OKIの社会貢献活動

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最近の社会貢献活動から

一之台中学校ボランティア出前講座に出席

<レポート OKIネットワーカーズ 下山利博>

 社会福祉法人葛飾区社会福祉協議会かつしかボランティアセンターより依頼を受け、2004年4月16日に、葛飾区立一之台中学校にて行われたボランティア出前講座の授業に「OKIネットワーカーズ注1」の下山利博が参加し、全校生徒約230名に向けて講演を行ないました。


  • 生徒の皆さんに介助をして頂きました

  • かつしかボランティアセンターの中村さんの挨拶

 一之台中学校では、総合的な学習の時間として「一之台未来創造タイム注2」の名称で1年間を通して研究を行い発表しあうプロジェクトを、全校生徒が毎年取り組んでいます。

 学校到着時にサッカー部と野球部のメンバーが、元気なあいさつで出迎えてくれました。今回授業を行なう体育館は地下一階にあるので出迎えてくれたメンバーにより、車椅子ごと担いで階段の上げ降ろしをしていただきました。先生及び手伝ってくれたメンバーの心くばりが行き届いていたので、本当にうれしかったです。車椅子の介助を行なってくれた生徒の皆さん、ありがとうございます。

 6時限目、ボランティア出前講座が始まりました。かつしかボランティアセンターの中村様より「ボランティアについて」の総合的な話をして頂きました。多岐にわたるボランティア活動分野を簡単に説明していただいた後に、「福祉」分野の講師として下山を紹介していただきました。

 14時45分頃から、簡単な自己紹介の中で交通事故の怖さを話した後、車椅子で生活している障害者としての目線から「思いやりの心をもつ事の大切さ」をテーマとして話をしました。


  • 講演の様子

  • 生徒の皆さんは要点を書きながら聞いてくれました

 はじめに、道の段差が多い事や、お店に入ろうとしても段差がある・通路が狭いなど物理的に車椅子で入れる環境ではなかった事など、車椅子で外出した時に苦労する話をしました。次に、ノンステップバスを利用したかったが、乗客が満員であるなどの理由で乗車拒否された事や、日曜日に買い物へ行ったとき、エレベータが毎回満員で10往復待っていても乗ることができなかった事など、利用施設等の対応は進んでいても苦労する事を話しました。

ハード的なもの(利用施設など)が改善されても、ソフトの部分(人間のやさしさ)が足らないと障害者は困ってしまう事を強調しました。外出時に体験した、心のやさしさに触れて感じてうれしかった事を話しました。交差点や、坂道・橋を通行しようとした時に、声をかけて介助してくださった方の心温まる言葉、そしてその気持ちがうれしかった事。他にも、無言で介助してくださった外国人の本当にさりげない行動に、言葉は通じなくても心が通じた事などの話をしました。

 最後に「言葉ひとつで相手を傷つけてしまう人と、勇気をもてるやさしい人、あなたはどっちになりたいですか?」と問いかけて、約30分の講演を終えました。その後、先生からの提案で約15分のあいだ質問会を設けていただき、素朴な質問を頂きました。質問に対して答えていく中で、一言ももらさないようにと、プリントに要点を書きこんでいた生徒の皆さんの姿が印象的でした。それと共に生徒の皆さんに講演の内容をしっかりと受け止めていただいた事を実感しました。

 授業終了後、教室へ帰る生徒のひとりひとりが「ありがとうございました、さようなら」と声をかけてくれました。生徒の皆さんのやさしさを感じることができたので、とてもうれしかったです。

注1「OKIネットワーカーズ」:
沖電気グループの重度肢体障害者在宅勤務チームのニックネームです。「OKIネットワーカーズ」のメンバーはこれまで、沖電気グループの企業にそれぞれ所属していましたが、2004年4月21日、(株)沖ワークウェル(2004年4月1日設立)に全員が転籍しました。
(株)沖ワークウェルは、沖電気グループの障害者雇用を専門に扱う特例子会社を目指して設立されました。今後、重度肢体障害者の雇用を拡大すると共に、知的障害者や視覚障害者の雇用も実施していきます。

注2「一之台未来創造タイム」:

<ワークブックより抜粋>

全校大テーマである「未来創造に生きる」と関連させ、教科の枠を越えた環境、福祉、健康・食、平和・人権、国際理解、地域等に関する諸問題を学習テーマ(課題)として定め、個人や学年・学級を超えたグループで地域の人々とのふれあいを通しながら、よりよい「学び方を学ぶ」総合的な学習の時間です。

「一之台未来創造タイム」のワークブック