、話を終りました。その後、ボランティアセンターの石川さんより車椅子操作の説明をしていただきました。
4時限目は、校庭に出て3ヶ所に分かれて、車椅子体験学習を行ないました。生徒の皆さんは2人一組で介助される側と介助する側の2役を行ないました。1ヶ所目のスロープでは、思った以上に車椅子が重くて操作が難しいだけでなく、介助していて手が痛くなってしまう子もいました。2ヶ所目の段差では、車椅子のティッピングバーを踏みつけてグリップを引く動作にとまどう子もいましたが、生徒同士で教えあいながら最後には上手に段差を乗り越える事ができるようになりました。3ヶ所目の踏み切り板で作った段差では、車椅子が落っこちないように全員で確認しあい安全な介助をする心くばりができるようになったと思います。あっという間に時間となってしまいました。
後日、生徒の皆さんから文集を頂戴いたしました。子供たちの感想に目頭が熱くなりました。今でも、交流を続けています。素直でこころやさしい子供たちがいるこの葛飾区が、今まで以上に好きになりました。