OKIの社会貢献活動

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最近の社会貢献活動から

葛飾区夏休み小学生親子ボランティア教室に参加しました

<レポート OKIネットワーカーズ 下山利博>

プレゼンテーションの様子

 社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2004年8月2日(月)午後2時より葛飾区ウィメンズパルで開催された、「葛飾区夏休み小学生親子ボランティア教室」に「OKIネットワーカーズ注1」(沖電気グループの重度障害者在宅勤務チーム)の下山利博が参加し、6組15名の親子の皆さんに向けて講演を行ないました。当日は夏晴れの天気でかなり暑い中、参加希望者が30分前から集まって下さるほどの意気込みでとても嬉しく思いました。

 予定時間より早い午後1時55分から、講演を開始しました。葛飾区内にあるバリアフリー設備の写真を紹介しながら、プレゼンテーションを行ないました。外出時の交通施設やお店などが、「車椅子利用者からすると本当に使いやすいのだろうか」という疑問を一緒に考えていただきました。友達と待ち合わせたレストランは、1階が駐車場となっている為に、2階まで階段で登る事ができずに残念な思いをした事を紹介し、今後バリアフリー化が進んでいく事を願っている事を話しました。段差という「バリア」を、スロープや昇降機、エレベーターなどで解消している例を写真で説明しました。他にも「誰もが使いやすい」といわれるユニバーサルデザインを使った商品が、身の回りにある事を「テレフォンカード」、「パスネット」等、各カードの違いを直接見ていただくことで理解していただきました。

 休憩時間には、陸上競技のレース用、テニス用、バスケットボール用など4種類の車椅子を試乗していただきました。参加した全員が、このような車椅子に初めて触れることもあり驚きと喜びの声が聞こえました。


  • 車イスごと乗車できる福祉車輌体験の様子

  • 車イス体験でスロープを上がる様子

 3時から、車椅子体験を行ないました。始めに、1人の子どもさんに代表になってもらい、車イスごと乗車できる福祉車輌に乗降車してもらいました。その後、車椅子に乗る側と介助する側の2人ずつのペアに分かれていただき、凸凹にゆがんだレンガ敷きの通路、スロープや段差などを体験していただきました。車イスが微妙な段差に傾いたり、小石につまずいたり、段差を斜めに進もうとして動けなくなるなど介助する側は苦労されていました。続いて、同じコースを介助なしで車椅子を自走で乗ってもらいました。スロープを登るのは思っていたよりも大変だという事を理解してもらいました。

 3時40分から再度講演しました。道路と歩道の段差、道路と交差するたびに出くわす歩道の勾配などが、思っている以上のバリアである事。また、設備以外にも駅やスーパー前の歩道や、車椅子でも入れる公衆電話にふさがるように駐輪された自転車などの心ない行動が、バリアになる事を話しました。他にも、道路にポイ捨てされたゴミが車椅子にまとわりつく。また、ジュース等の飲み残しがこぼれている場所を車椅子のタイヤで踏みつける事で、着ている服が汚れるだけでなく家の中まで汚れる事を知っていただきました。ハード的なもの(利用施設など)が改善されても、ソフトの部分(人間のやさしさ)が足りないと障害者は困ってしまう事を強調しました。このような多くの事例を紹介して、参加された皆さんができる「ポイ捨てをしない、迷惑駐輪をしない」という事を心がけてほしいと話しました。最後に、参加したお子さん全員が、ボランティアセンターより参加者賞をいただきました。3部構成の講座は、参加者の皆さんが真剣に耳を傾けるなか、2時間30分という時間があっという間に終了となりました。

参加された皆様からの声

◇子供さんの声
  • 歩いているのと車イスに乗っているのでは、しんどうを感じる「差」が大きくちがうのでおどろきました。スロープは手つだってもらわないとできませんでした。車イスは、たいへんなのがわかった。
  • 電車で老人やけがの人に気をつかって、席をゆずってあげます。
◇お母さんの声
  • 車椅子が動きにくいという事は、ベビーカー・杖・お年寄りなどや体の弱者の方にも動きにくく住みにくいつくりになっていると思いました。
  • 思いやりの気持ちがわかってくれるといいと思いました。とてもよい、夏休みの宿題ができあがると思います。

 参加いただいた皆様の真剣に聞いてくださった姿と、今後葛飾区がもっと住みやすい地域しようとの声を聞けたことで、この葛飾区がますます好きになりました。

注1「OKIネットワーカーズ」:
沖電気グループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。「OKIネットワーカーズ」のメンバーはこれまで、沖電気グループの企業にそれぞれ所属していましたが、2004年4月21日、(株)沖ワークウェル(2004年4月1日設立)に全員が転籍しました。
(株)沖ワークウェルは、沖電気グループの障害者雇用を専門に扱う特例子会社を目指して設立されました。重度肢体障害者の雇用を拡大すると共に、知的障害者や視覚障害者の雇用も実施しています。


参加者全員で集合写真