OKIでは2024年度より、海外で働き、成長したいと希望する若手社員に対し、挑戦の場を提供する「グローバルチャレンジ制度」を設けています。
選考を経て合格した社員は具体的なミッションを担い、OKIグループの海外拠点で勤務します。
今回は、ドイツ・ベルリンで活躍する西畑さんに、本制度の選抜の流れ、具体的な業務内容、そしてスキルアップを実感した瞬間などについて詳しくお話を伺いました。

西畑さん
2020年入社 / 技術本部
好きな音スキューバダイビング中、水中で自分が呼吸をした気泡がポコポコと鳴る音。
-まずは現在担当されている業務内容についてお聞かせください。
西畑さん(以下、敬称略) 現在は、研究開発(R&D)拠点「OKI Berlin Lab」で、テクニカルマーケティングスペシャリストとして勤務しています。
-これまでのキャリアについて教えていただけますか。
西畑 2020年に新卒で入社し、昨年までは大手通信キャリア様向けのアカウント営業として活動していました。決まった商材がない中で、お客様のニーズや需要に合わせて戦略を立て、ソリューションを提案する活動を行ってきました。
-営業の経験を経て、現在担当されている技術マーケティング業務へキャリアチェンジした理由は何でしょうか。
西畑 グローバルの位置づけで、新しい企業パートナーと技術戦略からビジネスにまで持って行くオープンイノベーションにとても興味があったからです。営業時代、一つの会社の一つのプロダクトだけで完結させることの難しさを経験し、外部のパートナーと連携することの大切さを肌で感じていたのがきっかけです。

周囲の協力と好奇心で挑んだ「グローバルチャレンジ」
-「グローバルチャレンジ」制度を知ったきっかけは何だったのでしょうか。
西畑 制度が始まるというアナウンスがあった日に、私がグローバルに関心を持っていることを知っていた同期や当時の上司から直接連絡をもらいました。若いうちにこのような経験ができる環境はなかなかないと感じ、ぜひ挑戦したいと思いました。
-「グローバルチャレンジ」の選考はどのような流れで行われたのでしょう。
西畑 2024年の10月頃に公募が始まりました。まず、どの拠点でどのような仕事にチャレンジしたいかという思いを書類で提出しました。その後、現地の担当者と派遣元のトップとの面接を経て、12月末に最終結果が出ました。
-面接ではどのようなアプローチを行ったのでしょうか。
西畑 グローバルに働きたいと思ったきっかけや、オープンイノベーションへの関心の強さなどを率直に伝えました。また、自分が海外で実際どのような活動ができるかという資料を用意し、技術マーケティングを想定した具体的な行動の方向性について、熱意を込めて伝えました。
-通常業務と並行して、「グローバルリーダー研修」をこなしていたんですよね。仕事との両立の難しさや、努力を続けるうえでのモチベーションは何かありましたか?
西畑 研修はかなりタイトだと聞いていたのですが、やってみたらすごく楽しくて。新しい技術をキャッチアップすることに元々興味があったので、「やらなきゃ」と構えることなく、興味・関心の延長線上でやっていたことがモチベーションになっていたと思います。
-ワクワクしながら研修に取り組んでいたのですね。
西畑 ただ、時間がない中でこなすという点は、精神的に焦る気持ちもありました。そんな中、上司が状況を理解し時間を割いてくださったり、同僚がフォローしてくれることも多くありました。様々な人の優しさや手助けをいただいたからこそ、こなせたのだと感じています。

-やる気と情熱が見込まれ、見事選抜が決まりましたが、ベルリンに渡航するまでのスケジュール感はどのようなものだったのでしょうか。
西畑 ベルリンへ渡航する3ヶ月ほど前までは通常の業務をこなしました。その後、渡航1ヶ月半ほど前から、日本側の技術本部で研究者の方々のお話を聞いて勉強する期間があり、5月に渡航しました。
-10月の公募からわずか半年弱での渡航ですね。熱量がないとこなせないスピード感です。
国やチームの垣根を越えたつながりの輪
-現在、ベルリンではどのような仕事をされているのでしょうか。
西畑 「OKI Berlin Lab」は立ち上がったばかりなので、何が正解なのか目印もないまま、とにかく手探り状態で活動をしています。取引先が誰もいない状態から始まったため、とにかく行動を起こし、人と話す機会を作るためのアプローチを日々こなしています。
-具体的にはどのようなことをされているのでしょう。
西畑 ミートアップや展示会に直接足を運び、ピッチイベントに登壇するなどしてネットワークを広げています。
-かなり「足で稼ぐ」ようなアプローチですね。
西畑 こちらから動いていかないと見向きもされないのが現状です。関連性のある方とミーティングを重ねて実際のマーケットの情報調査をしたり、SNSを使って関連のありそうな人に働きかけ、自分でミーティングをセットするといった一見地味に思えるかもしれませんが精神的にもなかなかハードな活動を行っています。

-日本ではあまり行わなさそうな作業ですね。
西畑 日本ではOKIと言えば歴史のある有名な会社、と知ってくださる方も多いですが、ヨーロッパでの認知度はまだまだです。まずは私たちがどういった組織なのか、という説明をしないとビジネスにつなげることが難しいんです。
-まだ開拓されていない真新しい仕事なだけに、やりがいも多いのではないでしょうか。
西畑 自分の発したメッセージに「OKIのやろうとしていることは面白いね」と返事をいただくたび嬉しくなります。
-具体的にどのような形でビジネスの輪が広がっていくのでしょう。
西畑 例えば、光技術を使ったインフラのモニタリングシステムなど、これまでにないソリューションに興味を持ってくださった方が「実際に現場を見ることで、より理解が深まるのでは」ということで、彼らのフランクフルト拠点への視察提案をしてくださり、技術検証の具体化に向けて会話を続けています。
-文化や価値観の違いを感じることもありますか?
西畑 目的を明確にしていないと取り合ってくれないビジネスの文化を強く感じました。「私はこういうことをやりたいです。そしてあなたにはこういうものを求めています」というようにハッキリとした目的を伝えないとビジネスに進展していきません。
-自分と相手の需要と共有を強く主張していかないといけないんですね。
西畑 逆にこちらの意志が伝われば、「こういうところで使えるかもしれないから、それに関する人を紹介するよ」と、国やチームの垣根を越えたつながりがどんどん広がっていきます。これは日本ではなかなかないビジネスのあり方で、グローバルで仕事をしていることの醍醐味だと思います。

-海外で働いているなかで、孤独や不安を感じることもあると思います。身近に相談できる相手などはいますか?
西畑 日本にいる同期の仲間たちが集まって、お店で飲みながらテレビ電話をつなげてくれたりするんです。こっちでは今こんなことをやってるよ、なんておしゃべりするのがとても癒やされるし、元気をもらえます。
-距離は離れていても、互いの絆は揺るぎないのですね。
西畑 ベルリンに来てから、家族と連絡を取る回数も増えました。日本で一人暮らしをしているときなんて、ちっとも連絡を取っていなかったのに不思議ですよね。遠く離れた異国の地にいるからこそ、人とのつながりのありがたみを感じているのかもしれません。
環境や文化の違いが自分を変えた
-「グローバルチャレンジ」での経験を経て、どのようなスキルが伸びたと感じていますか?
西畑 以前は動く前に考えすぎてしまい、行動に移るまでに時間がかかっていました。しかし今は、まず行動し、その場で判断して必要であれば修正をしていくというスキルが身についてきたように感じます。
-行動派に変わったんですね。
西畑 時差などで日本側のサポートメンバーとリアルタイムにコミュニケーションが取れないこともあるため、「自分で判断しながら進めていく」ことも求められるので、意思決定に対するスキルもついてきたと感じています。
-西畑さんはとてもアグレッシブな印象を受けますが、異国の地で日々アプローチしていく中で、怖さや身を引いてしまうことはないのでしょうか?
西畑 実は、怖いと感じることは沢山あります。ドイツのデュッセルドルフで、もともと上司が出席する予定だった講演とパネルディスカッションに急遽私が登壇する機会があったのですが、「私はそんなに話せる器じゃない」とすごく不安になりました。しかし、「もう、やるしかない!」と思って挑戦しました。

-「やるしかない!」と思える気持ちの切り替えがすごいです。
西畑 終わった後、主催者の方から「若手の女性が活躍している姿を見て、ぜひ登壇してほしかった」という言葉をいただいて、勇気を出してやってよかったと思いました。
-日本にいた時から何でも挑戦するタイプだったのでしょうか?
西畑 チャンスが来たときに取り逃さないような意識付けや準備は常にしていました。しかし自ら進んで開拓をしていくような行動力はベルリンに来てから培われたと感じています。ベルリンでは行動していかないことには日々の業務で太刀打ちできません。環境や文化の違いが自分を変えた要素になっていると感じます。この挑戦が同僚にも良い影響を与えているという言葉ももらったので励みにもなっています!
-日々、果敢に挑戦を続けていらっしゃいますが、仕事の気分転換に行っていることは何かありますか?
西畑 ドイツで手に入る食材で日本食を作ることにハマっています。大根は売っていないけれど、この野菜で代用できるんじゃないか、調味料はこんなものがあるぞ、なんて考えて実験しながら料理することがリフレッシュになっています。
想像以上のすごい世界が待っている
-今後さらに挑戦したいことはありますか?
西畑 営業職から技術本部へ異動したことで、事業の最初から最後まで、その全体像を深く捉えられるようになりました。今後はこの経験を活かし、研究開発の大きな技術を最終的な事業化やソリューション化へと導く「ビジネスデベロップメント」の仕事に挑戦したいと考えています。
-西畑さんが日本にいたときから描いていたビジョンを実現させるために、これからもチャレンジをし続けるのですね。
西畑 市場のニーズを知る営業経験と、技術が持つ価値を考えられる知見があることが私の強みです。この二つを結びつけるハブのような人材になって、社内外のパートナーとの連携を通じてオープンイノベーションを推し進め、新しい事業を創り出していきたいです。
-最後に、「グローバルチャレンジ」に興味を持っている方にメッセージをお願いします。
西畑 まずは勇気を持って一歩踏み出すことが大事です。渡航以前は、事前の準備を完璧にこなすことに必死になっていましたが、ビジネスは何が起こるか分からない生ものです。ベルリンに飛び込んだことで、行動すること、瞬時に物事を判断することの大切さが分かりました。
行動を起こした後には、想像以上のすごい世界が待っています。たとえ小さいと感じていても、まずは行動してみてください。たった一歩前に進むだけで見えてくる景色や価値観は驚くほど変わってきます。勇気を持ってぜひチャレンジしてほしいです。

溢れんばかりの情熱とチャレンジ精神に満ちた西畑さんの姿は、周囲の人々に「私も何かやってみよう」と思わせる影響力を持っていました。世界へ踏み込んだその先に、新たな成長や活躍が待っているはず。「グローバルチャレンジ」制度はこれからも、やる気に満ちた人を支え、世界で活躍する人材へと導いていきます。