No.176 地球環境特集
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地球環境に対する当社の取り組み
笠原碩昭
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ITSと地球環境
中ノ森賢朗
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統合型海洋観測システム
新家 富雄 海法 宇治 藤田 登志夫 三寺 史夫 吉川 泰司
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道路における地震観測システム
坂井道生
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地表面温度予測
川崎良道 金子正雄 森本茂行
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セラミックフィルタ濾過による界面活性剤のリサイクルシステム
高松謙一
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化合物系超高効率太陽電池の研究開発
柿沼弘明 秋山正博
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環境規制対応基板実装技術(鉛フリーはんだの濡れ性評価)
尾形繁行 金井雅之 武井利泰
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環境ISO14001認証取得および環境管理活動
佐藤真多男
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廃製品リサイクルの取り組み
西山和昭 北森修身 戸枝広史
使用済み廃製品は一般に再資源化されているが、廃製品のすべてを単純に再資源化するよりも、製品を原形または単品で再使用する方が、環境により優しい施策といえる。(株)沖電気カスタマアドテックでは、環境への貢献を目的として、再使用化(リユース)を盛り込んだ廃製品のリサイクルの事業化計画を立案し、用途の開拓や開発、商品化、品質保証システムなどの仕組みを構築した。これらを推進するため、1995年5月にリサイクルセンタを設立し、組織の強化を図っている。
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IC包装容器のマテリアルリサイクル(再商品化)
宮澤 寛 安藤尊夫
(株)沖電気物流センタは1993年10月よりIC用包装容器のリサイクル(リユース)を実施しているが、回収した容器の中で、旧版品・廃番品あるいは破損品等、リユース(再利用)できないものについては産業廃棄物として排出していた。この産業廃棄物を減らすため、1995年1月からマテリアルリサイクルを実現する技術開発に取り組んできた結果、そのためのシステムを1996年3月に確立し、マテリアルリサイクルを開始した。本稿では、IC包装容器のマガジンおよびトレイについて、マテリアルリサイクルのために開発した材質の分別技術と付着異物の除去技術を主体に、原料の再生化技法、ならびに再生原料を使用した成形技法の開発やリサイクルシステムの概要について述べる。
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半導体工場における廃棄物の削減(硫酸リサイクル技術)
緒形 博 田中宣雄
半導体製造工場の産業廃棄物量削減のため、再利用価値の高い硫酸の廃液を回収・再利用する技術が注目されている。常圧蒸留法の硫酸回収精製装置を使用して、硫酸の回収率、回収濃度と品質、および半導体素子に与える影響について評価を行った。硫酸の廃液の回収率は95%以上で、回収精製硫酸の品質は電子工業用硫酸と同等以上であった。また、回収精製硫酸をレジスト剥離やウエハ洗浄工程に用いた場合のレジストの剥離能力およびゲート酸化膜の絶縁破壊耐圧特性も電子工業用硫酸と同等以上であり、半導体素子への悪影響は見られなかった。常圧蒸留法の硫酸回収精製装置を導入することにより、回収、精製、供給を半導体製造工場で一貫して行うことができ、産業廃棄物の削減が可能となる。
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超純水クローズドシステムの半導体工場への導入
若松秀利 吉家義博 田中宣雄
半導体工場においては、超純水供給システムに対して水質の高純度化のみならず、低コスト化、省エネルギー化、省資源化、再資源化、省スペース化、省メンテナンス化などの強い要望がある。これらの要望に対応すべく、当社の半導体工場に超純水クローズドシステムを構築した。純水供給設備は高純度純水の供給とともに95%以上の純水の高回収率を可能にした。排水回収設備は減圧型の蒸発濃縮回収設備により、省エネ・省資源・省スペース化を可能とした。排水処理設備は高効率置換反応のフッ酸回収設備により、高純度フッ化カルシウム(蛍石)が回収生成でき、フッ酸原料のための再資源化が可能となった。運転コストは、回収率80%のセミクローズドシステムの2倍程度である。
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半導体工場用省エネルギー空調システム(FMU方式の評価)
松木幹雄 田中宣雄
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アルミニウム溶解法によるフッ素含有廃水処理汚泥の削減
黒崎寿夫
半導体工場より発生する産業廃棄物の約30%は、フッ素含有廃水処理汚泥である。このフッ素系廃棄汚泥量の削減を目指し、新しい廃水処理法を確認したので、その原理、特徴および性能について述べる。 処理方法は、まずアルミニウム処理剤を使用し廃水中のフッ素をAlF3として固定し、廃水中のフッ素を低濃度まで除去する。次に、AlF3を溶解するとともにカルシウム処理剤を添加しCaF2に置換する。この方法によりフッ素の処理性能を向上させるとともに、フッ素含有汚泥量を従来のカルシウム沈殿法に比べて75%以上削減できることが確認できた。また、使用したアルミニウム処理剤の大部分が再利用できるため、省資源およびコスト削減の効果は大きい。
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部分層流方式による省エネルギー型恒温恒湿室の実現
鈴木義博