No.221 OKIの通信システム事業
巻頭言
総合報告
通信を取り巻く環境の変化を受けて、OKI通信システム事業は、お客様のニーズに引き続きお応えすることに加え、新たな価値を提供する新事業の創出に取り組んでいる。本稿ではそれらの取り組み、方向性について総括的に紹介する。
新商品紹介
2012年10月、大規模オフィス向けテレフォニーシステム「DISCOVERYシリーズ」の最新機種「DISCOVERY neo」の販売を開始した。従来機種「DISCOVERY01」からの機能継承や拡充、環境配慮等、製品特長を紹介する。
近年多様化する顧客要望に対して柔軟に応えるための最新のコンセプトとして「マルチスタイル」を掲げて、常に進化・成長しているCTstageについて、充実したラインアップ紹介からSNSの活用に至るまでの最近の動向を見据えた取り組みについて紹介する。
920MHz帯無線マルチホップネットワークシステムの商品化の狙いと、2012年7月に発表した無線ユニット、NW管理システム、ソフトウェアライセンスの概要、特長、適用事例を紹介する。
「為替仕向けエラー処理」と「為替被仕向けエラー処理」を同一プラットフォーム上で集中処理可能とした振込管理システムへ、OKIのCTI技術を融合することにより実現したFAXサーバ共同利用方式を紹介する。
新技術紹介
スマートフォンの急速な普及等に伴う通信量増大および異なるコーデック仕様に対応するため、当社のセッションボーダーコントローラーCenterStageNX3200にキャリアグレードコーデック変換機能を開発・製品化した。本稿では、本製品の概要およびコーデック変換機能について紹介する。
ITU IPTV標準を採用したIPTVサービスの普及を目的として、映像配信システムOKI MediaServerを用いてテストベッドを構築した。本稿では、IPTV標準、テストベッドの概要と、これまでの実験、今後の計画について述べる。
「コミュニケーションの相手が、どの様な状況にあるか」を示す情報を提供するシステムの機能や、その情報自体であるプレゼンスは、スマートフォンの普及で重要性を増している。本稿ではプレゼンスの研究開発の歴史を一部紹介し、スマートフォンを応用したプレゼンスの自動取得、高度化とその応用を目指す技術開発について紹介する。
公共空間に置かれたディスプレイなどのメディアと利用者の持つスマートフォンが連携することで、スマートでより快適なサービスが提供できる。本稿では、公共メディアとスマートフォン双方のセンサを活用した連携技術と、利用者の興味・関心を想起させる情報提示技術について報告する。
音声帯域拡張機能(VBE)は、従来の通話品質である狭帯域音声を、高音質な広帯域音声へと拡張する技術である。本稿では、従来の技術にはなかった3つの特徴を備えることで、広帯域感を向上させたVBEの最新技術を紹介する。
10Gbps超の高速信号伝送の実現には、性能やコストの観点を踏まえたインターコネクトの選定と組み合わせの最適化が重要となる。本稿では、機器毎に異なる送受信デバイスおよびインターコネクトの組み合せの可否判断に有効な最適化設計手法について紹介する。
工場にとって、新技術となる「MATLAB」、「DSP」を用いて低コスト、短期間を目標に、内製化測定器を通信システム工場内(本庄工場)で開発した。開発背景、開発技術等について紹介する。
OKIウィンテックが長年培ってきたビル管理システムの運用経験を活かしながら各種省エネ技術を組み合わせ、その運用・分析や改善提案などをサービス提供する省エネルギーソリューション「SEEMS」について解説する。
プリント配線板に要求される信号特性が10Gps、40Gpsから100Gpsの高速化領域まで来ている。従来は高コスト基材(低誘電正接、低誘電率)の採用が必須だったが、高速信号の配線設計を活かし、低コスト化できる技術について解説する。
最近の故障箇所解析技術では、微弱な赤外線の検出感度を高めたロックイン計測画像解析法を用いる。この手法は半導体チップ内部の短絡、リークに伴う発熱箇所の同定を、非破壊で実現する。さらに基板、パワーモジュール等への応用が見込まれる。本稿では最新の故障解析事例を紹介する。
技術解説
IEEE.802.15.4g、ZigBee IP等の国際的な標準に準拠した920MHz帯の無線マルチホップネットワークプラットフォームを開発した。本稿では、本プラットフォームのベースとなるZigBee IPの技術仕様について解説する。
現在、国内のFTTH向けサービスに使用されているGE-PONの次のシステムである次世代光アクセスシステム(10G-EPON、TWDM-PON等)の市場動向、標準化動向を述べると共にOKIの取り組みを紹介する。