No.225 ものづくりイノベーション

巻頭言

招待論文

オープン&クローズ戦略は、産業構造転換を乗り切るために考え出された戦略思想であると共に、ものづくりを稼ぐ力に結び付けるメカニズムの再構築を行う際に必須の経営ツールである。

総合報告

OKIが取り組んでいる「ものづくりイノベーション」について、各事業部門の主力工場およびグループ企業がもつ特徴や製造技術について概説する。

工場紹介

通信システム工場は、品質重視の大型システム製品の生産から、光・IP・スマ-ト社会を支える小型機器の生産へと、その生産対象を移行中である。小型機器生産に対し品質・コストを如何に両立するか、その取り組みについて説明する。

社会システム工場では、「社会の期待に応え続ける拠点であろう」というビジョンを掲げ、社会インフラの基幹となる情報通信システム製品を生産している。本工場における取り組みと、ものづくりの特長について紹介する。

日本生産および中国生産の各々の特徴を上手に活かすことで、コンセプトである多品種少量生産において、『世界No.1』を目指すメカトロニクス工場を紹介する。

日本への生産回帰を実現するために、福島工場(ODMES)が設立。"1人でも多くのお客様へ「元気」・「安心」・「おもてなし」をお届けします"をスローガンとする"made in Fukushima"の活動と今後を紹介する。

商品および技術紹介

OKIでは、社会インフラや人命に影響を及ぼすようなハイエンド製品を対象にEMS事業を展開している。特に基板組立サービスにおいて、 『長寿命・高信頼性』『低価格』『短納期』をお客様に提供し、差別化を図るために独自開発した最新技術商品である高速3次元X線検査技術とポイントディップはんだ付け技術を紹介する。

FPGAの大規模化に伴い、高級プログラミング言語を用いて、FPGAの設計を行う高位合成が近年注目されている。本稿では、高位合成の利点と開発ツール、並びに文章のパターンマッチングを高速に行う回路を、高位合成を用いて設計した事例について紹介する。

25Gbps以上の高速信号を伝送するプリント基板では従来問題にならなかった要因が特性に影響を与える。本稿では高速伝送プリント配線板の材料、製造精度に起因する特性変化とその対応技術について紹介する。

近年では、情報処理端末の高速化に伴い電子部品も高機能化され消費電力の影響から部品の発熱温度が高く、プリント配線板には放熱性が求められている。(基地局用端末装置、露光装置、LED照明、配電盤制御装置など)
当社では製品要求の実現に向けた、導体厚500µmやメタル入り高放熱配線板の製造技術について紹介する。

基板実装におけるはんだ材料"ソルダペースト"について、長時間連続スクリーン印刷によって特性が劣化することに注目しフラックスの改良を行った結果、従来比10倍以上の長寿命化を実現した。
その結果、特に高温多湿期のはんだ付け品質を大きく改善し、また、長寿命化によってはんだ廃棄量が大幅に削減でき材料コストを20%以上低減することができた。

スマートフォンやタブレットの普及に伴い、タッチパネル等の生産性向上のために大型版を使ったスクリーン印刷の製造が増えている。各用途に提供しているスクリーン版洗浄装置の技術をベースに、大型版用のニーズに対応する洗浄装置を開発した。

通信端末製品におけるデザイン検討、設計、試作、評価、金型立上げ、量産立上げ時の製造支援など、一連の開発・製造プロセスに3Dプリンターを幅広く活用し、各プロセスの工程を前倒しで検証するフロントローディングによって、開発全体の期間を約1ヶ月短縮し、トータルコストの低減を実現した活用事例と今後の展望を紹介する。

社会システム工場では、耐環境性に優れた(ラギダイズ)製品を多く生産している。これを効率的かつ高品質で製造するラギダイズ生産技術は、工場にとって重要不可欠なコア技術の一つである。本稿では、その技術の一例として、水中音響製品の製造過程で品質を保証する技術を紹介する。

抵抗溶接作業は多くのパラメーター管理が必要となる。これらをNC化することで、全ての抵抗溶接作業をモニタリングし、良否の判定が可能なシステムを構築した事例を紹介する。

富岡工場では、日産台数10台以下のATMや現金処理機など、多品種少量かつ断続的に流れる製品を主に生産している。このような環境下において、品質を確保したうえで、効率良く生産する新しい生産方式(ナビゲーションシステム)について紹介する。

産業用電子機器において、画像の高精細化や機能の高度化に伴ってデータ伝送容量は増加し、機器の動きの複雑化により可動する部位は増加してきている。また、高密度配線化、狭スペース内での配線も求められている。
これらの要求に応えるケーブルとフレキシブル基板について紹介する。

モジュールの小型化および高集積化に伴い、プリント基板における信頼性上の課題が増えている。これらの課題を解決するための実装基板総合評価システムを確立したので、概要および評価事例について説明する。

発光ダイオードにおいて銀電極の硫化による変色不具合が多発しており、硫化の原因は梱包材、部品などから発生する硫黄系アウトガスであると考えられる。硫黄系アウトガスを高感度に分析する方法を開発したので事例を含めて紹介する。

プラットフォームを共通化することにより、開発効率を向上させ、短納期で複数機種の同時立ち上げを実現した「A4モノクロLEDプリンター:B400/500シリーズ」および「同複合機:MB400/500シリーズ」を紹介する。

新商品概要/トピックス

開発の現場から

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